日立、記録層の多層化が可能になる光ディスクの新技術を開発——片面200GBのBlu-ray Discも実現か | RBB TODAY
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日立、記録層の多層化が可能になる光ディスクの新技術を開発——片面200GBのBlu-ray Discも実現か

IT・デジタル その他
 日立製作所は18日、光ディスクの再生信号出力を10倍に増幅する光学系の基本技術を開発したと発表。記録層の多層化が実現し、片面200GBの光ディスクの実現を見込めるという。

 本来、光ディスクの記録密度は、記録再生するレーザー光を細く絞り込んだ「光スポット」の大きさで決まる(小さいほど高密度)。現在のBlu-ray Discでは、この光スポットの微細化が限界に達している。そこで、光スポットを小さくしなくても高密度化が可能な記録層の多層化技術が求められていた。

 多層光ディスクは、記録層が重なり合う構造になっている。一番奥の記録層で読み書きをする際、手前の層が妨げになり、少ない信号量しか検出することができない。これを緩和するために手前の層の反射率を低くし、信号光量も少なくせざるを得なかった。だがその弊害として、信号光量が低下すると、光検出器や電気回路で発生する電気的なノイズに信号が埋もれてしまい、信号読み取りに誤りが発生するという問題が生じていた。つまり、記録層を増やすには必然的に反射率は弱くなり、その結果、読み取りに障害が生じていたのだ。

 こうした問題を解決するために、2つの光の干渉を利用して検出信号を増幅する「ホモダイン検出法」を光ディスクに応用する技術を開発した。この技術により、ディスクの反射光が弱くても再生信号の正確な読み取りが可能になるという。これで、記録層の数が増えることで反射光が弱くなるという根本的な課題を解決。4〜8層で片面100〜200GBの記録再生が可能なBlu-ray Disc装置の実現も期待できるという。
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