ケータイを振って本人確認が可能に!? 〜KDDI研、世界初の“腕振り認証”に成功 | RBB TODAY
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ケータイを振って本人確認が可能に!? 〜KDDI研、世界初の“腕振り認証”に成功

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「腕振り認証システム」試作装置
  • 「腕振り認証システム」試作装置
  • 縦に5回振った際に出力される3軸加速度の例
 KDDI研究所は10日、東京工業大学羽鳥好律研究室との共同研究により、加速度センサ搭載型携帯電話での「腕振り動作による本人認証システム」(腕振り認証システム)を実現したと発表した。

 腕を振る動作中に加速度センサから出力される信号を取り出し、あらかじめ登録された動作パターンとの比較を行うことで頑強な認識が可能だという。腕振り動作中に記録される加速度信号には、腕の長さおよび筋肉の付き方に起因する身体の構造的特徴だけでなく、握り方や癖に代表される行動的特徴など、本人だけが持つ固有の特徴が反映されるとのこと。同研究所は、腕振り動作による本人認証の実現可能性を検証した結果、腕振り動作は本人であれば再現は容易である一方、他人による再現が特に難しい生体特徴であることを確認した。

 「腕を振る」という簡単な行為により認証を行うため、操作性が簡単であること、生体認証は一度盗みとられると再利用は不可能だが、腕振り認証なら別のパターンを再登録可能という2点が特徴とのこと。実際万が一、腕振りのパターンを盗み見られたとしても、本人拒否(他人受理)となるような誤り率は4%だという。さらに、腕振りパターンに秘匿性を持たせると、誤り率は0%に近づくと見られる。登録した腕振りパターンが時間とともに変化する問題(経時年変化)に対しては、最新の動作パターンを反映させ、すでに登録されている動作パターンを修正するテンプレート更新機能を設けることにより対応した。

 今後、加速度センサ付携帯電話を使用することで、簡単な動作で本人認証ができるようになるほか、登録した動作(秘密のおまじない)を実行することでプライベートフォルダを手軽にロックしたり、メーラーなどのアプリケーションを起動するといった、新しい操作インターフェイスの提供も可能だという。将来的には、フィールド実験により操作性の改善検討を進め、実際のモバイル環境を考慮した認証システムの拡張・発展を目指す計画だ。
《荻野ケイ》
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