【防犯カメラの基本】設置は“プロ”に任せるのが一番!? | RBB TODAY
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【防犯カメラの基本】設置は“プロ”に任せるのが一番!?

エンタープライズ セキュリティ
今回5台のカメラを設置された大きい方の部屋。人の出入りが多いオフィスとして使うようで複数ある出入り口と、室内全体を見渡せる場所に設置されていた(※セキュリティの観点から画像を一部加工)
  • 今回5台のカメラを設置された大きい方の部屋。人の出入りが多いオフィスとして使うようで複数ある出入り口と、室内全体を見渡せる場所に設置されていた(※セキュリティの観点から画像を一部加工)
  • DVRと1台のカメラを設置する小さい方の部屋。1台だけこちらにカメラを設置したのは、DVRに物理的な危害が加えられないかを監視するのが目的だ(※セキュリティの観点から画像を一部加工)
  • 48万画素のドーム型防犯カメラの数々。より高画質なカメラもあるが、“犯罪抑止”として防犯カメラを設置したいという施工主の意向で手頃な価格の本製品が選ばれた
  • “プロ”ならではツールといえる「通線ロッド」。伸縮自在のこのロッドを使って、複雑な天井裏を巧みに配線を行っていた
  • まず配線作業をひと通り行ってそれからカメラの設置へと移行する
  • カメラの設置場所となる天井にドリルで穴を開ける工事スタッフ
  • カメラに同軸ケーブルと電源ケーブルを接続して設置を行う工事スタッフ
  • 配線、取り付けとスムーズに作業は進み最終的に映像を確認すれば作業完了
 防犯カメラを自宅やオフィス、店舗などに設置したいと思った時、ふとよぎるのが「自分で設置することができないのか?」ということ。結論から言うと、ケースバイケースだが、“DIY感覚で設置できる”というコンセプトにした防犯カメラもある一方、設置場所や目的、求めるセキュリティレベルによっては、設置工事を専門に行う“プロ”に任せるのが、ベストなことも多い。

 今回紹介するのは、そんな“プロの仕事”が必須となる防犯カメラの設置事例だ。取材に協力してくれたのは、防犯カメラなどのセキュリティ用品の卸・販売・設置を行っているマックスガレージ東京秋葉原店。施工主の許可を得て、普段は見ることができない設置工事の現場を取材させてもらった。

●オフィス全体をムラなく監視したい

 とある市内にあるビジネスビルのワンフロア・2部屋のスペースに、新しくオフィスを構えるということで、アナログ配線の48万画素ドーム型防犯カメラを6台とDVR(デジタルビデオレコーダー)を設置し、オフィス全体をまんべんなく監視したいという依頼となる。

 現場に入ると、工事スタッフは、施工主との事前の打ち合わせで決めた防犯カメラの設置場所をひと通りチェック。配線が可能か、電源をどこから取るか、狙いたい場所をきちんと撮影することができるかなどを確認していく。カメラの性能をよく理解し、数々の現場を経験してきたプロならではのアプローチとなる。

 次に配線作業。アナログ防犯カメラなので、同軸ケーブル(3C-2V)と電源ケーブルの配線が必要があり、今回のケースでは、天井裏のスペースを利用した配線を行う。

●どうやって天井裏に配線するのか?

 「どうやって狭い天井裏に配線させていくのか?」と見ていると、取り出したのは、ワカサギ釣りに使えそうな細い釣り竿のような見た目の「通線ロッド」。ロッドは長さの延長ができる仕様で、先端にケーブルを括り付け、天井裏の隙間をぬってサクサクと配線していく。ビルによっては、大きな梁があったり、何らかの障害物があり、最短ルートでの配線が行えないこともあるが、迂回ルートを見つけて滞りなく作業は進んでいく。

 今回のケースも梁が邪魔していたが、一旦廊下を迂回することで対処していた。この辺も、素人が行う工事ではなかなか対応しきれないポイントだろう。

 ちなみに新しいビルと古いビルではどっちが設置が大変なのかを工事スタッフに尋ねたところ、答えは「新しいビル」とのこと。OA化が当たり前の昨今のビルは、天井裏や床下など既に各種ケーブルで埋め尽くされていたり、天井裏のスペースも昔と比べて狭くなっているのが理由だそうだ。ビルの建設時に設置工事できるならまだしも、後から防犯カメラを設置する場合は、プロでも知恵を絞るという。

 今回の依頼では、2部屋のうち広い方の部屋に5台のカメラを設置し、レコーダーともう1台のカメラは隣接する小さい部屋に設置したいとのことだったので、5台分のカメラの同軸ケーブルと電源ケーブルは、壁に穴をあけて配線し、小さい部屋に設置したDVRに繋げられていた(ビルオーナーから事前の了承を取り付けている)。これは事前の打ち合わせの段階で、レコーダーとカメラを別の部屋に置く方がよりセキュリティレベルを上げられるという店側のアドバイスをもとに決定したそうだ。

●設置場所によっては資格も必要

 場所によってはカメラの電源を確保するために、電源工事が必要になるが、こちらは電気工事士の資格が必要になる。また、よりハイセキュリティな防犯システムにするなら、既存の電源だけだと、停電やブレーカー落ちによる動作停止も想定されるので、独立電源を用意したり、バックアップ電源を備えるなどの対応も必要になる。こうしたことを考えると、やはり設置工事は完全にプロの領域といえる

 最終的にすべてのカメラを設置し、DVRとモニターに接続すれば工事は9割方完了。最後に防犯カメラを実際に映してみて、レンズの角度などを微調整し、撮影範囲などをより最適化して完了となる。
《防犯システム取材班/小菅篤》
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