波紋が収まらない兵役をめぐる騒動。
ついに特例制度の見直しを求める動きが出てきた。
韓国与党「国民の力」のチュ・ホヨン議員は10月7日、アジア大会の金メダリストに認められている兵役特例を廃止する内容の兵役法改正案を発議したと明らかにした。
現行制度では、アジア大会で金メダルを獲得した選手には、芸術・体育要員への編入という兵役上の恩恵が与えられる。五輪では銅メダル以上が対象となる一方、アジア大会では金メダルを獲得した選手のみが対象となる。
チュ議員が発議した法案では、アジア大会で金メダルを獲得した選手にも兵役特例を適用しないことが主な柱となっている。
騒動の発端となったのは、韓国男子サッカー代表だった。4日に終了した愛知・名古屋アジア競技大会の男子サッカーで、U-23韓国代表は決勝で日本を1-0で破り、史上初の4連覇を達成した。
しかし、優勝直後から一部選手の発言や行動が問題視された。ヤン・ミンヒョクは金メダル獲得直後、「兵役上の恩恵を念頭に置いて大会に出場した」という趣旨の発言をした。
主将のイ・ギヒョクも金メダルを掲げながら「もう軍隊に行かない」と発言し、物議を醸した。

ほかにもパク・スンウォンは、ロッカールームでいわゆる「除隊帽」を着用した姿をSNSに公開。騒動が大きくなると投稿を削除して謝罪したが、すでにネット上では批判が広がっていた。
こうした選手たちの軽率な行動をきっかけに、兵役特例そのものをめぐる議論も本格化した。
単なる選手たちの言動をめぐる騒動にとどまらず、現在の兵役特例制度が時代に合っているのか、国威発揚を理由にスポーツ選手に兵役上の恩恵を与えることが公平なのかをめぐり、意見が分かれている。
政府からも制度見直しの可能性を示す発言が出ている。
カン・シンチョル国防部長官は、国会国防委員会の国政監査で兵役特例について、「神聖な国防の義務をおとしめることについて、非常に遺憾に思った」としたうえで、「兵役特例を最終的に廃止することが国防部の目標だ」と述べた。
また、チェ・フィヨン文化体育観光部長官も文化体育観光委員会の国政監査で、最近の選手たちの行動について批判的な立場を示し、兵役特例を縮小する方向に進まざるを得ないとの趣旨の発言をした。
一連の騒動を受け、韓国の兵役特例制度が今後どのように見直されるのか、注目が集まっている。
(記事提供=OSEN)



