さくらインターネット、特別損失計上——接続事業の一部をDOMIRUに売却 | RBB TODAY
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さくらインターネット、特別損失計上——接続事業の一部をDOMIRUに売却

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 22日、さくらインターネットは特別損失の計上の発表とともに、インターネット接続事業の一部を動画配信などを行う子会社であるDOMIRUに売却譲渡すると発表した。

 特別損失の内容は、オンラインゲーム事業に関する固定資産の減損が3億9,100万円、連結子会社ののれんの減損が5,400万円、関連会社の株式評価損と有価証券評価損があわせて1億6,500万円となっている。4億近い固定資産の減損については、同社が運営する「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」の有料会員が計画を下回り低調が続く中、今回の特別損失の計上を余儀なくされた形だ。固定資産の内容として、工具備品、ソフトウェア、専用実施権、リース資産などが挙げられている。サーバや回線などのリソースが必要とはいえ、オンラインゲームで多額の減損評価につながったのは、おそらくゲームのタイトル、キャラクター、ストーリーなどのライセンスに関する専用実施権がかなり割合を占めるものと思われる。

 関連して、平成20年度3月期の通期業績予想も5月発表の数字から大幅に下方修正された。売上高はおよそ1割減にとどまっているものの、純利益は1億6,100万円のプラスから4億5,700万円のマイナス(損失)となっている。この差額の6億1,800万円は上記特別損失の合計額をほぼ反映している形だ。

 この結果、同社は中間期で債務超過の状態となり、抜本的な対策のためDIXサービス、ADSLサービスなどのインターネット接続事業を子会社であるDOMIRUに売却する方針を発表した。事業譲渡の価格は3億円で決済は現金によって行う予定としている。また、債務超過の解消について、事業の売却のほか、第三者割当増資を検討しているという。引き受け先についてもすでに数社に絞って交渉を開始している。今後は、主力事業であり、業績も好調なデータセンター事業に経営資源を集中させ業績の回復、経営の改善を行う方針だ。
《中尾真二》
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