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ゲームのやりすぎが原因で子供が引きこもりになることはありません ―東京大学ゲーム研究プロジェクト公開講座
12月13日
お茶の水女子大学 坂元章助教授
 12月12日に、東京大学本郷キャンパスにおいて、東京大学ゲーム研究プロジェクト第1回の公開講座が開かれた。今回のテーマは「テレビゲームと子供たち ―社会心理学の立場から―」で、坂元章氏(お茶の水女子大学大学院人間文化研究科 複合領域科学専攻助教授)がゲームに関する研究の現状などを講演した。

 坂元氏は、テレビゲームが子供にどんな影響を与えているのかを把握する研究が、他のメディア(テレビやインターネット)と比べて非常に少ない現状を紹介し、ゲームの影響については「研究が少ないので確かなことが言いにくい」と語った。

 暴力的なゲームを遊ぶことで現実に暴力性が高まるかどうか、ということについては、実験室実験で短時間の行動には影響があるという実験結果が得られている例があるとしながら、長期的に影響があるかどうかは、パネル研究(同一対象への継続的な調査)による検証が必要だという。

 また、ゲームをやりすぎることによって対人関係が苦手になっていく(ひいては引きこもり状態になる)といった、よくある懸念については、少なくとも高校生以下を対象にした場合はあてはまらないと述べた。これは、ゲームの貸し借りによるコミュニケーションや共通の話題の存在など、対人関係を円滑にする要素として働く部分が大きいためとのこと。

 ただ、中毒的なプレイヤーの多い「オンラインゲーム」については、今はまだ研究例が少なく、今後の研究待ちだという。

 他のメディア、インターネットやテレビは、悪影響が指摘されながらも「有益な用途(情報検索や教育放送など)」があるということで擁護されてきたが、ゲームは今のところ、誰もが知るような有益な用途があまりないため、一方的に責められがちで、米国や韓国では法的規制が行われるケースも出てきている。今後もずっとゲームを楽しく続けるために、プレイヤーの側でも何ができるか考えなければならない時期にきているのかもしれない。

 この東京大学ゲーム研究プロジェクト公開講座は、年4回程度の継続的な開催が予定されている。
(伊藤雅俊@RBB)
関連リンク|Link
東京大学ゲーム研究プロジェクト公式サイト
公開講座「テレビゲームと子供たち ―社会心理学の立場から―」取材ノート
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