CO2回収コストは次世代炭素回収プラントで67%低下 - Kyodo News PR Wire|RBB TODAY

CO2回収コストは次世代炭素回収プラントで67%低下

CO2回収コストは次世代炭素回収プラントで67%低下

AsiaNet 76518 (2225)

【エディンバラ(スコットランド)2018年11月28日PR Newswire=共同通信JBN】大きな期待が寄せられていた二酸化炭素回収貯留(CCS)の大幅なコスト削減を実証する新たな研究が28日、International CCS Knowledge Centre(以下「Knowledge Centre」)から発表された。この発表は、英国政府と国際エネルギー機関(IEA)が主催するInternational CCS Summitに合わせて行われた。

報告書で示された回収CO2 1トン当たり67%減という大幅な資本コストの削減は、Knowledge CentreのShand CCS Feasibility Studyの重要な発見の1つである。高価であると認識されてきた技術にとって、CCSが気候変動に対処する上で果たさなければならない重要な役割を認識している人々にとって、この報告書は歓迎すべきニュースである。

排出集約産業と発電の両方に適合するCCSが温室効果ガス排出(GHGs)削減に重要な役割を果たすことは、広く受け入れられている。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、セ氏1.5度の地球温暖化の影響に関する最近の報告で、気候目標達成におけるCCS技術特有の重要性を強調した。初期のプロジェクトから得られた運営、設計経験に基づき大幅なコスト削減が可能になり、今後、さらなるイノベーションが期待できるCCSは、今や、幅広い産業分野において気候目標を達成する上で重要な役割を果たす態勢を整えている。

Shand CCS Feasibility Studyは、SaskPowerのBoundary Dam 3 CCSプロジェクトの建設、設計に関する独立した研究に基づいている。コスト削減以外の、Shand CCS Feasibility Studyの主な成果は以下の通り。

1. 風力や太陽光など再生可能エネルギーの変動レベルの増大が見られる電力システムでは、変動する顧客の電力需要への対応改善を保証する設計が一層必要となる。

2. 水の必要量を最小限にする設計。

3. プロセスの複雑さを大幅に減らし、効率を最大限に高めることができる設計。

▽引用
「大規模CCSの世界規模での展開は、幅広い産業で国際的な気候変動目標をサポートする広範な展開に近づく重要な一歩となり得る。コスト削減と効率性向上を最大化するため、われわれは展開担当者の早期関与を期待している」 - International CCS Knowledge Centreのマイク・モネア社長兼最高経営責任者(CEO)

「この研究結果は非常に印象的だ。当社の技術利用がこの成果に貢献できたことを喜んでおり、Shand CCSの研究への参加を非常に誇りに思っている」 - 寺沢賢二・三菱重工エンジニアリング(株)取締役常務執行役員

報告書の要旨または全文はオンラインでhttps://ccsknowledge.com/news を参照。

▽基本データ
Shand CCS Feasibility Study(Shand Study)

*Shand StudyはAmerican Association of Costing Engineers(AACE)のクラス4評価ガイドラインに準拠し、設計と技術に革新的アプローチを適用し、将来のCCSの明るい経済的成果につながる。

*この研究では、Boundary Dam 3 CCSプロジェクト(BD3)と比較して、ShandのCCSシステムは、回収CO2 1トン当たり67%の回収資本コスト削減と、発電所統合資本コストを92%節約できる潜在的可能性があることが示された。

*このモデルに基づくCO2の平準化回収コストは、1トン当たり45米ドルと算出された。

*第2世代のCCSは、より低負荷(即ち発電)でより多くの排出を回収可能で、90%以上といった回収率が可能である。これは、CCSが負荷の変化する再生可能エネルギーとうまく統合できる可能性があることを意味する。CO2回収率は、62%の電力負荷で最大97%になる。

*Shand CCSシステムは水の付加を必要としない設計になっており、火力発電所事業の改修、拡張の大きな制約を緩和する。

*この現場では、年間最大14万トンの飛散灰がコンクリート市場に販売可能となり(需要次第である)、コンクリート生産の排出との相殺が可能。これは毎年12万5000トンのCO2の潜在的な純減に相当し、CO2排出が正味マイナスの施設となっている。

*Shand CCSプロジェクトの設計能力は名目上、年間200万トンのCO2回収で、BD3の初期設計能力の2倍である(このスケールメリットはコストを削減する)。

▽気候変動リンク
*CCSは、地球温暖化をセ氏1.5度以内に抑えるための4つの経路のうち3つで不可欠と考えられている - 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)「Global Warming of 1.5 Degrees Celsius(セ氏1.5度の地球温暖化)」(https://report.ipcc.ch/sr15/

*世界の大半はCCSなしでは排出目標を達成できない。そして可能な場合でも、緩和コストの中央値は138%である - 気候変動に関する政府間パネル(IPCC):「IPCC AR5 2014」(http://www.ipcc.ch/report/ar5/

▽CCSリンク
*国際エネルギー機関(IEA):「Carbon Capture and Storage(炭素回収貯留)」(https://www.iea.org/topics/ccs/

*IEA温室効果ガス研究・開発プログラム(IEAGHG):「What is CCS?(CCSとは何か?)」(https://ieaghg.org/ccs-resources/what-is-ccs

*Global CCS Institute:「CCS Readiness Index」(https://www.globalccsinstitute.com/publications/carbon-capture-and-storage-readiness-index-comparative-review-global-progress-towards-wide-scale-deployment

▽SHAND CCS FEASIBILITY STUDYに関する他の人の発言内容
「この革新的な研究は、電力部門の二酸化炭素回収利用・貯留(CCUS)がコスト効率の良い削減オプションではないとの神話を決定的に破壊した。石炭のCCUSには天然ガスとの競争力があること、北米の非常に低いガス価格と比較しても競争力があることを明確に示している」 - IEAGHGのジョン・ゲール・ゼネラルマネジャー

「Shand CCS Feasibility Studyの公式報告書は、いかに次世代の二酸化炭素回収貯留技術が、SaskPowerのBoundary Dam Unit 3の先駆的な第1世代プラントより、さらに大きな排出削減を大幅な低コストで達成する設計ができるかについて、重要かつ歓迎すべき分析を提供してくれた。この研究がShand発電所の現場の特性と稼働を考慮したことで、CCSの学習曲線上の進歩を示す、とりわけ信頼性と価値の高いものになった」 - カーネギーメロン大学のエドワード・S・ルービン教授

「CCSをShand発電所に適用するためのフィージビリティ・スタディーは、CCSの環境的、経済的必要性に関する知識体系の増大に重要な貢献をした。最も重要なのは、この研究が新技術のエンジニアリング、プロジェクト管理、経済性を劇的に向上させるのに、実践的学習に勝るものはないことを証明したことだ。サスカチュワン州政府とInternational CCS Knowledge Centreは、画期的なBoundary Dam 3 CCS施設の実現のため、世界トップレベルの投資から得た価値を示した。その経験が、Shand Feasibility Studyで説明されている次の種類のプラントのための劇的な改善を可能にした」 - Global CCS Institute

「International CCS Knowledge Centreのチームは、実践的学習を通じたコスト削減方法を示した。Shand CCS Feasibility Studyの新たなCCS改修設計は、すべての国が気候変動へのグローバルな取り組みの一環として、次世代CCUS技術の導入で、どのように時間とコストを節約できるかを示している。それはさらに、エネルギー市場が産業向けのCO2ソリューションの開発を進めつつ、信頼性の高い低排出のエネルギー源として石炭火力発電所を選択することを可能にする」 - Low Emissions Technology COAL21のスティーブン・マルス・ディレクター

「CCSはCO2削減の重要なツールを提供する。そして、それはうまくいく。この報告書は、教訓を学び、継続的に改善することがコスト削減をもたらすのに役立つことを示している。今回のケースでは、大幅なコスト削減は新規アプリケーションを通じてもたらされた。CO2圧入原油増進回収(EOR)の有用性は、CO2の利用オプションとして、大規模なCCS展開の足掛かりを提供している。リスクベースの特定の場所専用の測定監視・検証(MMV)プログラムにより、貯留層内の安全な貯留が実証できる」

「CCSには、石油、ガス以外の用途もある。肥料製造、セメント製造、鉄鋼製造、発電にも必要だ。再生可能エネルギーと統合されたCCSは、CO2排出削減に有効な手段を提供する。例えば、CCSからの100万トンの排出削減は、東京の輸送排出量の1年分に相当する。バイオ燃料生産と組み合わせることで、マイナスの排出量を達成するための効果的な手段を提供することさえできる」

「CO2削減でもたらす価値に加え、CCSは雇用創出でも重要な役割を果たす。年間100万トンのCCS設備は、数年間の建設で数百人の雇用を創出し、施設を運営する保守、オペレーション、技術スタッフの継続的雇用も提供する」 - シェルのティム・ウィウチャー・ビジネスチャンスマネジャー

▽International CCS Knowledge Centre(Knowledge Centre)について
2016年以来、独立した委員会の指揮下で運営されているKnowledge Centreは、グローバルな温室効果ガス排出削減のため、大規模CCSへのグローバルな理解と展開を促進する責務を負い、BHPとSaskPowerによって設立された。Knowledge Centreは、完全統合型のBoundary Dam 3 CCS施設と、Shand CCS Feasibility Studyとして知られる包括的な第2世代CCS研究の両方からのベースラーニングを通じて、大規模CCSプロジェクトとCCS最適化を実施するノウハウを提供している。詳細は、https://ccsknowledge.com/ を参照。

▽問い合わせ先
Jodi Woollam
Head of Communications & Media Relations
jwoollam@ccsknowledge.com
T: +1-306-565-5956 /
M: +1-306-520-3710

ソース:International CCS Knowledge Centre

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