Slash Games
JapaneseEnglishKoreanShmplified ChineseTraditional Chinese
     
トップ
読み物
カレンダー
Other languages

Slash Games編「直撃!ゲーム最前線」

ゲーム技術を広く活用する「シリアスゲーム」とは何か〜
シリアスゲームジャパン藤本徹氏インタビュー

2005年1月31日


 ビデオゲームを「遊び」以外にも活用するのがシリアスゲームだ。GDC2005でもシリアスゲームイニシアティブによるシリアスゲームサミットが開催される。しかし、日本ではまだゲームはエンターテイメント用途以外に用いられることが少ないのが現状だ。シリアスゲームとはどういうものか、どのような可能性があるのか、シリアスゲームジャパン 藤本徹氏に話を聞いた。

シリアスゲームジャパン 藤本徹氏




― まずは藤本さんがシリアスゲームジャパンを立ち上げられたきっかけについてお聞かせください

 僕はもともと専攻が教育工学で、現在はペンシルバニア州立大学でインストラクショナルデザインという教育デザインの方法論や、マルチメディアを使ったオンライン講座の開発などを専門にやっています。

 教育分野で開発されているチュートリアルやインタラクティブな教材は、技術がこなれているとはいえない現状ですが、一方、小学校の頃からファミコンなどに触れていた経験から、ゲームの方が学習を促進すると感じていました。そこでゲームを使った教材はないかと探していたところ、シリアスゲームという、ゲームを社会問題の解決に役立てようというグループがあるということを知ったのです。


Dean For America Gameサイトには、選挙応援ボランティアの活動がわかるミニゲームが並ぶ

― シリアスゲームについては、アメリカの方では、大統領予備選挙でのハワード・ディーン陣営による「Dean For America Game」などの事例も出て話題になっているようですね

 ミニゲームを使ったマーケティングキャンペーンを行っているところもありますが、マーケティングという発想で作ると「認知」というレベルで止まってしまって、その次の「学習」までなかなか進みません。

 最近の例を挙げると、インテルがPentium4やPentium Mなどを用いた神経衰弱のゲームを公開しましたが、これはブランドの認知を高めるためのものです。

 かたやシスコシステムズが提供するミニゲームはもう一段深く、学習を意識したものです。ウイルスからシステムを防御するというもので、何種類かあるウイルスに、それぞれ適切なツールを選んで対抗する、というリアルタイムのゲームです。このウイルスにはクライアントにこれを入れる、DoS攻撃にはサーバにこれを入れる、といった具合にです。ブランド認知にとどまらず、学習、教育まで意識しているわけです。

 教育という側面について
 


HAZMATは、テロ発生時のための消防士訓練用ソフト。チーム活動中にどう振る舞うべきかを学ぶことができる。訓練中に突発トラブルを起こすなど教官がゲーム内に介入できる(公式サイトはこちら

― 教育といえば「電車でGo!」などは、教育要素が大きくシリアスゲームとして可能性のあるタイトルではないですか? HAZMATのように、雨や雪、緊急警報などで教官が介入できるようにすると面白そうですが

 そうですね。あるタイプの人材を育てたいというときに、方法はいっぱいあるんです。座学の授業もありますし、従来のオンラインコース、eラーニングでやる方法もある。ゲームを使うとどこがよくなるのか。そこが重要です。ゲームじゃなくても効果が高く、安くできるなら、そちらの方がいいかもしれない。でも、ゲームを使うとより効果的になる、学習者が引きつけられて効果があがるということならゲームを使うべきだと思います。

 ただ、今はまだゲームを使うとどういいのかが完全にクリアではない。研究分野として、そこをクリアにする研究がひとつあると思います。また、いろんな場面でゲームを使う「実績」を上げていく、というのもやっていきたいと思っています


― 東京大学の馬場先生も研究会でおっしゃってましたが、具体的に学校に持ち込もうとする場合、ゲームとうたうと入っていきづらい、というのがあるようですね

 教育関係者にはゲームに対してある種のアレルギーがある人が多いですから、言い方が難しいんです。それはアメリカでも苦労しているところです。

 僕は、遊んでいて学習ができる、というのはいいことだと思うんですよ。わざわざ苦しい「お勉強」をしないと学べないというのは望ましい状態じゃないと思う。とはいえ学習はある種しんどいものですから、どこかでしんどい場面は存在するとは思うのですが、理想的には極力そういうところは減らさなきゃいけない。学習者の根気も持たなくなってますし、分厚いテキストを渡すだけでは学習が成り立たなくなってきている。いかに生徒、学習者をひきつけるかという点で、ひとつの可能性としてゲームがあるだろうと思います。

 教室という場でシリアスゲームがいかに成果を上げていくかという努力も重要なんですが、逆に、今までの教育でできなかったところも、新しい情報技術を使えば出来るようになる部分はあるでしょう。そういう両面の研究が必要なんです。

 情報技術を使う部分は学校に入って行きづらく、遅れていたという現状があり、ゲームに限らず情報技術によって、教育の手法そのものを変えていくという広い観点からやっていければと思っています。

PAGE TOP NEXT
新着ニュース
記事一覧へ
リリースRSSによる配信についてバナー広告問い合わせ会社概要プライバシーポリシーリンクについて
RBB TODAY RESONSE e-nenpi.com cbook24.com DOKOYO MONO ONLINE
本サイトの内容は、著作権による保護を受けています。 Copyright (c) 1998-2006 IRI Commerce and Technology, Inc. All Rights Reserved.
IRI Commerce and Technology, Inc.