「NAB 2007」のMediaFLOブースでは、携帯電話向けの映像配信サービス「MediaFLO」の実演が行われている。 MediaFLOは、米クアルコムが進める放送サービスで、リアルタイム放送のほか、ユーザの要求に応じて配信する「Clipcasting」、リアルタイムの文字放送「Datacasting」を提供している。デモ機を使ってみたところ、見た目は日本のワンセグ放送のようだが、チャンネルの切り替えが軽快なのが特徴的だ。ただし、米国のMediaFLOサービスは、月額15ドルの有料となっている。 アメリカでのサービスでは、700MHz帯の電波を利用している。電波の届く範囲が広く基地局の数が減らせるため、インフラ構築のコストを劇的に削減することができるという。 映像の仕様は、次のとおりである。・ビットレート:300kbps・画面サイズ:QVGA(240×320ピクセル)・フレーム数:30フレーム/秒・映像フォーマット:H.264 また、ステレオ音声であれば同時14チャンネル、ビデオであれば同時5チャンネルが配信できる。 なお、このサービスはアメリカ以外にもイギリスと台湾で始まっており、日本では、KDDIが参入を表明している。