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「より進んだWiMAX大国を作りたい」〜イー・アクセスとソフトバンクがWiMAXビジネスで協力

ブロードバンド その他
イー・モバイル代表取締役会長兼CEO(イー・アクセス会長)の千本倖生氏
  • イー・モバイル代表取締役会長兼CEO(イー・アクセス会長)の千本倖生氏
  • モバイルWiMAXの実験において、車で移動しながら2つの高画質ストリーミングを同時再生する様子など、実際の動画を上映して説明
  • 「モバイルWiMAXはブロードバンド革命を起こせるか」と題したセミナーを開催(6月28日・国際文化会館)
  • イー・アクセスとソフトバンクの2社が協力し、WiMAXのFeasibility Study(事業化の検討調査、FS)を協同で行うことで合意
  • ソフトバンクモバイル取締役専務兼CTOの宮川潤一氏がサプライズゲストとして登場
  • 左より、代表取締役副社長のエリック・ガン氏、ソフトバンクモバイル取締役専務兼CTOの宮川潤一氏、イー・モバイル代表取締役会長兼CEO(イー・アクセス会長)の千本倖生氏
 イー・モバイルとイー・アクセスは21日に、都内で「モバイル事業に関する説明会」と題した記者会見を開き、ソフトバンクとWiMAXのFeasibility Study(事業化の検討調査、FS)を共同で行うことで合意したと発表した。

 説明会には、イー・モバイル代表取締役会長兼CEO(イー・アクセス会長)の千本倖生氏、代表取締役副社長のエリック・ガン氏、そしてソフトバンクモバイル取締役専務兼CTOの宮川潤一氏が出席し、今後の展望を述べた。

 説明会は、まず千本氏とガン氏が登壇、「本日は3つの発表がある」として、WiMAXへの取り組み状況、カンファレンスの開催、そして「お楽しみ」を発表するとの説明からスタートした。

 現状については、まずモバイルWiMAXの実験において下り10Mbpsを実現した事例を紹介。車で移動しながら2つの高画質ストリーミングを同時再生する様子など、実際の動画を上映して説明を行った。また6月より慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC)と共同で実験を開始しており、地方での展開、モバイルWiMAX=HSDPA間の通信実験、MVNO(仮想移動体通信事業者、Mobile Virtual Network Operator)ビジネスの検証を重ねている現状を紹介した。

 そのうえで、今後の2.5GHz広帯域移動無線アクセスの事業免許の取得に向けて、「既存の垂直統合型のモデルではなく、WiMAXでは『水平分業モデル』のビジネスを目指す」「屋内ではWiFi、屋外ではWiMAXという組合せを考えていくべきだ」(千本氏)として、イー・モバイルには運用経験、資金調達実績、基地局建設実績などがあることを強調した。

 そして、そうした取り組みの一環として、元FCC国際局長のPeter Cowhey氏、インテル事業開発部政府渉外部長の杉原佳尭氏、東大名誉教授の齊藤忠夫氏、日本経済新聞社編集委員の関口和一氏を招いて「モバイルWiMAXはブロードバンド革命を起こせるか」と題したセミナーを開催することを発表した(6月28日・国際文化会館)。国際的な位置付けのなか、日本で成功するためにはどういうビジネスにすればいいかを講演するとのことだ。

 そして「お楽しみ」とされた発表がいよいよなされた。ここでソフトバンクモバイル取締役専務兼CTOの宮川潤一氏が登壇。イー・アクセスとソフトバンクの2社が協力し、WiMAXのFSを協同で行うことで合意したと発表された。

 「ブロードバンド自体のユビキタス性、デジタルデバイスを解決するのに、最高のツールがWiMAX」であるとしたうえで、「政府が出した3分の1ルールを前提とするが、まずは自分たち2社でやってみようと思った。これから免許を取るために、2社だけでなくさらなる協力会社が出るかもしれない」(宮川氏)と、より進んだWiMAX大国を日本で作るという目標で両社が一致したことを強調した。

 なぜソフトバンクかという部分については、「NTT、KDDIに比べれば“挑戦者としてのスピリット”が共通にある」(千本氏)と述べ、親和性がよい会社として、ソフトバンクと「同棲」するに至ったとした。ただし、宮川氏と同じく他会社の参加を拒むものではないとし、NTTなどが参加表明してくれるならそれも歓迎するとした。

 「こうして両社が並ぶのは歴史的な出来事」と千本氏自身が述べたとおり、従来の垂直統合型モデルではない新ビジネスだからこそ実現した大型ジョイントの発表となった。まだまだ合意形成がなされたばかりの段階で、事業会社の設立などの具体的な事業スタートについて、時期などは発表されなかったが、共同で事業化のためのFSを行い、携帯電話とは異なるビジネスモデルを検討したいとのことである。
《冨岡晶》
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