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【Tech・Ed 2006】Office Communicator 2005を用いたテレフォニー統合とVoice Over IP

 Tech・Ed 2006の第3日、「Office Communicator 2005を用いたテレフォニー統合とVoice Over IP」と題したテクニカルセッションがマイクロソフト株式会社インフォメーションワーカービジネス本部マネージャ越川慎司氏によって行なわれた。

 マイクロソフトでは2006年7月に大規模な市場調査を実施した。その結果、さまざまなコミュニケーションツールが存在するなか、依然としてコミュニケーションに問題があること、その一方でWeb会議の導入は進んでいることが明らかになった。

200名以上を対象とし、インタビューを含めた詳細なアンケートを行なった。
200名以上を対象とし、インタビューを含めた詳細なアンケートを行なった。

 セッションでは、各種ツールとの統合による利便性の高さ、直感的な操作、および信頼性の高さを備え、ビジネスのコミュニケーション、コラボレーションの改善を実現していく製品としてLive Communications Server 2005、Office Communicator 2005、Office Live Meetingがデモを交えて紹介された。

■Communicatorの業務アプリケーションとの統合
 Live Communications Server 2005(以下、LCS)では、インスタントメッセージの暗号化およびログ保存を行ない、企業内での利用に対応している。このLCSと連携するOffice Communicator 2005については、最大の特長として「プレゼンス」を自動変更する点が挙げられる。なかなか普及していない「プレゼンス」活用であるが、その原因は、プレゼンスを自分で細かく更新していかなければならないことにあると考えられる。そこでCommunicatorでは、Outlookから予定を自動的に取得して「会議中」にしたり、ユーザーがあるアプリケーションを全画面にして作業しているときは「取り込み中」にするといったことを可能にした。また、プレゼンスを確認する側のユーザーに対しても、これまでは連絡をとりたい相手がいつ不在になるかまでは分からなかったが、CommunicatorではExchangeと連携して近未来のスケジュールまで分かるようになっている。これによって、今すぐ連絡をとったほうがいいか、あるいは少ししてからでも連絡がとれるといった、優先順位をつけたコミュニケーションが可能になる。こうしたことはキオクス端末など用のCommunicator Web Accessや、Windows Mobile 用のCommunicator Mobileでも実現されている。

プレゼンスから始まるコミュニケーション
プレゼンスから始まるコミュニケーション

 デモでは、Outlookでメールを確認し、添付ファイルの作成者のプレゼンスを確認してインスタントメッセージで連絡をとり、そのままビデオチャットを開始、その後ファイルを共有して編集するためにLive Meetingに入るといった一連のコミュニケーションが行なわれた。アプリケーション内でのプレゼンスの表示はOfficeに限るものではなく、公開されたAPIを使ってオリジナルのクライアントを開発することも可能となっている。

Communicator でインスタントメッセージからビデオチャットを起動したときの画面。この画面から Live Meeting にも入れる。 「RTC Client API 1.3」を使って開発されたプレゼンス付きの座席表管理システムの例
(左)Communicator でインスタントメッセージからビデオチャットを起動したときの画面。この画面から Live Meeting にも入れる。(右)「RTC Client API 1.3」を使って開発されたプレゼンス付きの座席表管理システムの例

■CommunicatorのIPテレフォニーとの統合
 IPテレフォニーとの統合にもプレゼンスが利用され、たとえばある人に電話をかけたいとき、Communicatorで取り込み中であることが分かり、インスタントメッセージで状況を確認、「電話してOK」との返事をもらってPCから電話をかけるといったことがシームレスに行なわれる。また、電話を受ける側も、自席にいなくてもPC上で着信が分かり、かかってきた内線通話を携帯電話に転送させることも可能になる。

Excelから発信。LCSとCommunicatorはOffice 2003以上に対応し、Active Directory に登録されていれば自動的にプレゼンスを表示できるためOffice側で特別な設定は不要。 Communicatorのオプション画面。プレゼンスに応じた着信転送を設定できる。
(左)Excelから発信。LCSとCommunicatorはOffice 2003以上に対応し、Active Directory に登録されていれば自動的にプレゼンスを表示できるためOffice側で特別な設定は不要。(右)Communicatorのオプション画面。プレゼンスに応じた着信転送を設定できる。

 テレフォニー統合のもっとも簡単なシナリオとしては、LCSをSIP/PSTNゲートウェイと接続し、そこからVoIPで外線を着信するソフトフォンシナリオと、既存のPBXと連携させる場合はLCSからCSTA(Computer Supported Telephony Application)ゲートウェイを介してSIPサーバーと接続し外線を着信するIP-BPX連携のシナリオが紹介された。

テレフォニー統合:ソフトフォンシナリオ テレフォニー統合:IP-BPX連携
(左)テレフォニー統合:ソフトフォンシナリオ。(右)テレフォニー統合:IP-BPX連携

■次期ユニファイドコミュニケーション製品
 また、次期ユニファイドコミュニケーション製品として4製品が紹介された。

●Office Live Meeting 2007
新たに双方向のVoIPが可能になるほか、e-Learningにも対応。Vista上ではスタートメニューからの起動が可能。

●Office Communications Server 2007 および Office Communicator 2007
Live Meetingコンポーネントを取り込み、社外だけでなく社内の会議もサポート、マルチパーティでのVoIPおよびビデオ会議が可能。

●Office Round Table
マイクロソフト開発・製造によるデバイス。360度パノラマカメラとスピーカー付きマイクを装備、Live Meetingとの統合や、会議記録が可能。

 Round Tableは、モックとして世界に2台しかないうちの1台でデモが行なわれた。現時点ではキャリブレーションが不十分で画質は改良中とのことであったが、Round Tableが参加者の音声と顔を自動検出し、しゃべっている人をパノラマ映像の中央に表示された。これら次期ユニファイドコミュニケーション製品の発売は、日本では2007年後半に予定されている。

Round Tableを使ったCommunicator 2007画面。右下にパノラマ映像が表示されている。
Round Tableを使ったCommunicator 2007画面。右下にパノラマ映像が表示されている。

 最後に2006年6月にロサンゼルスのイベントで発表された「Office Communicator phone experience」について触れ、Communicatorを内蔵したSIP電話機や、UC対応ワイヤレスヘッドセットなど、新しいテレフォニーのシナリオを、パートナーのデバイス開発によって推し進めたいと結んだ。
(柏木由美子@RBB 2006年9月2日 17:29)

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