北朝鮮選手団が日本の地を踏んだ。
日本は原則として北朝鮮国籍者の入国を禁止している。
だが、2026年愛知・名古屋アジア大会への出場に伴う“スポーツ交流”を理由とした例外措置で、入国が許可された。北朝鮮選手団が日本で開催されるアジア大会に出場するのは、史上初となる。
北朝鮮は今回、14競技に107人の選手を派遣する。スタッフなどを含めると、選手団の規模は180人を超える。日本で開催されるスポーツ大会への派遣としては、過去最大規模だ。
大会組織委員会の集計によると、男子選手が42人、女子選手が65人。女子サッカーはすでに初戦を終えており、14日のグループリーグ初戦ではバングラデシュを10-0で破る大勝を収めた。

このほか、重量挙げ、レスリング、卓球、射撃、ボクシング、陸上、体操、柔道、カヌー、飛込、バドミントン、ソフトテニス、空手などに出場する。
北朝鮮がアジア大会に参加すること自体は珍しくない。1974年のテヘラン大会から出場しており、2022年の杭州大会までに、金メダル121個、銀メダル161個、銅メダル188個を獲得している。
ただ、開催地が日本となると、極めて異例の出来事となる。北朝鮮が日本で開催されたアジア大会に出場するのは、今回が初めてだからだ。
日本は原則として、北朝鮮国籍者の入国を禁止している。核・ミサイル開発などを理由に、日本独自の制裁措置を講じているためだ。今回は例外的に入国が認められた。
木原稔官房長官は「スポーツを通じた国際交流の促進という国際大会の特殊性を踏まえた」と説明している。
過去2大会は出場不可・欠場
日本では過去にもアジア大会が開催されている。1958年の東京大会と1994年の広島大会だ。
1958年は、北朝鮮にはそもそも出場資格がなかった。当時、アジア競技連盟(AGF、現・アジア・オリンピック評議会=OCA)の加盟国ではなかったためだ。
その後、北朝鮮は1974年にAGFに加盟し、同年に開催されたテヘラン大会に出場。そのため、1994年の広島アジア大会では出場資格を得ていた。
しかし、日本との関係が良好ではなかったため、広島大会への不参加を決めた。

1994年4月と6月には、日本の警察が不動産関連法違反の疑いなどで、在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総連)の本部や事務所を捜索するという出来事もあった。
北朝鮮はこれを政治的圧力だと主張し、日本との関係も悪化。アジア大会にもその余波が及んだ。北朝鮮は大会を欠場する際、「日本の非協力」を理由の一つに挙げていた。
それから32年が経ち、再び日本でアジア大会が開催される。
現在も北朝鮮と日本の関係が良好とは言い難い。ただ、関係が悪化の一途をたどっているわけでもない。今回は日本が北朝鮮選手団の入国を認め、アジア大会で北朝鮮の選手たちが競技する姿が見られることになった。
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