「会社とアーティストは別」はどこまで通じる? ILLITの受賞コメントが映したファンと外部の“ズレ” | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

「会社とアーティストは別」はどこまで通じる? ILLITの受賞コメントが映したファンと外部の“ズレ”

エンタメ 韓国・芸能
注目記事
「会社とアーティストは別」はどこまで通じる? ILLITの受賞コメントが映したファンと外部の“ズレ”
  • 「会社とアーティストは別」はどこまで通じる? ILLITの受賞コメントが映したファンと外部の“ズレ”

「会社とアーティストは別」

K-POPファンダムの間では、所属事務所をめぐる問題が起きた際、しばしば聞かれる言葉だ。

【写真】ILLIT・ウォンヒ、“毛穴ゼロ”

会社や経営陣に問題があったとしても、それと所属アーティストは切り離して考えるべきだ。そう考えるファンは少なくない。

だが、その境界線は、ファンダムの外から見ても同じように引かれているのだろうか。

そんな問いを投げかけるような、ガールズグループILLIT(アイリット)に関する一つの投稿が韓国で大きな注目を集めている。

9月22日にXへ投稿されたのは、「歌手ではなく会社を批判すべきだと言うファンもいるが、当の歌手はパン・シヒョク氏やホ・セリョン氏に感謝しているではないか」という趣旨の内容だ。

あくまで一個人の意見だが、投稿は9月24日時点で約393万回表示されている。

添えられた動画には、授賞式「2026 THE FACT MUSIC AWARDS」でILLITのウォンヒが受賞コメントを述べる姿が映っている。ウォンヒはファンへの感謝に続いて、パン・シヒョク氏やホ・セリョン氏ら、所属事務所BELIFT LABやHYBEの関係者にも感謝を伝えていた。

ILLIT
(写真提供=OSEN)「2026 THE FACT MUSIC AWARDS」に参加したILLIT

この何気ない受賞コメントを扱った投稿が、なぜこれほど注目を集めたのか。背景には、ファンが考える「会社とアーティストの距離」と、ファンダム外から見える両者の距離の違いがありそうだ。

「会社」と「アーティスト」の境界線

まず前提として、HYBEのパン・シヒョク議長は9月3日、HYBE上場過程をめぐる資本市場法上の詐欺的不正取引容疑で、警察から検察に送致された。

警察は、HYBEの上場準備が進められていたにもかかわらず、パン氏側が既存株主に「上場計画はない」と伝えて株式売却を促し、その後の取引を通じて巨額の利益を得た疑いがあるとみている。

一方、パン氏側はこれまで、客観的な資料と根拠に基づいて説明してきたとして、今後の手続きを通じて疑惑が解消されることを期待するとしている。

現時点では検察に事件が送られた段階で、起訴されたわけではない。

パン・シヒョク議長
(写真提供=HYBE)パン・シヒョク議長

また、ILLITのクリエイティブディレクターを務めるホ・セリョン氏は、「ILLITはNewJeansのコピー」とする趣旨の発言をめぐり、ミン・ヒジン氏らに1億ウォン(約1150万円)の損害賠償を求めた訴訟で敗訴した。

ただし、ここにも注意が必要だ。

裁判所が「ILLITはNewJeansをコピーした」と認定したわけではない。裁判所は、ミン氏の発言のなかで、ホ氏個人が名誉を傷つけられた人物として具体的に特定されていたとは言いにくいと判断し、請求を棄却した。ホ氏が控訴を断念したことで判決が確定したという経緯だ。

もちろん、パン氏が検察に送致されたことや、ホ氏が訴訟で敗れたこと自体は、ILLITメンバーに直接的な関係はない。

そのため、ファン側からすれば「会社や関係者をめぐる問題と、アーティスト本人は分けて考えるべきだ」ということになる。受賞スピーチで日頃支えてくれる会社関係者に感謝することと、その人物をめぐる個別の疑惑や訴訟を支持することも、また別の話だ。

それでも「完全に別」には見えない

一方で、今回の投稿が突いているのは、まさにその境界線だ。

ファンは、問題が起きたときには「会社とアーティストを分けて考えてほしい」と求める。だが、授賞式ではそのアーティスト自身が会社関係者の名前を挙げ、感謝を伝える。外から見れば、両者は必ずしも切り離された存在には見えない。

ILLIT・ウォンヒ
(写真提供=OSEN)ILLIT・ウォンヒ

もちろん、ウォンヒがパン氏やホ氏に感謝したからといって、2人をめぐる捜査や訴訟について何らかの立場を示したことにはならない。

授賞式で、普段から制作や活動を支えてくれるスタッフや会社関係者に感謝を伝えること自体は珍しくなく、多くのアーティストに見られる光景でもある。

それでも、名前を挙げられた人物が社会的な議論の渦中にいると、いつもの「ありがとうございます」が、それまでとは違った意味で受け取られてしまうことがある。

ここに、今回の投稿が皮肉ったギャップがある。

「会社や経営陣とアーティストを切り離してかばおうとするファン」がいる一方で、アーティスト本人は授賞式で会社関係者の名前を挙げ、公に感謝を伝えている。ファンダムの外から見れば、両者がそれほど切り離された存在には映らないというわけだ。

ファンが見る「責任」、外から見える「関係性」

グループを長く追うファンほど、会社の経営陣、制作スタッフ、そしてメンバー本人を細かく分けて見ることがある。だからこそ、「これは会社の問題」「これはメンバーには関係ない」と線を引く。

一方、ファンダムの外では、そこまで細分化されないことも多い。「HYBE所属のILLIT」「BELIFT LABとILLIT」といった大きなまとまりで見られる。

その違いがある以上、ファンにとって当然の「会社とアーティストは別」という論理が、外部にもそのまま共有されるとは限らない。

ILLIT
(写真提供=OSEN)ILLIT

所属会社の経営者が捜査を受けたからといって、所属アイドルがその責任まで負う必要はない。クリエイティブ担当者が訴訟で敗れたからといって、その結果をメンバーに背負わせる理由もない。

ただ一方で、アーティスト自身が会社関係者への感謝を公に示す関係である以上、問題が起きた場面で「会社とアーティストは別」と線を引こうとしても、その感覚がすべての人に同じように共有されるとは限らない。

ファンが見ているのは「誰に責任があるのか」であり、その外側から見られているのは「誰と誰が結びついているのか」といえるだろう。

今回の投稿がこれほど大きく拡散した背景には、その二つの視線のズレがあるのかもしれない。

【写真】ヒコロヒー、ミン・ヒジン氏とツーショット公開…K-POPファンから不満の声?

一人戻れば、一人休む…今度はILLIT・モカが活動中断 HYBEガールズグループの“不安定さ”

「ILLITはNewJeansのコピー」発言めぐる1億ウォン訴訟 ミン・ヒジン氏が最終勝訴

《スポーツソウル日本版》

Amazon売れ筋ランキング

関連ニュース

page top