キヤノン、御手洗会長兼社長が経団連会長職に専念するため、内田副社長が社長に昇格 | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

キヤノン、御手洗会長兼社長が経団連会長職に専念するため、内田副社長が社長に昇格

IT・デジタル デジカメ
新社長となる内田恒二副社長(左)、御手洗冨士夫会長兼社長(右)
  • 新社長となる内田恒二副社長(左)、御手洗冨士夫会長兼社長(右)
  • 入社以来一貫してカメラ部門の技術畑を歩んできた、内田恒二副社長。世界シェアナンバーワンというカメラ事業の実績が評価され、新社長に昇格する
  • 新社長の選定理由を説明する御手洗会長兼社長(左)、内田副社長(右)
 キヤノンは11日、5月23日付けの役員人事として、会長兼社長の御手洗冨士夫氏が会長専任となり、副社長の内田恒二氏が社長に昇格することを発表した。この役員人事は、御手洗会長兼社長が5月24日付けで経団連の会長に就任し、経団連の仕事に専念するためとしている。なお、CEO(最高経営責任者)は御手洗会長、COO(最高執行責任者)が内田社長という新体制となる。

 新社長の内田恒二氏は、1965年に京都大学卒業後、キヤノンカメラ(現キヤノン)に入社。カメラ事業部カメラ開発センター所長、カメラ事業本部の宇都宮工場長やレンズ事業本部長、カメラ事業本部長など、一貫してカメラ部門の技術畑を歴任し、現職の代表取締役副社長に至る。趣味は、ゴルフと読書。

 御手洗会長兼社長は、新社長に内田副社長を選んだ理由は3つあると説明した。まず、1番目の理由は、拡大期には技術の目利きができる“技術屋さん”が適していると考えたため。同社の第3次5カ年経営計画「グローバル優良企業構想フェーズIII」(2006〜2010年)は、拡大期と捉えており、新規事業の追加や、2010年以降の新しい事業の探索、現在世界ナンバーワンになっていない事業をナンバーワンにし、現在ナンバーワンの事業はダントツにすることを目標としている。これらを実現するためには、事務系ではない、技術出身者が適任だという。

 2番目の理由は、出遅れたカメラ事業のデジタル化を推進し、デジタルカメラの世界シェアをナンバーワンにした実績を高く評価したこと。内田副社長は、一時期8%まで落ち込んだカメラ部門の社内売上シェアを25%(連結では22%強)まで伸ばし、同社の伝統あるカメラ部門を復活させ、大黒柱に仕上げた実績を持つ。

 3番目の理由は、御手洗氏が後継者にふさわしい人物として、私心がなく、使命感のある人だと公言してきたこと。

 これらの点から、内田副社長が新社長に選ばれたという。

 新社長に就任する内田副社長は、「まず、グローバル優良企業構想フェーズIIIの実現を目指す。さらに、御手洗会長が5月24日から経団連会長として、日本産業界の舵取りを安心して行えるようにするため、出身母体のキヤノンが安定的に成長することが必要だ。それには、対前年比の増収増益を達成することが最低限の経営目標である。今後は、現業の事業の振興をさらに深め、新規事業を発掘し、キヤノンのさらなる発展に貢献したい」とコメントしている。
《高柳政弘》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top