留学生が母語のまま参加できる多言語授業は可能か-みらい翻訳、愛媛大学での実践事例を「2026PCカンファレンス」教育・ITフェアで紹介
株式会社みらい翻訳(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:鳥居大祐)は、東洋大学赤羽台キャンパスで開催された「2026PCカンファレンス」の「教育・ITフェア」に出展しました。展示会場で行われたミニプレゼンおよび自社ブースにて、リアルタイムAI音声翻訳「リスニングアシスタント」(*1)の翻訳精度とスピード、セキュリティ、ID数無制限といった特長を紹介し、活用事例の一つとして、愛媛大学大学院 地域レジリエンス学環での多言語グループワークについて報告しました。「2026PCカンファレンス」は「AI時代における人間主体の学習と教育」をテーマに、8月17日(月)から19日(水)まで開催されました。
本件のポイント
- 「授業に出席している」ことと「授業に参加できている」ことは異なる:
留学生の日本語の習得度合いの差が、授業の理解やコミュニケーションの深さの差につながっている、という問題を提起しました。
- 4か国14名が母語のまま議論、評価は5段階中4.57:
愛媛大学でのグループワークの結果を報告。AI音声翻訳「リスニングアシスタント」の活用による理解とコミュニケーションの深まりを参加者の評価で確認できました。
- 学生や教職員全員が使える前提のID数無制限と高セキュリティ:
受講者数に応じたライセンス追加が不要で、全員が自分の端末で利用できます。会話内容のログを保持せず、研究内容や学生の個人情報を扱う場面でも利用できます。
背景:留学生は増えている。学びの機会は開かれているか
日本学生支援機構(JASSO)の調査によると、2025年5月1日時点で日本の大学院に在籍する留学生は60,013人、大学(学部)は92,442人です。10年前の2015年と比べると、大学院で45.0%、学部で37.0%増えています(*2)。新型コロナウイルスの影響で一時的に減少した時期を挟みながらも、10年間で受け入れ規模は拡大しました。
受け入れが広がる一方で、その全員に同じように学びの機会が開かれているとは限りません。日本語の習得度合いの差は、授業の内容をどこまで理解できるか、学生同士や教職員とのコミュニケーションをどこまで深められるかの差につながります。みらい翻訳が大学と取り組みを重ねるなかでも、この課題を繰り返し伺ってきました。
授業に出席していることと、その授業に「参加」できていることは同じではありません。今回の愛媛大学でのグループワークは、「リスニングアシスタント」を活用して母語で参加できる環境を整えることにより、学びやコミュニケーションの深さがどう変わるかを検証するものでした。
愛媛大学での事例報告:4か国14名が、それぞれの言語で議論
「リスニングアシスタント」を活用した多言語でのグループワークは、2026年7月2日(木)、愛媛大学大学院 地域レジリエンス学環で行われました。参加した学生14名の出身国の内訳は、日本2名、タイ5名、カナダ1名、インドネシア6名です。
グループワークの流れ
授業の冒頭、みらい翻訳のスタッフが「リスニングアシスタント」の登録方法や利用方法を説明しました。参加者には英語を理解できる学生が多かったことから、愛媛大学のアシスタントに英語で補足を加えてもらいながら、約20分で全員が各自の端末で使える状態を整えました。
その後、学生一人ひとりが、それぞれの母語で自己紹介を実施。さらに、グループに分かれて、今後の授業で取り組んでいく課題を決めるべく、ディスカッションを行いました。
「リスニングアシスタント」活用の評価
授業後のアンケートでは、「授業理解や相互コミュニケーションは深まったか」という設問に対し、参加した14名全員の回答による評価平均が5段階中4.57となりました。(1:全然そう思わない ~ 5:とてもそう思う)
学生からは次のような声も寄せられました。
- 動作がとても速く、内容も正確
- 日本語を学んでいる途中なので、授業で学ぶ際に非常に役立つと思う
- 動作が安定しない場面や、翻訳ミスもあった
- 画像翻訳機能や、1つの画面で多言語を同時に出せる機能があると良い(現在は、原語と訳語)
授業を担当した愛媛大学の芝大輔准教授は、次のようにコメントしています。
「リアルタイムでスピーディーに翻訳が表示され、内容も正確です。授業のみでなく、多言語での
コミュニケーションが生じるディスカッションでも使用できるのがうれしいです。」
実践から得た学び
今回の実践を通じて、授業で活用する際に整えておきたい環境と、みらい翻訳側の改善点が明らかになりました。
動作の安定性は、通信環境やマイクの性能の影響が出やすいため、安定した回線と、話者の人数や状況に合ったマイクを用意することで改善が期待できます。グループワークのように複数人が同時に発話する場面では、360度全方位の音を拾え、ノイズ低減や音量調整機能を備えた会議用マイクがおすすめです。
翻訳精度については、事前にフレーズリストへ用語を登録することで改善できる部分があります。授業で扱う専門用語や固有名詞をあらかじめ登録しておくことが、実際の運用では有効です。
みらい翻訳にとっても、操作マニュアルの構成や、説明の場面における「リスニングアシスタント」自体の活用など、導入支援の進め方に改善点が見つかる機会となりました。寄せられた製品へのフィードバックは、開発チームで共有し、今後の改善に反映します。
なお、愛媛大学大学院 地域レジリエンス学環では、今回ご紹介したグループワーク以降も、授業のバイリンガル化や国際共修の場面でAI音声翻訳「リスニングアシスタント」の活用が進められています。活用事例の一部は、2026年7月27日(月)に愛媛大学が主催した「国際連携コーディネーターシンポジウム」で発表されました。
- 関連リリース:「みらい翻訳、愛媛大学シンポジウムで講演―AIは大学における国際連携の何を可能にするのか?」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000026875.html
「リスニングアシスタント」が大学で選ばれる3つの理由
展示会場で行われたミニプレゼンでは、上記の事例報告に加え、AI音声翻訳「リスニングアシスタント」の特長として次の3点を紹介しました。
スピードと精度:従来の音声翻訳は、発話が一区切りするのを待って訳文を出力していました。「リスニングアシスタント」は話者が発言している間も、ほとんど遅延なく原文と訳文を表示します。意味のまとまりごとに短く区切って出すため、会話のテンポに遅れずに理解できます。話者が中国語からベトナム語へと切り替わるような多言語の環境にも対応しています。
セキュリティ:会話内容のログを保持せず、入力内容がAIの学習に二次利用されることもありません。未発表の研究内容や学生の個人情報を扱う大学や大学院でも安心して利用できます。
ID数無制限:利用できるIDの数に上限がありません。受講者数に応じてライセンスを追加購入する必要がなく、学生や教職員全員が自分の端末で使うような運用も可能です。全員が使える環境を整備することで、多様な学生に向けた、開かれた教育の実践が実現します。
ブースで寄せられた関心と要望
8月18日(火)の教育・ITフェアでは、みらい翻訳の展示ブースに大学の教職員をはじめ、多くの来場者が訪れ、リアルタイムAI音声翻訳「リスニングアシスタント」やテキスト翻訳・ファイル翻訳を含む統合型AI翻訳ソリューション「FLaT」(*3)に関心が寄せられました。
「リスニングアシスタント」の利用シーンについては、授業のバイリンガル化や多言語化以外にも、留学生からの質問に答える際や、海外の研究機関や大学を訪問する際に使ってみたいという声もありました。
また、対応言語に対する質問・要望も多く、大学によって受け入れている留学生の出身地域は異なり、必要とされる言語もさまざまであることが確認できました。
イベント概要
2026PCカンファレンス「AI時代における人間主体の学習と教育」
会期:2026年8月17日(月)~19日(水)
会場:東洋大学 赤羽台キャンパス
主催:一般社団法人CIEC(コンピュータ利用教育学会)/全国大学生活協同組合連合会
https://conference.ciec.or.jp/2026pcc/
※みらい翻訳は、17日(月)の「教育・ITフェア インデキシング」(出展企業による展示内容の紹介)および18日(火)の「教育・ITフェア」に参加しました。
(*1) リアルタイムAI音声翻訳サービス「リスニングアシスタント」:
日本語、英語、中国語、韓国語、タイ語、ベトナム語、インドネシア語、スペイン語、フランス語、ポルトガル語の10言語に対応するAI音声翻訳サービス
https://miraitranslate.com/voice-translate/meeting/
(*2) 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)による「外国人留学生在籍状況調査」の2025年度調査結果および2015年度調査結果をもとに増加率を算出。
(2025年度)https://www.studyinjapan.go.jp/ja/statistics/enrollment/data/2605291000.html
(2015年度)https://www.studyinjapan.go.jp/ja/statistics/enrollment/data/2312131111.html
(*3) 統合型AI翻訳ソリューション「FLaT」:
翻訳エンジン「Mirai Translator」を中核とし、ブラウザ上でのテキスト・ファイル翻訳のほか、Chrome拡張機能、デスクトップアプリ、LLMによる後編集機能などを統合したAI翻訳プラットフォーム
https://miraitranslate.com/text-translate/flat/
※翻訳エンジン「Mirai Translator」の一部は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT:エヌアイシーティー )の研究成果を利用し、株式会社みらい翻訳にて製品化したものです。
<株式会社みらい翻訳について>
株式会社みらい翻訳は「言語の壁を取り除く」をビジョンに、世界のすべての人々に英語を母語とする人々と同じ体験を与えるべく、自社プロダクトAI自動翻訳「FLaT」「みらい翻訳Plus」を中心に、ランゲージサービスプラットフォーマーとして事業を展開しています。
■所在地:東京都渋谷区渋谷二丁目22番3号 渋谷東口ビル 2F
■代表者:代表取締役社長 鳥居 大祐
https://miraitranslate.com/company/
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