てなわけで生稲さんの配信がスタートするまさにその当日、都内某所にある「ひかり荘」をたずねてみると……おられました。我が生稲さんが。しかもすぐ目の前に。この時点でもう充分に信じられない出来事なわけだが、それだけでなく今日は生稲さんと「お話ができる」のだからたまらない。
この世に生んでくれた我が母親に祈りをささげ感謝しながら、まずは本番前のお気持ちから。聞けば生稲さん、相当に緊張の極にあるんだそうな。ええっ、さんざんテレビに出ていながらそれでも緊張するって……どうしてなんでしょう?
「いや私は本番前にはかならず緊張するタチなんです。ついこの間も芸能関係の女性スタッフの方とそのお話をしたんですよ。で、私が『じゃあ心臓をさわってみますか?』といって手をあててもらったんですが、もうバクバク状態でびっくりされていましたよ(笑)」(生稲晃子さん)
ううむ、なんてうらやましい。生稲さん、私にも心臓をさわらせてくださ……ゴホゴホッ。いやそれはともかく。本番前は緊張する、そういうことなのである。まあ考えてみれば「緊張感がない」というのは裏を返せば「マンネリ」にもつながるわけで、本番のたびに緊張してテンションが上がってるほうがこの仕事には向いているのかもしれない。
「私がおニャン子クラブに入ったのは高校生のときです。大学1年の夏まで、おニャン子クラブは続いていました。ええ、この緊張するクセは大学でも発揮していましたよ。私は大学時代に英文科だったんです。で、たった30人〜40人くらいの小さな教室で、みんなの前に出て自分が作った英文を朗読する授業があったんですね。ところが私は教室の前に出ると、もう真っ赤になっちゃって朗読もなにもあったもんじゃない、って感じでした(笑)」(同)
周囲の友だちからしてみれば、さぞかし不思議な光景だったろう。なんせ彼女は今をときめくアイドル。いわば世界は彼女のためにある。なのにたかが40人規模の教室の前に出ただけで、顔を赤くしてしまうという。友人から見れば、「あなた、さんざんテレビに出てるのに、いったいどうしたの?」てな話だろう。だが、この顔を赤くしてしまう女の子、それが素の生稲さんなのである。
実際対面してみると、アイドルとか女優などという「見上げるような近寄りがたさ」などみじんもない。実にあっけらかんとした身近な女性だ。いや、「荘厳」という表現がぴったりの美しい女性であることはもちろんなのだが、でもやっぱり「ちゃん」づけして呼ぶのがしっくりくる感じ。こういえばなんとなくわかってもらえるだろうか?