Storm成功のヒミツを探れ!いろいろ視察もしてみたけれど、きっとまだまだ隠された秘訣があるはず!とのことで。社長インタビューと称した根堀葉堀の会をセッティングいたしました!ゲストはもちろんStorm社長、池田正さんでございます。@小川町。今日はハーゲンダッツのストロベリーをご馳走になってます。今日も食べますよー!さて。役者がそろって、おなかも和んだところでインタビュー開始。テレコ入ってる?入ってるね?では早速よろしくお願いします!■えーっと、この業界に入ったきっかけはなんだったんですか?前職は亜土電子工業なんですが、そこに入った経緯からでいいかな。出身が流通経済大学でね。当時の亜土電子工業には物流の人手が足りてなくて、大学の名前もあって、こいつを物流のプロに育てて、最終的に流通のプロにしようとしてたみたいで。会社にも「あなたなら物流の幹部になれるよ!」って言われて入っちゃった!■スカウト方式?!ってか、入るときにそこまで言われちゃうって、当時から只者じゃなかったのですね……本当は最初から営業がしたかったんだけどね。でも、そんな経緯だから、商品センターで管理を任されまして。なんか違うなぁ、ってことで、ずっと営業に戻してもらえないか、アピールしてたんだけどなかなか相手にされなくてねぇ…。そんな中、唯一、商品センターの部長だけは「お前は管理する人間じゃない。向いてない。外に出る営業とかの方が向いてる」って言ってくれて。その部長が、営業取締役に相談してくれたんですよ。そしたらたまたま空きが出るってことで「じゃぁ池田をそっちに行かそうか」ってことにね。で、入ったのが電子事業部。亜土電子の創業の母体だから電子事業部っていうと、要は本体ですね。電子部品の販売、卸が主な業務かな。■念願の営業入り!その時のエピソードなんてあります?営業に入った当初の話。いくら頑張っても、売上が月に一千万くらいにしかならないんですよ。思ったとおりに稼げない。どうするかなぁって、周りをみたら月末になるとポーンポーンって売り上げ入れてくる人がいるんだよね。役員さんで。あの人は何やってるんだ?って見たら、ディーラーをやってるっていうの。すごい興味引かれて「ディーラーってなんですか!」って聞いてみたんだけど「お前にそんなの早すぎる」ってあしらわれちゃってねぇ。でも月末になるとドカンと売り上げが入ってくるのが不思議でしょうがなくて。なんでだ?どうしてだ?って食い下がったんだよ。「そんなん教えられるわけないだろ!コレでも読んでろ!」って、渡されたのがデータシート……そのときはCDじゃなかったからデータブック。「それ見てわかったら、教えてやろうじゃないか」と。■おお…それで、教えてもらえる日が来たのでしょうか?ディーラーも日々動くものだから、ある日暴落し始めたんだよね。その役員が、メモリを扱う友人に泣きつかれて「損してもいいから、これどうにかならないか」って在庫の山見せられて。役員の人もできる限り損を出さずにさばけないかって、そりゃ考えるよね。でもやっぱり難しくて悩んでたみたい。そこに声かけられてね。「お前ディーラーもやりたいよな?」■そんなタイミングですかッ!!すごいよね!それでお話聞いてみて、引き受けたんだけど。その時、丁度勉強させてもらっていたソフトバンクとか、加賀電子とかにね、声かけてみることにして。加賀電子なんて、当時イケイケでね。■それでOKだったってことは、作戦成功ですね。うん。しかもタダ売るだけじゃなくてね、ちゃんとうちを儲かるようにしたんですよ。。そしたらその役員も「お前センスあるんじゃねぇか?」って言うもんだから、「あります!」って言ってやったね!■すごい!かっこいい!■それからメモリ商社のITCを立ち上げて独立なさったんですよね。立ち上げた後も、亜土電子時代に交流のあった東芝・日立の重役さんもあってはくれるんだけどね。やっぱり仕事の話はなし。純粋に情報収集のために会ってたよ。■Stormとのつながりってどんなものなんですか?Stormと一緒になったのが2年前。もともとBTOメーカーとしてITCの取引先としてお付き合いのあった会社なんだけど、ITCも価格変動の大きいメモリばかりを扱うのは危険だ、って話が出ててね。パーツ商社とBTOメーカーとくっついたら強いんじゃないか、ってねうちの営業とStormの前社長との間で話が出て。上場目指すなら、利益のブレが少ない本体を扱う方がいいのは違いないしね。向こうとしても仕入れのコストが下がる。■お互いの利益の一致ってことですね。■メモリの価格反動ってどう見るんですか?一言でいうと、見れないんですよね。情報に頼るしかない。新製品でてもその性能によって上がるか下がるかってものは変わりますし、需要が増えたらやっぱり値段はあがるし。でもメモリの価格変動に見張りをつけて夜中まで監視してるよ。それが他の会社との違い。他の会社が、朝になって「安くなってる!」って発見してもその頃にはうちが買い占めちゃってるからね。■買収当時、BTOはうまく回っていたんですか?自分に変わってから、いいように回るようになったよ。■何故でしょう?秘訣なんてあったら教えてください!真面目な経営だね!これにつきる。■まず手をつけたのは?まず?組織だね。組織のスリム化。それと重用。■スリム化ですか?スリム化……要らないところを削る。うちはネット販売でしょ。だからまず店舗を閉じて。やっぱりやるなら集中しないとね。秋葉原にあった工場や、2か所の倉庫も、秋葉原にあっちゃイカン!って。■それで藤野へ(第2回、第3回を参照してね)。都内じゃ場所代が馬鹿にならないからね。■交通費かかりますけどね!■駅ついてからお金がないことに気付いたりしたら困りますけどね!あれホントなの?!■……ホントですよぅ。嘘は書きませんよぅ。日々ネタ人生で本当すみません…■気を取り直して。スリム化の続きを。はいはい。スリム化といえば、他にも、前の会社は広告用に雑誌も刊行してたんだけど「ネット中心に売ってるのにいらないだろ」って廃刊に。そうそう、特に言いたいのが送品用のダンボール!この前、藤野に来たときも見たでしょ。昔はあのダンボール、ダブルカートンだったんだよ。■ありましたねぇ…ダブルカートンってなんですか?「紙—ナミナミ—紙」が×2の構造のダンボールのこと。もちろんそのほうが保護性はいいんだけどね。でもこの前も見たでしょ。出来上がったPCは、もと入ってた箱に詰めた上でまた送品用のダンボールにいれるからさ。ただでさえダブルカートンと一緒なんだよ。パーツの箱がダブルだったら、トリプルだよ。保護性はシングルで十分!サイズも5種あったのを159cmを境に2種に変えて。■何で159cm?160超えるか越えないかで送料が変わってくるんだよね。越えるもの、越えないもの、っていう境目。これら一連のダンボールの節約で、大分コスト削減できたんだよ。■おおお、なるほど。緻密な計算ですなぁ■他にもなにか倹約術が?使わない銀行を整理したりメーカーで車持ってるってなんだよ!ってことで車を放棄したり。■意外に地道なんですね。でも経営ってそういうことなんでしょうか…勉強になります。■では逆に重用ってのは?人材。キーマンだね。■最初に登場していただいた下村さんなどですか?そうだね。ほかにも。優秀な人材をスカウトしたよ■ところで、仕事をやめたいと思ったことはありますか?ああ。10年も社長してると、ときたまね。でも社員がいる、と思ってふんばってるよ。今まで付き合ってくれた社員に、上場して還元したいと思っている。■明言してくれる社長さんって素敵…!■今、力を入れたいところってどこですか?法人向け窓口!ネットカフェのお客用PCとか、会社の部署とか。営業を個別に設置して、対応してるよ。ここばっかりは強調したいねー。FAパソコン(長寿命、高耐久)のパソコンには力をいれてるんですよ。パチンコ操作用のマシンを依頼されることも多くなってきました。ゆくゆくはサーバーも取り扱いたい。■まだまだ情熱は途切れませんか!■あ、ではでは。この仕事してなかったら何してました?民宿!温泉宿とかね!むしろ今でもやりたい。昔、寿司割烹でバイトしてたんだよ。大学時代。焼き物とか、軍艦のにぎりとか。出し巻き卵とか今でも焼けちゃうよ。社員旅行で千葉の粟斗温泉に行くんだけどねそこの宿のおばあさんがもう高齢なんだよ。そろそろ売ってくれよーって言ってる。■社員旅行で温泉!(そこに反応するのか)海でもぐってアワビとったりね。■あわびがタダで手に入る!そして温泉!なんて極楽!!……と、また魚介類で飛んじゃったところでインタビューは終了しました。温泉買取が実現した際には是非遊びに行きたい!って、言い忘れて愕然とした帰社の道のり。この後は旅に出ることにします!みたいな、ノリで、終わった日記がどこかにあったような……気のせいにしておこうっと。