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Windows Vista Q&A (1/4)


●購入前編

Q.1 どのエディションを購入すべきか?

Answer
  すでに多くのメディアで報じられているように、パッケージやDSP版(OEM版)としてパソコンショップに市販されているWindows Vistaには次の4つのエディションがあります。

 ・Windows Vista Basic
  ・Windows Vista Home Premium
  ・Windows Vista Business
  ・Windows Vista Ultimate

 簡単にいうとBasicおよびHome Premiumはホームユース、Businessはビジネスユース、Ultimateはマルチユースという棲み分けになっています。Windows XPとの対応付けを行うのなら、BasicがWindows XP Home Editionに、Home PremiumがWindows XP Media Center Editionに、Windows XP ProfessionalがBusinessに相当すると考えていいでしょう。ホームユース向けの2つのエディションには、Windowsドメイン参加の機能を持たないため、会社などでWindowsドメイン(Active Directory)を運用しており参加が必須という人は自動的にBusnessかUltimateを選択することになります。

 Basicは、透過ウィンドウやフリップ3Dといった華麗な特殊効果を多用するAeroユーザーインターフェースが省略されており、また各種メディア機能も搭載されていません。したがって、Windows Vistaらしさは薄いといえますが、メモリの搭載量に限りがある、あるいはグラフィックス性能がAeroの要求仕様を満たしていない非力なパソコンに、とりあえずVistaをインストールしておきたい、というような用途には向いています。もっとも、こうした非力なパソコンであれば当分はWindows XPで運用していても不自由はありませんから、無理にBasicをインストールする意味はないという考え方もできます。

 Home Premiumは、Aeroユーザーインターフェースを搭載するとともに、メディアセンター、Windows DVDメーカー、Windowsムービーメーカーといったメディア機能をフル搭載させたエディションです。ホームユースでは使いやすいエディションといえます。

 BusinessはWindows Media Playerを除くメディア機能が搭載されていませんが、ホームユース向けの2つのエディションには搭載されない強力なバックアップツール、ファイル/フォルダの暗号化といったセキュリティやシステムの安定運用を助ける機能が搭載されています。名称どおりビジネス向けという位置づけですが、メディアセンターは不要という人であればシステムの保守が充実したBusinessは良い選択肢といえます。パソコンをオーディオビデオ機器に変えるメディアセンターが必要というユーザーは多くはないでしょうし、Windows DVDメーカーやWindowsムービーメーカーはサードパーティの同等のソフトウェアを所有している人が多いでしょう。そうであればBusinessを選んでおくのが無難かもしれません。

 ですが、最も無難なのはWindows Vistaの機能をフル装備したUltimateです。Ultimateは一切の機能が省略されていませんから、購入後の不満も起きようがありません。その代わりに、他のエディションより高価ですから、価格と自分が必要とする機能を見極めてエディションを選択するようにしてください。

 なお、Windows XPの環境を引き継ぎつつ上書きインストールする「アップグレードインストール」を行いたい人は「同等または上位のエディションしかサポートされない」ことに注意してください。たとえば、Windows XP Professionalを利用しているのであれば、Windows Vista BusinessまたはWindows Vista Ultimateへのアップグレードインストールしかサポートされていません(アップグレードパッケージは利用できるものの、Windows XPとは異なるドライブ/パーティションへのクリーンインストールを行う必要があります)。


Q.2 64ビット版と32ビット版のどちらを選ぶべきか?

Answer
  現行のIntel Core2 DuoやAMD Athlon 64系は64ビット拡張をサポートしています(AMDはAMD64、IntelはEM64T)。64ビット拡張をサポートするCPUを搭載するパソコンを利用しているのなら64ビット版も選択肢に挙がります。

 64ビット版の利点は大きく2つあります。1つは利用できるメモリ量が格段に大きくなる、ということです。32ビット版は32ビットアドレッシング(2の32乗=4G)の制限から、利用できるメモリアドレス空間は最大4GB(うちユーザーが利用できる領域は最大3GB)です。一方、64ビット版のアドレス空間は128GB(以上)となります。ご存じのようにメモリは急速に低価格化しているため、現状でも4GBを超えるメモリを搭載することは(ハード的にも予算的にも)不可能ではありません。

 もう1つの利点は、64ビットモードではCPUのレジスタ幅の増大に加え、汎用レジスタ数などが2倍に増えるため、処理性能の大きな向上が期待できることです。ただし、この恩恵を受けるのは64ビットモード専用に作成された64ビットアプリケーションのみで、64ビット版のWindows Vista上で32ビットアプリケーションを利用する際には、この恩恵は受けられません。

 これらの利点がある一方で、64ビット版には難点もあることも知っておくべきです。最も大きな難点はドライバです。Windows VIstaでは、64ビット版に限りマイクロソフトのデジタル署名が埋め込まれたドライバ以外、インストールできないという制限が設けられました。これはシステムの安定性を確保するための措置ですが、現状ではデジタル署名が埋め込まれたドライバが比較的少ないため、32ビット版に比べ利用できるハードウェアに大きな制限があります。

 アプリケーションレベルでは、64ビット版でもほぼ問題なく従来の32ビットアプリケーションが利用できますが、ドライバに依存するアプリケーションソフトは利用できません。その中で代表的なのがDVD-R/RWライティングソフトウェアです。この種のソフトに関しては64ビット版に対応したものが必須となりますので、自分が利用しているDVD-R/RWライティングソフトが64ビット版に対応しているかどうかも選択の基準になるでしょう。

 このように64ビット版は利点と欠点を併せ持ちます。現状では64ビット版はドライバの問題から不自由な思いをすることが多く、32ビット版を選んだ方が無難といえます。しかし将来的には64ビット版が主流になるかもしれない、ということは覚えておいてください。


Q.3 Windows Vistaを利用するパソコンの条件は?

Answer
  Aeroユーザーインターフェースを利用するのであれば、Direct X9をサポートするグラフィックスカード(あるいはグラフィックスシステム)が必須となります。Windows Vistaはグラフィックスシステムへの負荷が大きいOSで、グラフィックスのパフォーマンスが使い勝手にそれなりの影響を与えます。

 さらに重要なのが搭載されているメモリ量です。結論からいえば1GBが最低ライン、可能なら2GB以上が望ましいといえます。

 512MBしかメモリを搭載していないパソコンではWindows Vistaは快適に利用できませんが、USBフラッシュメモリをメモリの代用として利用する「ReadyBoost」という機能を利用することでメモリ不足を補うことはできます。ノートPCなど容易にはメモリが増やせいないパソコンを利用しているのなら、Windows VIstaと同時に高速な(ReadyBoost対応の)USBフラッシュメモリを購入しておくことをお勧めします。容量は物理メモリの2倍以上(たとえば搭載しているメモリが512MBなら1GB以上)を目安にしてください。

 これらの用件に比べCPUへの要求性能はさほど高くはありません。十分なメモリ、そこそこ高速なグラフィックス機能が搭載されているのなら、Pentium 4/Dの2.8GHz程度のCPUでもそれなりに快適に利用できます。


Q.4 DSP版とリテールパッケージ版は何が違うのか

Answer
  リテールパッケージ版は、正規のソフトウェアパッケージとして市販されるWindows Vistaで、アップグレード版も含まれています。

 一方、DSP版は従来、OEM版とも呼ばれていたパッケージで、パソコンベンダーがプリインストールなどを行うためにマイクロソフトが供給しているパッケージです。DSP版はプリインストール以外に、ハードに添付して市販することが許されているため、例えばフロッピーディスクドライブなど安価なハードに付属させて市販されています。

 両者はいくつかの点で違いあります。ひとつは、OSの移転などに伴う扱いの違いです。リテールパッケージ版でも、たとえば古いパソコンから新しいパソコンにOSを移すこと事態には問題はありません。ですが、ハードの交換、OSの移転などで一定の「ポイント」が差し引かれ、ポイントがゼロになるとインターネットを通じたアクティベーションができなくなります(電話によるアクティベーションは可能です)。

 一方、DSP版は原則、購入時に添付されたハードとともに利用する限り、OSの移転やハードの交換に制限はありません。たとえば、フロッピーディスクドライブとともに購入したDSP版は、そのフロッピーディスクドライブとともに利用することが条件です。

 また、DSP版は原則、Windows XPの環境を引き継いだ上書きインストールであるアップグレードインストールがサポートされていません。アップグレードインストールを考えているのならリテールパッケージ版を購入するしかないわけです。




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