PHCホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、東証プライム:6523)傘下のウィーメックス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:高橋秀明、以下「ウィーメックス」)は、このたび、ウィーメックスが提供するリアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」(※1)と、株式会社CAC identity(本社:東京都中央区、代表取締役:中西 英介、以下「CAC identity」)(※2)が提供する表情解析AIシステム「心sensor」(※3)を通じて、新生児集中治療室(NICU)に入院中の赤ちゃんとのオンライン親子面会の試験運用を開始しました。
本取り組みは、地方独立行政法人神奈川県立病院機構 神奈川県立こども医療センター(神奈川県横浜市、病院長:石川浩史、以下「神奈川県立こども医療センター」)(※4)のNICUに入院中の赤ちゃんに、ご家族が24時間いつでも「Teladoc HEALTH」を通じてオンラインで面会することを可能にしたものです。また、「Teladoc HEALTH」を通じた面会環境と、表情解析AIシステム「心sensor」による感情の定量化・可視化を組み合わせることで、オンライン面会が親子関係や家族支援に与える影響を、客観的データを用いて評価する取り組みに活用します。
なお、遠隔医療システムと表情解析AIシステムを連携させ、NICUのオンライン親子面会に活用する取り組みは今回が初めてです。
#背景と課題
NICUに入院する赤ちゃんは、生まれながらにご家族との物理的な時間が制限されます。赤ちゃんを直接抱っこしたり、そばで語りかけたりすることが難しい状況は、ご家族の心理的負担や親子関係の形成に影響する可能性があり (※5)、退院後の育児にも関わる重要な課題です。
神奈川県立こども医療センターでは、以前より別のシステムを用いたオンライン面会を実施し、距離や時間の制約を超えてご家族と赤ちゃんをつなぐ取り組みを行っていました。しかし、既存システムでは映像品質や操作性に課題があり、より高品質かつ利用しやすい環境整備が求められていました。
また、オンライン面会がご家族の安心感や親子関係の形成の支援にどのような影響を与えるかを示す客観的なデータが乏しく、科学的な検証も課題でした。従来はアンケートによる主観評価が中心であり、面会の効果をリアルタイムかつ定量的に捉える手段がない状況でした。
神奈川県立こども医療センターのNICUでは、家族参加型医療を重視し、これまでも面会制限を最小限にしながら、ご家族とともに赤ちゃんを支える医療を目指してきました。本取り組みは、その理念をさらに発展させるものです。
#解決策
今回の取り組みでは、病院がタブレット型の「Teladoc HEALTH Viewpoint」をNICUのベッドサイドに3台設置し、対象のご家族が2週間、いつでも入院中の赤ちゃんにオンラインで面会できる環境を構築しました。
利用期間中、ご家族はスマートフォンやタブレットから時間を問わずNICUのベッドサイドに置かれた「Teladoc HEALTH Viewpoint」にアクセスし、高精細な映像と音声で赤ちゃんと面会することが可能です。また面会中の映像は保存されるため、後からの振り返りも可能です。

#表情解析AIシステム「心sensor」との連携で何が変わるか
本取り組み最大の特徴が、表情解析AIシステム「心sensor」との連携です。「心sensor」は、CAC identityが提供する表情・感情分析アプリケーションです。オンライン面会中、「Teladoc HEALTH」の映像をHDMI経由で解析用PCに取り込み、「心sensor」がご家族の表情をリアルタイムで解析します。これにより、面会中の表情から推定される感情指標を客観的に定量化し、オンライン面会が親子関係や家族支援に与える影響の検証に資するデータを取得します。

「Teladoc HEALTH」と「心sensor」連携の仕組み

「心sensor」の解析画面イメージ
「心sensor」は、喜び・驚き・悲しみ・怒りなどの感情指標をリアルタイムで数値化し、可視化します。従来の人間による観察や事後アンケートでは把握しにくい、面会中の表情変化を時系列データとして記録します。
具体的には、面会中のデータと面会後のアンケートを照合・比較することで、「どの瞬間に感情が大きく動いたか」「面会の頻度や時間帯と感情変化に相関があるか」といったことを、データに基づいて判断することが可能になります。こうしたAI解析データは、オンライン面会の意義や効果を検討するための基盤データとして活用できます。
#神奈川県立こども医療センター 齋藤朋子先生コメント
NICUに入院する赤ちゃんとご家族にとって、直接触れ合い、声をかける時間は非常に大切です。一方で、きょうだいの育児や仕事、居住地などの理由から、毎日十分に面会することが難しいご家族も少なくありません。
本取り組みは、オンライン面会を通じて、離れていても「会いたいときにいつでも赤ちゃんに会える」環境を整える新たな試みです。オンライン面会は直接面会に代わるものではありませんが、ご家族の安心感につながるだけでなく、NICUから始まる育児参加や、赤ちゃんの発育、退院後の生活の準備につながればと考えています。
さらに今回の取り組みは、表情解析AIを用いて、オンライン面会中のご家族や赤ちゃんの表情に表れる感情を分析することを試みています。オンライン面会が、ご家族の安心感や赤ちゃんとご家族をつなぐ支援にどのように役立つのかを、丁寧に検証していきたいと考えています。
#「Teladoc HEALTH」導入による3つの効果
本取り組みを通じ、「Teladoc HEALTH」ならではの特長が複数の場面で発揮されています。
1.現場スタッフの操作が不要
ご家族側がスマートフォンやタブレットから自由にアクセスできるため、NICUのスタッフが面会のたびにシステムを操作する必要がありません。医療従事者の負担を増やすことなく、ご家族が柔軟に面会できる環境を実現しています。
2.高画質映像による感動体験
「Teladoc HEALTH」は、高画質カメラと組み合わせることで高品質な映像を提供することができます。赤ちゃんの表情や肌の色まで鮮明に映し出すことで、物理的に離れていてもそばにいるような臨場感のある面会環境を実現しています。
3.24時間アクセス可能な柔軟性
2週間の利用期間中は時間を問わずアクセス可能です。面会時間等に制約を受けず、スマートフォンやタブレットからいつでも赤ちゃんを見て声をかけられる環境が、ご家族の精神的な安心感につながります。
#試験運用に参加されたご家族からのコメント
試験運用に参加されたご家族からは、以下の声が寄せられています。
「ビデオがとてもきれいで感動した」
「少しの間でもタブレットを起動してアクセスしている」
「家族全員で使っている」
「病院にも出向くが、合間にリモートで会えるのが良い」
#今後の展望
本取り組みを通じて蓄積されるAI解析データは、オンライン面会が親子の関係形成にどのように影響するかを検討するための貴重な基礎データとなります。感情指標の時系列データと面会頻度・時間・アンケートを組み合わせることで、「AIを活用した家族支援」の新たな手法としての検証につながることが期待されます。
データに基づいたエビデンスが蓄積されることで、NICU以外の小児病棟や他の入院環境にも応用範囲が広がり、入院中の親子を支えるオンライン面会による家族支援の有効性を検証し、NICUや小児病棟での活用の可能性を検討していきます。
ウィーメックスは、リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」を通じ、今後も医療現場における新たな活用領域の開拓と、患者さん・ご家族の生活の質(QOL)向上に貢献してまいります。
(※1)リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」ブランドサイト
https://www.phchd.com/jp/medicom/hospitals/telehealth
(※2)株式会社CAC identity
所在地:東京都中央区日本橋箱崎町24番1号(同じ)
https://www.cacidentity.co.jp
(※3)表情解析AIシステム「心sensor」
https://www.affectiva.jp/kokorosensor
※株式会社セントラルユニ(※6)の支援を受け、株式会社CAC identityが提供しています。「心sensor」は、Affectivaが開発した感情認識AI「Affdex」(※7)をベースに開発されています。
(※4)地方独立行政法人神奈川県立病院機構 神奈川県立こども医療センター
所在地:神奈川県横浜市南区六ツ川2-138-4
病院長:石川浩史
https://kcmc.kanagawa-pho.jp/
(※5)一般社団法人日本周産期・新生児医学会雑誌56巻(2020)2号「新生児集中治療室(NICU)長期入院時の両親の愛着と不安の推移~生後1週間と1カ月前後の質問紙調査を通して~」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspnm/56/2/56_261/_article/-char/ja
(※6)株式会社セントラルユニ
所在地:東京都千代田区西神田二丁目3番16号
https://corporate.central-uni.co.jp/
(※7)感情認識AI「Affdex」
https://www.affectiva.jp/
※赤ちゃんの映像撮影には、株式会社ザクティ(※8)の業務用ウェアラブルカメラ「Xacti LIVE(CX-WL100W)」(※9)を使用しています。
(※8)株式会社ザクティ
所在地:大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 梅田スカイビルタワーイースト30階
https://xacti-co.com/
(※9)業務用ウェアラブルカメラ「Xacti LIVE(CX-WL100W)」
https://xacti-live.com/
<ウィーメックス株式会社について>
ウィーメックス株式会社は、グローバルヘルスケア企業として事業を展開するPHCホールディングス株式会社(証券コード6523 東証プライム)の日本における事業会社です。企画・開発から販売までワンストップでサービスを提供する新体制として、2023年4月より新会社として事業を開始しました。また、2025年10月1日にウィーメックス ヘルスケアシステムズ株式会社を吸収合併しました。「メディコム」ブランドのレセプトコンピュータや電子カルテの他に、薬局経営のサポートや特定保健指導の支援、遠隔医療システムなどを提供しています。国内の「医療DX」を推進するヘルスケア IT製品・サービスを通じて、患者さんへの医療サービス向上と医療従事者の業務効率化に取り組んでいます。
https://www.wemex.com/
□所在地 :東京都渋谷区渋谷3-25-18 NBF渋谷ガーデンフロント14F
□代表者名 :代表取締役社長 高橋秀明
<PHCホールディングス株式会社(PHCグループ)について>
PHCホールディングス株式会社(証券コード 6523 東証プライム)は、健康を願うすべての人々に新たな価値を創造し、豊かな社会づくりに貢献することを経営理念に掲げるグローバルヘルスケア企業です。傘下にPHC株式会社やアセンシア ダイアベティスケアホールディングス、エプレディアホールディングス、株式会社LSIメディエンス、ウィーメックス株式会社、メディフォード株式会社などを置き、糖尿病マネジメント、ヘルスケアソリューション、診断・ライフサイエンスの事業領域において、開発、製造、販売、サービスを行っています。2025年度のグループ連結売上収益は3,644億円、世界125以上の国と地域のお客様に製品・サービスをお使いいただいています。PHCグループはPHCホールディングス株式会社とその事業会社の総称です。
https://www.phchd.com/jp
お問合せ先
ウィーメックス株式会社
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