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★ Slash Gamesは、2007年6月1日より「インサイド」になりました
Shoot it! - #9 Eスポーツに好意的なメーカーをさがせ!
11月29日
スポンサーの協力がなかったら、BIGLANの参加費はもっと高額になっているはず
モノ選びは悩ましくも楽しいものだ。ひとくちに液晶モニターやビデオカードといってもたくさんの会社から出ているし、価格も性能も拮抗している。価格.comを何度も眺めて、安値やユーザの評価を調べたりする。それでも結局、お店に行くまでひとつに絞れないこともある。さんざん悩んだのに、在庫があるもの、とか、店員のお薦めにしちゃうこともあるだろう。でも、そんなときにちょっと気に留めてほしいことがある。
それは、“Eスポーツファンやゲームファンを応援してくれるブランドを選ぼう”ってことだ。たとえば、BIGLANなどのEスポーツ大会のスポンサーになっている会社を選ぶ。世界大会のスポンサーを選ぶ。Eスポーツチームを支援しているメーカーを選ぼう。買い物をするときは、Eスポーツを支援しているニュースサイトからバナーをクリックしよう、ということ。その心がけひとつで、今後のゲームライフがどんどん楽しくなってくるはずだ。
BIGLANではプロセッサのAMDが冠スポンサーになっている。WCGの日本予選では液晶モニターのBenQなど数社が名を連ねている。プロゲームチーム4dN.PsyminにはマウスのRazerが付いていた時期があるし、日本から世界へチャレンジしたSIGUMA選手のスポンサーは周辺機器関連の商社、ASKだった。海外に目を向ければ、アメリカの世界大会CPL(サイバーアスリート・プロフェッショナル・リーグ)のスポンサーにはピザハットも参加している。ちなみにアメリカのプロチーム「TEAM 3D」にはサンドウィッチのチェーン、SUBWAYがついていた時期があった。スポンサーの顔ぶれを見ると、そのイベントの奥の深さ、チームの影響力が解るというものだ。
企業がEスポーツのスポンサーになる目的は様々だ。大勢が参加するイベントなら商品の宣伝効果も大きい。動員数が少ないイベントでも、そこに集まる人たちが同じ世代や趣味層に影響力を持っているなら、知名度やブランドイメージ向上が期待できる。直接的な利益が得られなくても、将来性を見込んで長期的な視点でイベントを支援する場合もある。もちろん、企業は営利目的で活動しているから、何らかの利益を見込んでスポンサーになっているわけだし、効果に見合った金額、物資を提供することになる。
しかし、どの場合でも共通している目的は、イベント参加者、イベントに関心を持つ層へのメッセージが含まれていることだ。「Eスポーツを楽しむみなさん、私たちは皆さんが大好きです。仲良くしてください。そして私たちを好きになってください」なのだ。つまり、企業にとってスポンサーになったり、広告を出したりすることは、Eスポーツの参加者、観戦者に対して握手の手をさしのべている状態である。だから僕たちも、その好意に応えようじゃないか。
世の中に広告があふれ、広告や宣伝に乗せられることを恥ずかしいと思う風潮もある。けれど、むしろこちらから上手に乗ることで、お互いに楽しい気分になれる。なぜなら、握手によってお互いの距離はもっと縮まり、もっとハッピーな関係になるからだ。その結果、イベントの回数が増えたり賞品や賞金がグレードアップするかもしれない。日本のEスポーツはまだまだ芽吹いたばかりだから、僕たちとスポンサーが一緒になって盛り上げていきたい。
そこで、日本のEスポーツ、ゲームイベントのスポンサーを見ていこう。
まずはWCG日本予選。筆頭はBenQ、液晶モニタメーカーだ。FPSのプレイヤーは液晶の反応速度の遅さを嫌う傾向があるようだが、私には液晶で充分。しかもBenQは反応速度2msと最速タイプ。品薄になっているCRTと比較検討する価値はあるだろう。
SENNHEISERはヘッドホンのメーカーだ。耳慣れない名前だが、海外のEスポーツ選手には定番のブランドで、スウェーデンのプロチーム“SK”と共同開発したモデル“PC160SK”がある。360度の音場を再現し、周囲の騒音を遮断してくれる。実用面として申し分なく、しかも“SK”と共同開発という蘊蓄も語れる。これは満足度が高い。
SAMSUNGは韓国の電子機器、家電メーカーだ。液晶テレビで急速にシェアを拡大しており、PC関連では世界最大のメモリーメーカーのひとつ。実はWCGの仕掛け人がSAMSUNGグループだ。当時、SAMSUNGは着実に実績を上げているのに、ブランドイメージで欧米や日本の会社に後れを取っていた。そこでゲームをキーワードに若い世代にSAMSUNGブランドを認識してもらおう、というわけだ。第一回WCGは数十億の予算が投入され、70か国の若い世代にSAMSUNGを宣伝できた。日本には強力な国内ブランドがあるので目立たないが、欧米、アジアでは成果を上げているようだ。
日本最大のLANゲームパーティ「BIGLAN」では、プロセッサのAMDが筆頭スポンサーとなっている。今さらAMDの説明は不要だろう。高性能で低価格なプロセッサとして、ゲーマーや自作ユーザには定番のブランドだ。AMDは看板を出すだけではなく、ノベルティのプレゼントやPC体験コーナーなど積極的な姿勢だった。スタッフもゲーム好きが多く、常に参加者と談笑している場面が見られた。この好感度はゲームファンにかなり広く長く伝わっていきそうだ。
ASKはメーカーではなく、PC関連商品の商社だ。ALBATRON、ELSA、LEADTEKのビデオカードのほとんどはASK社が日本代理店となっている。こちらもプロゲーマー、LANゲームイベントに理解のある会社である。並行輸入品も多く見分けが付きにくいが、同社の取り扱い製品にはBIGLANの参加割引券が含まれている。同じ製品を買うならASK社の取り扱い製品を選びたい。
Thermaltakeはデコパソの仕掛け人。側面に大きなアクリル製の窓を開けたPCケースや、光るファン、光る電源などを次々に発表している。デコパソユーザが新しいパーツを取り付けたくなったら、デコパソを作りたくなったら、Thermaltakeのサイトをチェック。これはもうデコパソ分野では常識となっている。
Princeton TechnologyはPCや携帯オーディオなどの周辺機器を幅広く手がけている。なじみ深い製品としてはメモリモジュールだ。秋葉原では価格競争が激しく、ブランドを選んでいる場合ではないかもしれない。特にメモリは銘柄を指定して買う習慣がないと言える。でもここはやっぱり“ゲーマーの方を向いた”ブランドを買いたい。そこで逆にスポンサーに提案だ。メモリのブランドロゴを示す、小さなステッカーを製品に添付したらいいと思う。プロセッサではずいぶん前から行われていることだが、カッコいいステッカーを作れば、それを貼りたくてブランドを選ぶ、という人もいるかもしれない。
Shuttleはキューブタイプの小型PCケースで自作PCファンに有名な会社。アクセサリに革製カバーやキャリングバッグもあり、PCの持ち運びが配慮されている。つまり、LANゲームパーティに持って行くのに最適ということだ。小さいPCってスペックはもうひとつだよな……と思っていたら、P2 2700 UKAWAというモデルはAMD Athlon64FX+NVIDIA GeForce 7900GTの組み合わせ。すごい。これ、BIGLANの会場でもっとアピールすれば良かったのに。ちなみにモデル名の“UKAWA”は、電気グルーヴの宇川直宏氏とのコラボレートに因んでいるそうだ。
今回はメーカーに限ってしまったけれど、他にもWCG日本予選会場を提供してくれた秋葉原UDXビルの新産業文化創出研究所、ゲーム関連商品販売のGDEXやTHE KING OF GAMES、ゲームポータルのNetMarbleやGamePodなどがある。スポンサー企業は公式サイトに表示されているので、一度はクリックしてみよう。まだまだ文化のメインストリームに至っていない日本のEスポーツだけど、それを応援してくれるスポンサーの“粋”というものを意識して行動してもいいと思う。
最近はコラボレーションの成功を示す言葉として“Win-Winの関係”などと言われている。元々、お互いにメリットがあるからコラボレートなわけで、今さらWin-Winなんて言葉は胡散臭くて気持ち悪い。しかし、せっかくスポンサーがゲーマーにアプローチしても手応えがない、ということになるともったいない。売上が上がる、評判が良くなる、好感度が上がる……何らかの手応えをゲーマーの側からも返そうではないか。
(左)WCG2006日本予選のWebサイト。BenQの広告が大きい、(右)BIGLANは“AMDプレゼンツ”とタイトルにスポンサー名を併記。これは冠スポンサーという手法
(左)アメリカのプロゲームチーム“TEAM 3D”はインテルとNVIDIAがメイン。サブスポンサーにはSENNHEISERの名前もある、(右)CPLのメインスポンサーは今年からAMDとATiがメインになった。サブスポンサーにはピザハットもある。そういえばCPLの会場の写真はピザがよく登場している
(杉山淳一@RBB)
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