[Interop Tokyo] 108Mbpsの無線接続によるモバイルブロードバンド通信を実証 | RBB TODAY
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[Interop Tokyo] 108Mbpsの無線接続によるモバイルブロードバンド通信を実証

エンタープライズ その他
 ルートは、同社が参加する「SIMPLEプロジェクト」において走行中の車両とインターネットとを5GHz帯108Mbpsの無線接続を介して常時ブロードバンド接続するシステムの実証実験に成功。その様子を展示会場で公開している。
  •  ルートは、同社が参加する「SIMPLEプロジェクト」において走行中の車両とインターネットとを5GHz帯108Mbpsの無線接続を介して常時ブロードバンド接続するシステムの実証実験に成功。その様子を展示会場で公開している。
  •  ルートは、同社が参加する「SIMPLEプロジェクト」において走行中の車両とインターネットとを5GHz帯108Mbpsの無線接続を介して常時ブロードバンド接続するシステムの実証実験に成功。その様子を展示会場で公開している。
  •  ルートは、同社が参加する「SIMPLEプロジェクト」において走行中の車両とインターネットとを5GHz帯108Mbpsの無線接続を介して常時ブロードバンド接続するシステムの実証実験に成功。その様子を展示会場で公開している。
 ルートは、同社が参加するSIMPLE(Smart Internet Mobile Project with Layered Effects)プロジェクトにおいて走行中の車両とインターネットとを5GHz帯108Mbpsの無線接続を介して常時ブロードバンド接続するシステムの実証実験に成功。その様子を展示会場で公開している。このシステムはモバイルIPのテクノロジと5GHz帯の無線LAN技術を改良して108Mbpsを実現した実験局の組み合わせで実現されている。

 モバイルIPはインターネット標準の技術で、クライアントのIPアドレスを固定しつつ、ネットワークをまたいだ移動を可能にするもの。企業内LANなどでも、自席から接続するネットワークと会議室で接続するネットワークが異なっている、といった状況は珍しくない。モバイルIPは、こうした場合でも相手からは同じIPアドレスを使って通信できるよう、Home Agent Serverを介したトラフィックの中継を行なう。

 今回の実験では、Home Agent Serverが複数の無線基地局を使い分け、インターネットからのトラフィックをその時点で、クライアントが接続している基地局に転送することでスムーズなハンドオーバーを実現している。

 また、一般的な無線LANでは周波数帯域を複数のチャネルに分割して利用することで異なる通信の共存を実現しているが、PDMA(Packet Division Multiple Access)という方法を採用することで、108Mbpsという帯域を確保した。PDMAでは、要はチャンネル分けを行なわず、複数の通信の共存はパケットのレベルで行なうという考え方だ。チャンネル分けを行なわないことでそれぞれのセッションが使用可能な帯域が拡大し、高速化が実現できた。

 実験では、自動車を使った通信でも、VoIPやビデオストリームといったリアルタイム・アプリケーションが問題なく利用できることが確認された。理論上は260km/hという猛スピードで移動中でも通信がとぎれないという。

 会場でもビデオストリームを再生しつつ、3秒ごとに接続先となる無線局を切り替える、というデモを行なっていたが、映像を見ていても基地局の切り替えタイミングはまったく分からず、シームレスなハンドオーバーが実現できていた。

 無線周波数に5GHz帯を使用していることから、現時点では免許なしでの野外運用は禁じられており、すぐに商品化するというわけにはいかないが、少なくとも技術面では既にワイヤレスブロードバンド接続が実用レベルに達していることが確認できたことになる。市場ではようやく11MbpsのIEEE 802.11bによる公衆無線LAN接続が普及しつつあるが、その速度を一気に10倍以上に引き上げられる可能性が見えてきた。
《渡邉利和》
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