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[WIRELESS JAPAN 2006] WiMAX参入に向けオープンなビジネス連合体をつくる -アッカ
アッカ・ネットワークス WiMAX推進室 副室長 高津智仁氏
東京ビッグサイトにおいて開催中の「WIRELESS JAPAN 2006」。「IEEE802ワイヤレス技術フォーラムDAY02:iBurst&WiMAX徹底攻略」の中から、アッカ・ネットワークスの「モバイルWiMAXのサービス開発に向けた事業戦略と実証実験の内容」について報告する。
この講演では、アッカ・ネットワークスの高津智仁氏が登壇し、通信事業者としてWiMAXサービスに新規参入する同社の立ち位置と事業戦略、推進中の実証実験などについての紹介があった。
アッカ・ネットワークスは、総合的な地域通信事業者として2000年に設立され、DSLによるインターネットサービスに参入。順次、法人系の専用サービスや光サービスなどを拡大し、商用開始から3年で通期黒字化を達成した。2005年にはJASDAQへの上場も果たしている。
同社では、2010年のU-JAPAN政策に向けて、今年から個人と法人に対するモバイル事業を立ち上げ、ワイヤレスブロードバンド市場にうってでる構えだ。「モバイル事業はユビキタスやM2Mとって不可欠な事業である」と、高津氏はモバイル事業の重要性を説明した。
モバイル事業への展開は、アッカ・ネットワークスの事業拡大にとって重要性な位置づけとなるもの
アッカ・ネットワークスのモバイル事業に対する位置づけだが、同社では事業セグメントを3つのレイヤーで考えているという。まず固定の有線事業のセグメントがあり、ここで個人・法人・M2M向けに主としてADSL事業を展開してきた。このレイヤー上に新たな事業領域としてRF(無線)を加えている。高津氏は「いままで無線事業への参入はコスト的に難しいと思われたが、WiMAXというコスト構造をハンドリングできる技術が登場したため、これを事業化していく方針」と、無線事業参入の契機について語る。とはいえ、無線事業を固定有線事業から一気にシフトさせるわけではなく、まずサービスを重層化することによって、ユーザーに高付加価値サービスを提供していくという。
同社にとって、無線事業は固定有線事業を補完するものではなく、有線事業とともに大きな柱として育てたい事業。「我々の事業戦略の中でモバイル事業はとても重要な位置付け」と強調する。また有線事業が確立されれば、次のレイヤーとしてContents(サイバー)事業への展開も考える方向だ。
では、アッカ・ネットワークスはモバイル事業への新規参入をどのような形で実現しようとしているのであろうか。モバイル市場は8.7兆円の規模があると言われているが、既存のモバイル事業者と同じ展開では勝算は望めない。そこで高津氏は「既存の事業者に対抗すべく、サービスとコスト構造によって差別化を図る必要がある」と説明する。
具体的には、最大75Mbpsと高速ながら、安価に提供できるWiMAX技術を利用すれば、既存の事業者との差別化が図れると見ている。WiMAXサービス自体はオープンな端末で利用できるため、「アッカが通信事業者の技術としてWiMAXサービスを抱え込むのではなく、エンドユーザーのソリューションとなるオープンなビジネス連合体として、よりよいものをレディメイド(半製品)で作っていきたい。それを低コストで棚卸して、パートナーやMVNO提供者に渡す」とし、従来のモバイルソリューションではできなかった新市場へのリーチを狙うかたちだ。高津氏によれば、これは最近流行のWeb2.0的な考え方だという。固定的なモバイルメニューの提供ではなく、さらにMVNO提供者やパートナーが自分たちのソリューションをパッケージとして入れ込み、エンドユーザーへ新しいサービスを提供できる。
【左】アッカが想定するWiMAXによる新ビジネスの展開。オープンなビジネス連合体により、既存モバイル事業者とは一線を画する低価格なソリューションを提供していく【右】ソリューションデザインのモデル。WiMAX連合体がMVNOにソリューションを渡し、さらにMVNOがエンドユーザーにサービスを提供するという2段構成。もちろん直販・販社経由もある
今後のアッカ・ネットワークスの取り組みとしては、前述のように「最初からベンダーやコンテンツ・アプリケーション提供者に対してソリューショーンをデザインできるビジネスモデルを考え、既存のモバイル提供事業者に縛られない低コストなソリューショーンをつくれるようにすることだ」という。同社では事業セグメントへの具体的な落とし込みとして、M2M案件で様々なユーズに応えるべく、ASFP(ACCA Solution Platform)を用意している。DSL、光、無線などアクセス環境やネットワークを用意し、必要であれば音声や映像などのサービスをのせてパートナーに提供、それをパートナーがユーザー企業に提供する。このプラットフォームに対して、WiMAXを加えて拡張できないかを検討しているところだ。すでにASPFを用いた事業展開として、この3月に大塚商会と提携し、同社を通じた回線コンサルティングもスタートさせている。
最後に、高津氏は同社が現時点で進めているWiMAX実証実験の様子を紹介した。すでに基本的な実験は開始されており、この7、8月に第一段階として、基本的な特性を確認し、それを総務省に実験結果として報告する予定だ。さらに第2段階として9月から12月にかけて、ボイスやビデオ、ホームサーバ連携アプリケーション、3G/WiFiとのシームレスな接続などを検証していくことになる。高津氏は、「2007年初頭の免許交付までに、先の連合体の形成を行いながらビジネスモデルをアピールをしていく」とし、聴衆に向かって、オープンなWiMAXサービスの新連合体への参加を呼びかけて、講演を終えた。
【左】具体的な事業セグメントへの落とし込みとして、プラットフォーム(ASPF)を用意。同社では、ここにWiMAXサービスも組み込んでいく方針 【右】実験状況の公開。これからも順次、進展の様子を公開していく予定だ
(井上猛雄@RBB 2006年7月21日 15:50)
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