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Slash Games編「直撃!ゲーム最前線」

ゲーム開発者にとってGDC 2005参加の意義とは〜
IGDA新清士氏インタビュー

2005年1月25日


 ゲーム開発者が一週間も海外に出てまでゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス(GDC)に参加する意義は何か。IGDA日本の代表で、自身もゲーム開発に携わった経歴を持つ新清士氏にお話を聞いた。

IGDA日本 代表 新清士氏


― まず新さんが日本支部の代表をしている国際ゲーム開発者協会(IGDA)とはどういった組織なのでしょうか? IGDAとGDCとはどういった関係にあるのでしょう?


 IGDAは、ゲーム開発者「個人」を対象とした国際NPO(非営利法人)です。ゲームとゲーム産業の発展をめざして、ゲーム開発者のコミュニティを育てて、お互いが切磋琢磨できるような環境を作っていくことを目的とした組織です。本部はサンフランシスコにあり、参加メンバーは全世界で5,000人を超え、全世界80カ所に支部を持っています。

 これらの支部は、都市単位であったり国単位であったりと形態は固定していないのですが、サンフランシスコ、シアトル、モントリオールなど北米圏、パリやロンドン、フランクフルトといったヨーロッパ圏、アジアでも、韓国、シンガポール、ムンバイなどに存在しています。支部のサイズも、たまに集まって一緒に飲むような集まりといったものから、カンファレンスの企画運営に関わったりするところまで規模は様々です。毎週世界中のどこかで、ゲームに関する勉強会や小さなカンファレンスなどが行われています。

 また、北米の実情を把握するためには必須の文書になりつつある「オンラインゲーム白書」を毎年刊行するオンラインゲームSIGといった、開発者にとって有益な文書などを作成したりする強力な専門の研究グループもいくつも持っています。

 運営は「非営利ボランティアの精神」が基本で、実際に給料を得て運営を行っているのは3名の専従の事務局員だけで、それ以外の活動はなんとすべてボランティアによって活動が行われています。私も完全にボランティアなので、IGDAからは1円ももらったことがないです。ご飯ぐらいはおごってもらってますが(笑) 私自身は、本業はライターで原稿を書きつつ、大学の非常勤や、専門学校の講師などをしながら生活を維持しているという感じです。金銭的にはとても裕福とはいえないのですが、あまりにもIGDAの活動がおもしろくてのめり込んできてしまったという状態です。

 ちなみに、協力関係にあるためよく間違われるのですが、IGDAとゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス(GDC)を運営しているCMP社とはまったく別の組織です。

― IGDA日本は、いつから活動をはじめたのですか?

 IGDA日本は、2002年4月に、他の支部に習ってIGDA東京として立ち上げたのですが日本では都市単位に切り分けるよりも、国単位の方が運営効率がよいことがはっきりしてきたことから、2004年4月からIGDA日本に改称して運営してきています。IGDA日本は、IGDAの支部の中でも最大規模といってもいいほど非常に活発に活動をしている支部です。

 専門的な講演が目白押し GDCの5日間
 


― ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス(GDC)について教えて下さい。どのような催しなのですか?

GDC 2004の会場および会場内風景
Photo courtesy of the Game Developers
Conference

 世界最大のゲーム開発者を対象としたカンファレンスです。ゲーム開発に関する講演やディスカッションが、5日間で300セッション以上も行われます。ゲーム開発関連のソフトウェアの展示会も同時に行われます。このほか、IGDA主催によるゲーム開発者の投票によって昨年のベストゲームを選ぶ「Game Developers Choice Awards(GDCA)」ですとか、各種パーティなどの催しもたくさん行われ、目の回るような5日間です。昨年は参加者が12,000人に達したと聞いています。

 講演内容は本当に多岐に渡ります。あまりにも規模が大きすぎる上に、講演という性質もあって、駆け回っても全体を取材しきることができません。ゲームデザイン、プログラム、アート、ビジネス、オーディオ、法律まで、自分が関心が持てる講演をまわっているだけであっという間に終わってしまいます。例えばAIだけに絞って講演を聴いてまわっても、ほとんどそれ潰れてしまうぐらい専門的な講演の量が多いです。

 北米ゲーム産業は、ここ数年非常に好調ですが、GDCが人材育成の面で確実に産業競争力の下支えとなっていると感じています。IGDAの教育委員会がGDC 2001と2002で行ったアカデミックサミットをきっかけにして、大学の研究や教育に関係するセッションの数も増えています。ゲームに関係する様々なことを議論する場所として、役割が大きくなってきています。

 これほどの幅があると、ゲーム開発に関わる人であれば、自分に関係ないセッションを探す方が大変です。しかも、おもしろそうなセッションが重なることもよくあるので、それでいつも困ります。

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