屁理屈ばっかりで内向的でひとつのことへの異常なこだわりがあって頑固ですぐ引きこもりコミュニケーション能力がなく他人に興味もなくツイ廃で空気が読めない……というようなことを知り合って間もないひとからいわれたことが複数回ある。
形式と構造のことばとしての「数学」 数学とはことばの世界である、などというようなことを前回の記事でかなり強く主張したわけだけれども、じゃあぼくが数学をどれほど理解しているのかというのはまったく別の問題になる。
先日、スティーブン・ホーキングの訃報を知っておよそ10年ぶりくらいにかれの著書『ホーキング、宇宙を語る』を読んだ。もともと持っていた本は実家の書庫に置いてきてしまっていたので近所の本屋で買い直した。
担当編集S氏と打ち合わせをした際、「理系の研究室でなにをしているのかイメージできない」と彼はいった。白衣を着てあやしげな液体をフラスコのなかでゆさゆさするという印象が強いとのこと。この認識は概ねまちがっていないが、大きなまちがいを含むあたり始末が悪い。
なにがしたかったのかと聞かれても、返すことばがないままに30代になった。