K-POPアイドルがアルバイトに挑戦するウェブバラエティ番組「ワークドル」に登場した違法営業の店舗がそのまま放送に映り込み、物議を醸している。
【写真】「国に帰れ」日本人メンバーへの言葉YouTubeチャンネル「Workman」には最近、「新人警察なのに加里峰洞(カリボンドン)に行くの!?」というタイトルの映像が公開された。
この日の「ワークドル」では、ガールズグループBilllieの日本人メンバー、ツキがソウル九老(クロ)区の加里峰洞交番で警察体験をする様子が描かれた。ツキは制服姿で登場し、映画『犯罪都市』の舞台にもなった加里峰洞にて、現職の警察官2人と共にパトロールに出た。
中国系住民が多く住む加里峰洞の市場に到着したツキは、「2023年に全部取り締まったと聞いたが?」と尋ね、警察官は「無許可の店舗を集中的に取り締まって、かなり一掃した」と答えた。

ツキが「ヤクザはまだ残ってるの?」と尋ねると、警察官は「パトロールを頻繁にしているので組織的な団体はいないが、中国系の方々は酒を飲むと拳ではなく刃物を持ち出すことがある」と説明した。
その後、ツキは市場の商人たちと笑顔で挨拶を交わし、警察官は「思ったより悪くないでしょ? 加里峰洞には、以前からそんなイメージがあるではないか。ヤクザ映画の撮影もよくあるし」と話した。ツキも「もっと危険な所だと思ってたけど、すごく安全で人も温かい」と頷いた。

ところがその途中、ある住民がツキに親しげに挨拶された後、「私のこと知ってるの?」と返し、「一日中いても加里峰洞市場には100人も来ないよ。警察が全部捕まえて中国人は一人もいない。店は全部空き店舗だ」と敵意をあらわにした。
戸惑ったツキはその場を離れ、警察官は「最近は不法滞在者を摘発している関係で、この市場をよく利用していた中国系の人たちがいなくなって、あまり歓迎されていないのかもしれない」と説明した。
別の商人も「気持ちとしては安心だが、今は警察なのか、不法滞在者を探す人なのかわからなくて、心理的に敏感になっているようだ」と話した。ツキは「怖い雰囲気で歩くからではないか。捕まえに来たのか、パトロールなのか区別がつかないし。どうしたら怖がられないか考えたが、目を大きく開けて笑ってウサギの耳つければいい」と、可愛らしい仕草で空気を和らげた。
その後、3人はある携帯電話販売店を訪問。警察と制作スタッフの登場に、店内にいた客たちは驚いて慌てて逃げ出し、警察官たちは店主に「可愛く挨拶する方法を教わったので、今後はそうやってお店に入りますね」と語り掛け、笑いを誘った。

しかし映像公開後、一部ネットユーザーの間で批判が噴出している。「ワークドル」はK-POPアイドルがアルバイトに挑戦するウェブバラエティであるものの、いくらコンテンツとはいえ、専門教育を受けていないアイドルに警察のような職務を体験させ、危険に晒すのは軽率だという指摘だ。
特に映像に映った携帯販売店の看板の下には、「不法パスポートによる開設」「パスポート開通」と中国語で書かれた大きな横断幕が掲げられており、不法行為を堂々と宣伝している店が何の規制もなく放送に映った点について、制作陣の責任を問う声が上がっている。
また、「取り締まりがどれだけ甘ければ、これほど堂々と売っているのか」「治外法権か?」「あんなに堂々と書いてあるのに知らずに挨拶しに行ったのか」「不法営業を堂々と宣伝してるのに取り締まりもせず、アイドルをそんな危険な場所で警察体験させるのか」といった、公務怠慢を非難する意見も相次いでいる。
なお、「ワークドル」は毎週木曜19時に、YouTubeチャンネル「Workman」を通じて公開されている。
(記事提供=OSEN)
◇ツキ プロフィール
2002年9月21日生まれ、大阪府出身。本名は福富つき。中学時代にSMエンターテインメントのオーディションを受け、練習生となる。2020年には日本のファッション誌『Popteen』の第3次カバーガール戦争を勝ち抜き専属モデルに。2021年にBilllieのメンバーとしてデビューし、グループ内ではメインダンサーを務めている。パフォーマンス中に見せる豊かな表情に定評があり、2022年に公開された『GingaMingaYo(the strange world)』では中毒性のある表情演技で爆発的な反響をもたらした。