10月18日22時から放送されるドキュメンタリー番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)に、みずほ銀行の元常務で現在はエグゼクティブアドバイザーとして活躍している大櫃直人が登場する。
大櫃は名だたるスタートアップ企業への融資を通じて、日本の経済を支えてきた陰の立役者。過去の実績がない新しい企業にも可能性を見出し、リスクを負って融資を行うことで、金融界の常識を変えてきた。メルカリやマネーフォワードなど、経済を牽引する企業を数多く育ててきた彼の仕事ぶりに密着し、その極意に迫る。
メガバンクの重役という立場でありながら、大櫃は今でも現場に立ち続け、毎日数多くのスタートアップ企業と面談している。そこで驚くのは、面談の中でほとんど「金の話をしない」こと。経営者の性格や考え、まとう雰囲気など、数値には表れない情報をつかみ取ることを大切にしており、それを「気配値」と呼び、企業の将来性を見極める参考にしているという。
また、大櫃の素顔は意外にも控えめで、活発に経営者と議論をする姿とは対照的にプライベートでは口数が多い方ではない。そんな彼がメガバンクのトップ営業マンに上りつめた背景には、バンカー人生の知られざる挫折と挑戦があった。出世競争の激しい巨大組織、数字が評価されがちな世界において、迷いながら見つけたバンカーとしての正義とは……。葛藤と挑戦の日々に密着していく。