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公家幸洋「物欲オヤジのネットワーク実験室」
ノイズをやっつけてPLCアダプタを高速化!
2007年1月12日
みなさんの目の前に立ちふさがるこれからの課題。それは、地上デジタル放送の普及と、それに伴うネットワーク回線の確保だ。地上デジタル放送を受信するテレビやHDDレコーダにはたいていイーサネット接続ができ、データ放送やEPGが楽しめる仕組みになっている。そこで持ち上がる課題は、リビングにあるテレビやHDDレコーダまでどうやってイーサネットをつなげるかだ。
■有線派、それとも無線派? それともやっぱり既存インフラ派?
ほかの媒体を含め、以前、私が書いた稿を覚えていらっしゃる方は、すでにご存じのはず。デジタル家電がどんなにイーサネット対応したとしても、支障なく接続ができるように、拙宅は全部屋にイーサネットを通した。ケーブルがカテゴリ5でなくなるまでは、完全なネットワーク環境が保てるはずであったが、現実はそんなに甘くなかった。時がたつにつれてさまざまな課題が持ち上がるものだ。
全部屋にイーサネットを通したといっても、各部屋の一辺の壁から出ているだけなので、反対側の壁に家電製品を設置した場合には、その間をイーサネットでつなげる必要がある。当時としては壁をイーサネットがはうのはそれはそれでよかったのだが、イーサネットケーブルは隠せるほどの太さでもない。実際に、白や赤や黄色のイーサネットケーブルが壁に張り付いているのはかっこが悪い。
ならば、そのわずか数メートルを無線LANでつなげるということも試したが、当時、最先端であった最大11MbpsのIEEE
802.11bではWebブラウザを使う程度なら支障はなかった。しかし、IP電話のような時間にシビアなストリーミングコンテンツで無線区間を作ると、数十秒ごとに音声ストリーミングが途切れるという課題に直面した。わずか数メートルの無線接続でも、11Mbpsの帯域では思ったようにつながらないことを改めて実感したものだ。今は、IEEE
802.11a/gベースの54Mbpsでつながっているため、IP電話も支障なく利用できているが、今後、動画のパケットが流れるような時代になったとき、家庭内ネットワークが54Mbpsの無線インフラのままで、巨大化する動画をストレスなく見られるのかどうかは多少疑問が残る。
そこで、偉大なる有線で家庭内ネットワークをするのかを、もういちど考える必要が出てきた。その解決策が、「電力線通信(PLC)」だ。いままでのイーサネットケーブルの代わりに、電力線にパケットも流す。もしこの方法が今後メジャーになり、冷蔵庫も洗濯機もテレビも電力線インターネット機能を内蔵する世界がくれば、電源コンセントをつなげるだけでインターネットにつながる世界がやってくる。家庭内でのラスト“ワンメートル”問題を解消する方法として、電力線インターネットの期待値が高まっていることも理解できるだろう。
いま実現している電力線インターネットは、イーサネットケーブルの代わりにPLCアダプタを両端に設置することで、電力線を使ってその間を通信する仕組みだ。ADSLは電話線の中で音声に影響を与えない周波数帯を使ってネットワーク信号を流したが、PLCアダプタは、家庭内に張りめぐらせた電力線(電気の配線)に影響を与えないように、ネットワーク信号を流すというものだ。ADSLの電力線版が、PLCと考えるとわかりやすい。
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