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★ Slash Gamesは、2007年6月1日より「インサイド」になりました
【AOGC2007】2006年はオンラインゲームを巡る犯罪が急増
2月26日
警察庁生活安全局 情報技術犯罪対策課 課長補佐 安部真氏
 アジアオンラインゲームカンファレンス東京2007(AOGC2007)で23日、警察庁生活安全局の安部真氏が「サイバー犯罪の現状と対策」と題した講演を行ない、オンラインゲームを巡る犯罪が06年下半期に急増したことを示した。またサイバー犯罪が高度化、複雑化している現状を示し、人と技術の両面から対策を採る重要性について訴えた。

 警察庁では「サイバー犯罪」を「1.不正アクセス禁止法違反」「2.コンピュータ・電磁的記録対象犯罪」「3.ネットワーク利用犯罪」に分類している。

 ざっくり説明すると、1.は他人のIDを用いてログインする「なりすまし」行為や、セキュリティホールの攻撃など。2.はオンライン端末を利用し、無断で他人の口座から預金を引き出す、ホームページのデータを無断で書き換える、ウイルスを送信するなど。3.はフィッシングや詐欺行為、インターネットを利用した違法な物品の販売などが相当する。このうちオンラインゲームに関係が深いのが1.となる。

 警察庁発表の資料によると、サイバー犯罪の検挙状況は2005年から急増し、2006年は前年比40%増の4425件を記録した。構成比では「ネットワーク利用犯罪」が81%と最高だが、ここで注目したいのは「不正アクセス禁止法違反」が前年の約2.5倍と、最も高い伸びを示したことだ。さらにネットワーク利用犯罪の中でも最も多いのがオークション詐欺で、こちらも2005年から急増している。正確な統計はないが、RMTなどを巡るネットオークションでの詐欺事件なども相当するため、こちらもオンラインゲームと無関係とは言い切れない。

(左)サイバー犯罪の検挙状況。平成17年・18年に急増、(右)ネットワーク利用犯罪の検挙状況。オークション詐欺が多い

 さらに下半期の傾向として、不正アクセス禁止法違反の中でも、オンラインゲームに関する犯罪が急増したことがあげられる。動機面では「オンラインゲームで不正操作を行うため」が30%。不正アクセス後に利用されたサービスも「オンラインゲーム」が32%で、共に第2位を占めた。上半期の統計では、オンラインゲームの割合は前者で1%、後者も4%にすぎなかった。

 また不正アクセスに関わる手口では、1位が「フィッシングサイト」(31.5%)、2位が「スパイウェア」(28.2%)、3位が「パスワード管理の甘さ」(25.5%)となった。上半期の段階では、1位が「パスワード管理の甘さ」(43.6%)、2位が「フィッシングサイト」(38.6%)で、「スパイウェア」については1%以下にすぎない。06年下半期で急速に手口が高度化したことがわかる。

 その後、安部氏はフィッシングやスパイウェアの手口について紹介し、企業向けの情報セキュリティ対策における留意点について解説した。安部氏は被害防止対策の要点として「危険の存在を知る(関心を持つ)」「危険への対処方策を知る(学ぶ)」「やるべきことを継続的に実践する」「習慣として身につける」「周囲の人にも意識・知識を広げる」の5項目を上げたが、これらは個人ユーザーに対しても当てはまる。ウイルスやスパイウェア監視ツールなどをインストールしたから良しとするのではなく、常に安全管理に対する意識を持つことが重要だ。

(左)不正アクセス行為の動機について、(中)不正アクセス後に利用されたサービス、(右)不正アクセス行為に関する手口

 中でも興味深かったのは、「企業におけるフィッシング対策の状況」について、一般企業にアンケート調査を行ったところ、半数以上の企業で「特に何も行っていない」という回答結果が出たことだ。こちらは2006年1月での資料となる。

 オンラインゲームにおいても昨年、フィッシングで会員からアカウント情報をだまし取り、不正にアクセスしていた事件が発生しており、対岸の火事ではない。これを機会に自分が遊んでいるオンラインゲームで、どのような安全対策がとられているか。またそれらの情報はホームページ上でどのように記されているか。わかりにくかったり、読みにくいことはないかなど、確認してみてはどうだろうか。

 最後に安部氏は警察のサイバー犯罪対策のための体制について紹介した。現在、全都道府県警察にサイバー犯罪相談窓口が設置されているほか、2005年からインターネット安全・安心相談システムが開設され、良くある相談内容についてはウェブ上で回答が得られる。また違法・有害情報についてはインターネット・ホットラインセンターというサイトが開設されており、ウェブ上から通報できる。万が一にそなえて、これらのサイトをブックマークに登録しておくと良いだろう。

 光あるところに影があるとはいうが、今回の講演では皮肉にも、オンラインゲーム市場の拡大が拡大し、社会に定着したことが、犯罪の増加という形でも裏付けられた。2006年は良くも悪くも、オンラインゲームが市民権を得た年だったと言えるだろう。残念ながらこうした犯罪は、オンラインゲームが社会の縮図である限り、根絶することはあり得ない。ユーザー・企業共に、より一層の安全対策が求められそうだ。

一般企業のフィッシング対策に関する現状

(小野憲史@RBB)
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インターネット安全・安心相談システム
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