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松下電器産業から初のデジタル一眼レフカメラ「DMC-L1」が登場した。これでソニーも松下も参入したわけで、ただでさえ激戦区だったデジタル一眼レフ市場はどんどん大変なことになっていくわけである。 その松下のDMC-L1はなかなかユニークな存在で、なかなか普通の“一眼レフ”のイメージでは捉えきれなかったりする。その辺を考えつつレビューしてみたい。 ●L1は初代LUMIXの憧れを実現したか 話は2001年に遡る。松下電器がデジカメ市場への本格参入を果たした年。それまでもパナソニックブランドのデジカメ(CardShotやCOOLSHOTなど)はあったが、松下電器本体が本格的に取り組んだものではなかった。やがてデジカメ市場が大きくなり、ライカとの協業という衝撃的な発表とともに、LUMIXという新ブランドをひっさげて登場したのが「DMC-LC5」だったのである。 第1弾が「5」というのはなかなかユニークだったが、このときに作ろうとしていたデジカメが「L1」に結実したといっていっても過言ではあるまい。LC5の特徴は、レンジファインダーカメラ風味のデジカメ。ライカに憧れて作ったといっていいかもしれない。 LC5自体の完成度は高くなかったが、そのレトロな風貌とクラシックな操作系を持つ、カメラくさいデジカメというコンセプトは2004年のLC1に結実した。これはなかなかいいカメラで、松下が作りたかったデジカメの初期完成形といっていいだろう。 四角いボディに28-90mm相当のレンズを持ち、ズーミングはズームリング式。絞りもリング式で、シャッタースピードも上面にあるダイヤル式である。これはけっこう評判が良く、十字キーよりダイヤル・リング操作じゃないと気分が出ないという人の心を捉えた500万画素機だったのだ。 で、このLC1のコンセプトをベースに、さらなる性能を狙って一眼レフ化したものが「DMC-L1」なのだと思う。そのくらいテイストが似ている。初代LUMIXの憧れ、ここにきわまれり。 その証拠に、L1はボディ単体ではなく、同時に登場したライカレンズとセットで1つのカメラとしてデザインされている。レンズとのセット販売のみという構成もそれを意味する。 2007年以降のレンズのロードマップも公開されているので、将来はボディとレンズそれぞれでの販売もあるだろうが、当初はセットのみなのだ。 そしてこのレンズも(フォーサーズマウントなので絞りリングを持つ必然性はないのだが)根本に絞りリングを持つなどわざとクラシックな作りにしているのである。 そのレンズは、ライカのD VARIO-ELMARITで14-50mmのF2.8-3.5。もちろん光学式手ブレ補正付き。フォーサーズシステムの撮像画角は焦点距離の2倍換算なので、35mmフィルム換算だと28-100mmの標準的なズームレンズということになる。
このレンズはオリンパスのEシリーズでも利用可能だ。ただ、手ブレ補正機能にちょっと制限が出る。L1では常時補正を行うMODE1と、撮影時のみ補正がかかるMODE2を選べるが、手ブレ補正のモード選択はレンズではなくボディ側で行うため、オリンパスのボディで使うときはMODE1のみとなる。 逆にオリンパスやシグマから出ている豊富なフォーサーズマウントのレンズ群を装着して使うことが可能だ。 L1の外観やコンセプトはクラシックだが、中味はオリンパスがはじめたフォーサーズシステム。というより、基本構造はオリンパスのE-330とほぼ同じと思ってよさそうだ。そもそもE-330の基本ユニット自体、松下との共同開発であり、撮像素子は松下が開発した「Live MOSセンサー」なのである。そういう意味で、見た目は違うけど実は従兄弟と思っていいかも。この撮像素子はなかなかよく、感度を上げてもきれいな絵を見せてくれる。 E-330の特徴はミラーが縦ではなく横に向かって開くこと。だから上部のでっぱり(ペンタ部)がない。よって、L1も上面をレンジファインダーカメラ風にフラットにできたわけだ。 松下としてはそういった構造の柔軟性や新たなマウントでレンズを開発できるし、一から設計しなくていいというメリットがあり、オリンパスとしてはフォーサーズファミリーの増加と同時に、松下の撮像素子を使えるというメリットがあったのかと思う。このLive MOSセンサーは写りも悪くないし、高速読み出しが可能な分ライブビューもできるのでなかなかよい。 よって、L1もフォーサーズシステムの特徴である、4/3サイズの撮像素子(レンズの焦点距離は35mm換算の2倍となる)で、超音波振動でホコリを落とすノンダストシステムを持つのである。 AFの測距ポイントが3点なのも、ファインダー内情報表示が右側にあるのもE-330と同じだ。
異なるのはライブビュー機能。E-330はライブビューにAモードとBモードの2つを持っており、Aモードではミラーボックス内に搭載されたライブビュー専用CCDを通した得た映像を、Bモードではミラーアップしてシャッター幕を開き、Live MOSセンサーが直接得た映像を液晶モニタでモニタリングするシステムになっているが、L1はミラーボックス内のCCDは持たず、E-330でいうBモードのみとなっている。 もう1つE-330と決定的に違うのは、E-330がxDピクチャーカードとCFカード、L1がSDカードというくらいか。
ただL1を買う人はE-330とどちらにしようか悩むということはないと思うので(中味は似ていてもコンセプトが異なるし)、L1にはフォーサーズマウント用のレンズが使えるというくらいに考えておけばいいのかもしれない。
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