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[WIRELESS JAPAN 2006]モバイルインターネットはWiMAXでなければ成功しない

エンタープライズ モバイルBIZ
モバイルインターネットはWiMAXで決まり。
  • モバイルインターネットはWiMAXで決まり。
  • ARPU、導入コストともに30ドルを切れば一般ユーザーにも普及が進む。
  • ARPUが30ドル以下にするには、契約あたりのビット転送コストをいかに下げるかが重要。
 ワイヤレスジャパン2006最終日の基調講演で、インテル WiMAXソリューション事業部CTOのクリス・クヌードソン氏は、ブロードバンドコンテンツに対応するさまざまなモバイル通信技術の中で、ビジネスモデルとして成功するのは3GではなくWiMAXであると強調した。

 その理由は、プロバイダーのARPU(1契約あたりの月間利用料金)と端末は無線カードの導入コストともに30ドル以下に設定できるのはWiMAXだからというものだ。音声や単純なパケットのやりとりならともかく、ADSLやFTTHレベルのリッチコンテンツを自由にアクセスするモバイルブロードバンド環境を実現するには、スペック上の転送速度も重要だが、ビジネスとしてはビットあたりの転送単価をいかに下げるかが重要となる。しかも、この数字は、1契約あたりのビット単価に補正する必要もある。

 3Gでもブロードバンド化や高速移動通信の技術は開発されているが、ARPUとして考えた場合、定額制でも30ドルは困難ではないか。しかし、これが実現できないと、ユーザーは気軽に動画やグラフィックデータにアクセスすることはできない。したがって、モバイルブロードバンド市場のメインストリームにはなりにくい、というわけだ。

 なぜ、WiMAXが通信コストを下げられるかというと、周波数利用効率のよさ、新しい周波数帯の利用、オールIP、新しいビジネスモデルといった要素をすべて備えているのがWiMAXであり、これらの技術的問題はほぼ解決したためと説明した。WiMAXはOFDMAや周波数の再利用などの特徴があるが、これらは膨大なトラフィックの処理やビットあたりの転送単価を下げるために重要である。また、サービスの多様化やコストダウンのためにオールIP化が重要なのは、通信事業者の動向を見れば納得がいくだろう。

 そして、インテルとしては2006〜8年にかけて携帯電話向けのWiMAXチップの供給も考えており、ノートPCだけでなくケータイのデュアル端末やゲーム機向けの市場にもWiMAXを展開していく考えを示した。まずは、2006年末までに、WiMAXネットワークのテクニカル・ホワイトペーパーを発行し、パートナー企業にWiMAXロードマップのガイドラインを提供するそうだ。
《中尾真二》
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