ソフィコ・サービス・ジャパン株式会社は、自動車リース・ファイナンス業界におけるAI導入の現状と、業務価値へつなげる際の課題をまとめた調査レポート『AIブームから業務価値創造へ』を公開しました。
本レポートは、2026年1月~3月に、海外のリース会社6社およびOEMキャプティブファイナンス会社(自動車メーカー系金融会社)5社、計11社の業界リーダー12名を対象に実施したインタビューをもとに作成したものです。インタビューで得られた知見に、第三者機関による調査データや公的統計を組み合わせ、AI導入の現在地、本番環境への展開を難しくする背景、今後の可能性が見込まれる領域を取り上げています。
調査では、AIの導入件数や利用の有無だけでなく、実際の業務や経営にどのような変化が生まれているかに着目しました。海外企業の事例から見えてきた傾向には、日本の自動車リース会社やOEM系金融会社における取り組みにも通じるテーマが含まれています。
調査レポート『AIブームから業務価値創造へ』をダウンロード
https://www.sofico.co.jp/content-library/state-of-ai-whitepaper/

調査レポート『AIブームから業務価値創造へ』
AI活用が広がる一方、実運用への移行には課題も
生成AIをはじめとする新しい技術への関心は、自動車リース・ファイナンス業界でも高まっています。
今回の調査対象企業では、チャットボット、セルフサービス、文書処理、不正検知、顧客維持予測など、個別業務の効率化を中心とした取り組みが確認されました。
一方、AIの概念実証(PoC)を開始しても、本番環境への移行や組織全体への展開には時間を要するケースも見られました。その背景として、データの分散や品質のばらつき、ガバナンス体制、効果測定の難しさ、専門人材の確保などが挙げられています。
調査から見えてきた3つの傾向
1.個別業務の効率化を中心に進むAI活用
調査対象企業では、既存の作業をより速く、少ない手間で処理するためのAI利用が多く見られました。
チャットボットや文書処理などの導入が進む一方、業務プロセス全体の再設計や、新たな顧客価値の創出につながる取り組みについては、企業ごとに進展の度合いが異なります。
2.本番展開を左右するデータとガバナンス
インタビューでは、AIを組織全体へ広げる際の障壁として、データの品質とアクセス性が繰り返し挙げられました。
契約、顧客、車両、ディーラーなどの情報が複数のシステムに分散している場合、必要なデータへのアクセスや、部門をまたいで利用できる状態にするための準備に時間を要します。
また、取り組みが進んでいる企業では、責任の所在、承認プロセス、人による監督、リスク管理の基準などが比較的明確になっている傾向が確認されました。
3.業務課題に応じたAIと自動化の使い分け
本レポートでは、AIとルールベースの自動化について、それぞれの特性と適した領域を比較しています。
明確なルールに基づく反復業務には自動化が適している場合がある一方、パターン認識、予測、複雑な判断支援を伴う業務ではAIの利用が検討されています。
調査対象企業の事例をもとに、自動化、AIによる判断支援、エージェント型AIを業務の性質に応じて使い分ける考え方を紹介しています。
PoC後の展開で問われる4つのテーマ
本レポートでは、PoCを本番環境や日常業務へ展開する過程で検討されているテーマを、次の4つの観点からまとめています。
- データとガバナンスの整備
- 自動化とAIの役割分担
- 効果を確認しやすい領域からの着手
- 自社で担う領域と、プラットフォームや専門ベンダーを活用する領域の切り分け
文書処理やカスタマーサービスに加え、車両運用、顧客維持、契約満了時の意思決定、規制報告など、今後利用が広がる可能性のある分野についても考察しています。
具体的なユースケース、企業間の成熟度の違い、ガバナンス上の障壁、実行に向けたロードマップについては、レポート本編で詳しく紹介しています。
日本市場との接点
本調査は、海外のリース会社およびOEMキャプティブファイナンス会社を対象としており、日本市場におけるAI導入状況を直接調査したものではありません。
一方、長期にわたる契約、車両という実物資産、残価リスク、複数の取引先やシステムとの連携など、調査で確認されたテーマの中には、日本の自動車リース会社やOEM系金融会社にも共通し得るものがあります。
海外企業がどの領域から取り組みを始め、本番展開の過程でどのような障壁に直面しているのかを知ることで、日本企業が投資方針やデータ基盤、ガバナンスのあり方を考える際にも重なる点が見えてきます。
調査レポート概要
レポート名
『AIブームから業務価値創造へ』
副題
SOFICO顧客インタビュー(2026年1~3月)より
調査時期
2026年1~3月
調査方法
インタビュー調査で得た知見に、第三者機関による調査データおよび公的統計を組み合わせて分析
調査対象
海外のリース会社6社およびOEMキャプティブファイナンス会社(自動車メーカー系金融会社)5社に所属する業界リーダー12名
※参加企業11社のうち1社からは2名がインタビューに参加
主な内容
- 自動車リース・ファイナンス業界におけるAI導入の現在地
- PoCから本番環境への展開を阻む要因
- データ基盤とガバナンスの役割
- 自動化とAIの使い分け
- 短期および中期で期待される利用領域
- 実行に向けたロードマップ
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