ではデータ通信専用として割り切った場合、最適な回線サービスは何が良いだろう。実はデータ通信専用プランは各キャリアのほか、各キャリアから通信網を借りて独自ブランドで回線サービスを提供する仮想キャリア(MVNOという)などから様々なものが提供されている。そして各社とも、独自性を打ち出すために使える通信の回線速度やデータ量と利用料金に工夫を凝らしている。たとえば、「通信速度は速いが料金が高い」プラン、一方で「通信速度に制約を設けている分、利用料が安い」プラン、「超高速で、利用したデータ量に段階的に通信料が設定された半従量制」プランなどなど。そうした各社のサービスの中から、端末との組み合わせも考慮しつつ、コストパフォーマンスの良いものを検討してみた結果、筆者が最も注目したのがNECビッグローブの「BIGLOBE 3G」とデータ通信専用端末「MEDIAS NEC-102」を組み合わせたサービス「MEDIAS for BIGLOBE」だ。
そして「MEDIAS for BIGLOBE」は、「BIGLOBE 3G」と「MEDIAS NEC-102」をセットで購入できるBIGLOBEオリジナルのスマホで、音声通話を省き低料金を実現している。端末価格は特典価格で23,520円。一括で購入せず、アシストパックに申し込めば毎月の通信料に980円加算してお手軽に入手することも可能である。
ここまで、「電話」は使わない、緊急の場合は必要に応じて「通話アプリ」などでしのげば良いユーザに注目してデータ通信専用のスマホである「MEDIAS for BIGLOBE」を利用することを説明してきた。しかし、外勤の多いビジネスマンにおいては「電話」ができないというのは考えられない人もいるだろう。そういう方は、この「MEDIAS for BIGLOBE」と通常の通話用ケータイを組み合わせて2台持ちで利用しても良いだろう。通話用ケータイは、あくまで通話用として割り切ることで、データ通信等を契約せず維持コストを最小限に抑えることができる。通話用、データ通信(メール、SNS等)用に2台に分けることで、電池消費も分散できる。「MEDIAS for BIGLOBE」と通話用のケータイとの組み合わせがやはりコストパフォーマンス的にベストだろう。
とここまで原稿を仕上げたところで、編集長から「実際、木暮さんが「MEDIAS for BIGLOBE」と通話用のケータイの2台持ちをするとしたら、どんな組み合わせが考えられるのか」という質問がメッセージで飛んできた。
ということで、筆者のケータイコレクション棚を眺めながら、「MEDIAS for BIGLOBE」と組み合わせるべき理想の端末に悩んでみた。そんな筆者が考えた究極の組み合わせはずばりこれだ!
(1) PHSと組み合わせれば音質も最高
通話用ケータイとしてお勧めなのは、案外PHSだったりする。PHSは一般的なケータイよりも通話音質が優れている。この音質なら、取引先等に通話しても失礼にならないだろう。ケータイコレクション棚から引っ張り出したのは、世界一小さいケータイ(PHS)とされている「ストラップホン」と「MEDIAS for BIGLOBE」。(写真参照)