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★ Slash Gamesは、2007年6月1日より「インサイド」になりました
20年後のコンテンツビジネスでは“萌え”が当たり前のものに?! -萌えてはいけない。(前編)
11月24日
デジタルハリウッド大学大学院は11月23日、秋葉原のデジタルハリウッド大学の校舎内にて、「萌えてはいけない。」と題したシンポジウムを開催した。大物中の大物ゲストも登場し、「萌え」の歴史からこれからのクリエーターのあり方まで、幅広く行われたディスカッションが行われたので、その模様をお届けしていく。まず前半は、第一部「萌えに至る過程を探る」をお伝えする。
会場は、デジタルハリウッド大学の校舎内。200名が詰めかけ(男性が大多数)、ギッシリ。DVD化なども検討されているようで、ビデオ撮影も行われていた。
このシンポジウムは、正確には、デジタルハリウッド大学大学院生たちが結成しているコンテンツ企画グループ『FORTUNE COOKIES』によって開催されたもの。要するに、生徒たちが大学のバックアップを得て開催したわけだが、出演者が立派なテレビ番組となりえる豪華さ。マンガ家のいしかわじゅん氏、民俗学者の大月隆寛氏、大阪芸術大学客員教授でオタキングこと岡田斗司夫氏、紅一点でタレントの笹峯あい氏、マンガ・コラムニストの夏目房之介氏という具合である。わかる人にはわかると思うが、某BS番組のラインナップである。そこに、コーディネーターとしてにデジタルハリウッド大学および同大学院学長の杉山知之氏が加わり、さらにメガトン級の爆弾並みのスペシャルゲストが登場。なんと、『機動戦士ガンダム』シリーズの生みの親である富野由悠季氏が登場したのである! 定員200名のシンポジウムに参加できた人はこの上ないラッキーだったといえよう。そんな論客が揃った中で、"オタクの聖地"と呼ばれる秋葉原にて、まるでそれを否定するかのような「萌えてはいけない。」というシンポジウムはスタートしたのである。
パネラー。左から笹峯氏、大月氏、岡田氏、夏目氏、いしかわ氏、富野氏、杉山氏。
司会を大月氏と笹峯氏が担当する形で、第一部「萌えに至る過程を探る」がスタート。各氏とも、最初は「トークがグダグダ(笑)」という感じで、久しぶりなのでカンが戻らない様子である。ちなみに富野氏は、「こういう用事でもないと降りない駅」ということで、なんでも40年ぶりに秋葉原に来たそうだ。
このシンポジウムは、会場の参加者が携帯電話を利用して投票できるシステムが設けられており、早速その設問が登場。高橋留美子氏の代表作のひとつで、少年誌系では学園ラブコメの元祖といえる『うる星やつら』についての投票が行われた。同作品は、「萌えか否か」ということである。同作品に対して富野氏は、作り手側の立場として、この作品が登場した当時(70年代後半)、限りない衝撃を覚えたという。実際、この作品を契機にマンガ界もアニメ界もガラリと変わってしまったところがあり、未だにこの作品を超えるものは出てきていないとのこと。今後10年の間に、次の革新的な作品が出てくるのではないかと思うが、できればそれは東京から発信されてほしい、という富野氏であった。
まさかのスペシャルゲスト富野氏。前半は、インパクト絶大の"富野節"は抑え気味。クリエイターの意見を語った。しかし、後半に入ると……。
投票の結果は、7対3で「萌えではない」という結果に。パネラーの方々の多くは、年代的に今の若い人たち(「萌え」の中心世代の1980年前後に生まれた人たち)がどう捕らえているかわからない微妙な作品だった模様。大月氏は、この結果に対して「納得できる結果だけど、意外な反面もある」とのことであった。その後、年代ごとの代表的なマンガがプロジェクタースクリーンに映され、検討。『うる星やつら』と同じ'80年代の代表作『タッチ』も「萌え」ではない。が、'90年代の『美少女戦士セーラームーン』と『カードキャプターさくら』になると、もう完全に「萌え」の範疇。特に後者はストライクど真ん中だろうという話である。が、さらに'00年代に入って『もえがく』や『デ・ジ・キャラット』になると、行きすぎていて、ついて行けない人が出てきているという具合である。
最終的な結論としては、SFというジャンルが拡散・浸透していって、多くの作品に普遍的に存在するようになったように、「萌え」の要素も、20年後にはどの作品の中にも当たり前のように存在するようになるのではないか、ということであった。20年前、壮絶なSF論争があったが、現在では「なんでそんな大騒ぎしたの?」という感覚になっているように、20年後の人たちは「萌え」でなんでそんなに騒いでいたのかわからなくなるだろうというわけである。
ちなみに、なぜ「萌える」という表現が生まれたのかは、元々「燃える」だったものが、誤変換で「萌える」とBBSなどでカキコミされて、それが広まったとのことであった。
こう書くと、非常にマジメに進んだシンポジウムに思えるかも知れないが、実際はその逆。徐々にパネラーのノリがよくなってくると、岡田氏などはところどころで下ネタテイストに走り、「公共放送じゃできない」と、過激な発言を楽しんでいた模様。いしかわ氏いわく「男湯状態」となり、会場を見回してもひと桁という女性陣の代表である笹峯氏は、かなり大変そうであった。
そして第一部の最後は、夏目氏が「夏目の萌え」と題して、多数のマンガを題材にして、スクリーンを利用した分析コーナーを独演。あずまきよひこ氏の『あずまんが大王』の4コマ解説に始まり、多数の作品の女性キャラの髪型の特異・特殊化、少女漫画的コマ割など20分以上に及ぶ力の入った研究発表が行われ、会場を笑わせつつも、うなずかせていた。
第一部の締めとなったのが、夏目氏の分析コーナー「夏目の萌え」。題材は「萌え」マンガだが、非常にマジメな研究発表であった。
ここで休憩に突入。第二部は、CMコーナーで「萌えてはいけない」という題材の対極に位置する人物の登場からスタート。後半は、第二部「マンガ、クリエイティブはどこに向かう?」を中心にお届けする。
(ライター デイビー日高)
(RBB TODAY)
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クリエーターはビジネスマンの食い物にされるな! -萌えてはいけない。(後編)
「萌えてはいけない。」 -コンテンツビジネスに関するシンポジウムが23日に開催
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