「Spotify」が日本で勝ち抜くための戦略とは…スポティファイジャパン・玉木社長インタビュー | RBB TODAY

「Spotify」が日本で勝ち抜くための戦略とは…スポティファイジャパン・玉木社長インタビュー

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スポティファイジャパンの玉木一郎社長
  • スポティファイジャパンの玉木一郎社長
  • 招待制の期間中に日本の音楽ファンの試聴傾向を解析してきた
  • 日本ならではのユニークなプレイリストを多数揃える
  • 日本のフレッシュなアーティストの作品を世界に紹介していくこともSpotifyの使命だと玉木氏は語る
  • ソニーなどテレビ製品とSpotifyの連携も深まっていく
  • オーディオ、カーエンターテインメントにもSpotifyのパートナーが広がっていく
 日本国内では音楽ストリーミングサービス「Spotify」が2016年9月29日にローンチした。Webサイトなどからメールを登録したユーザーに向けて「招待制」というシステムをベースにスタートしていたが、本日11月10日からはアプリをダウンロードすれば誰でも気軽に楽しめるようになる。今回一般公開へと踏み切ることになった経緯や、今後もSpotifyのサービスを発展させていくための取り組みについてスポティファイジャパンの社長である玉木一郎氏に訊ねた。

「Spotifyのサービスにおける肝のひとつは精度の高いレコメンデーションです。世界で約1億人のユーザーに使っていただいているとはいえ、国内では9月29日まで誰も使うことができなかったので、国内ユーザーの音楽リスニングの傾向を正しくつかむための時間を少しいただきました。招待制の期間中は、音楽を日常的に、かつ濃いめに楽しむ方々にできるかぎり多く集まっていただいて、協力を得ながらアルゴリズムを鍛えてきました。スタートから6週間ほどが経ってアルゴリズムの精度が高まり、サービスを安定してお使いいだけるようになったと判断して、今回の一般公開に踏み切りました。今後はより多くの方々に使っていただくステージです。今後も変わらず一貫していくことはやはり、Spotifyは音楽ファンのためのサービスであることを第一に考えるという姿勢です。配信楽曲も毎週拡大していきます」

 有料980円(税込)で提供されるプレミアムサービスと無料のサービスでは、どちら方が多くのユーザーに使われているのだろうか。国内での動向を玉木氏にうかがったところ、Spotifyでは国など特定地域でのユーザー属性に関するデータを公開していないという返答だったが、玉木氏は「招待制の期間だったこともあり、音楽好きな方が多く集まってくださいました。そのため、現時点ではややプレミアムサービスの登録率が高いように思います。今後はグローバルの比率に近づいていくのではないでしょうか」と、自身の印象を語ってくれた。

 Spotifyの成長を牽引してきた重要なサービスの一つに、テーマごとに細分化された充実のプレイリスト機能がある。発表会の壇上でも紹介されたように、SpotifyがPlayStation Musicと連携したことで「ゲーム」のプレイリストに収録されている音楽をBGMのようにして、ゲームを楽しみながら音楽を聴くスタイルが育ちつつあるという。日本のゲームファン、Spotifyユーザーの琴線にこの試みが触れたようだ。

 こちらも発表会で紹介された「Music From Novels」もユニークなプレイリストだ。音楽ジャンルや気分といった一般的なプレイリストのテーマから、さらにユーザーのライフスタイルに従ってテーマを細分化しながら「日本の文学と音楽」を結びつけるというオリジナリティの高い提案だ。

「Spotifyを初めて使われる方が、最初に少し困惑してしまうのがプレイリスト機能だと思います。今までの音楽試聴スタイルは、好きなアーティストの音楽CDを1枚まるごと聴いたり、アーティストや楽曲単位でのオンデマンド型が主流だったと思います。その聴き方に比べるとプレイリスト再生は少し異質ですが、Spotifyを使い込んでいくうちに、プレイリストのラインナップが自分のイメージするリスニングシーンに遠からず結び付いていることがおわかりいただけると思います。気軽にプレイリストを利用していただければ、いろいろな音楽との出会いや発見が得られ、音楽リスニングのスタイルが変化してくるのではないでしょうか。ぜひ試していただきたいと思います」

 Spotifyにはユーザー自身がプレイリストを作成して公開できる機能がある。玉木氏がその使いこなし方を紹介してくれた。「好きな楽曲を順にプレイリストへ追加している段階で、Spotifyのレコメンドエンジンがユーザーの好みに合いそうな楽曲をプッシュしてくれる機能も搭載しています。だからプレイリストを作れば作るほど、Spotifyのアルゴリズムが精度を高めてレベルアップしていく楽しみが得られます」
《山本 敦》

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