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オンラインゲーム一週間「原作エピソードを高速消費する?キャラモノMMO」
3月23日
北斗の拳ONLINE
(C)1983 Buronson & Tetsuo Hara/NSP Approved No.EO-116 (C)2007 GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.
 休日を挟んだ3月第4週は、いわゆる「キャラもの」ゲームに関する話題がオンラインゲーム界を賑わせた。

 バンダイナムコゲームスは、「ドラゴンボールオンライン」を2007年に韓国で、2008年に日本でサービスすると発表した。この記事がしばらくの間アクセス数トップを取ったことからも、プレイヤーの関心の高さが伺える。空を飛び回り、地を穿ち、光弾を撃ち合っていたかと思うと互いの拳を交える……とダイナミックな戦いが人気だけに、どのような映像表現を見せるかがポイントとなるだろう。原作の後期では、凡人であるミスター・サタンや、超戦士ではあるが実力が一線級ではないヤムチャ、天津飯といったキャラクターと、メインキャラクターらの対比もポイントだった。非一線級メンバーがいるからこそ、メインキャラクターの強さが際だち、非一線級メンバーが実力以上の踏ん張りを見せるからドラマが盛り上がったのだが、オンラインゲーム特有の「誰もが主役でなければならない」というドグマと原作の魅力をいかにすりあわせるかもファン的には見所となるのではないだろうか。

 ガンホー・オンライン・エンターテイメントは「北斗の拳ONLINE」のクローズドベータテストを延期すると発表した。2005年の制作発表から2年。約48時間前というギリギリの時点で延期発表が行われただけに、ファンに与えた影響は決して少なくないと思われる。「北斗の拳」では、「あべし」「どぉえへぷ」「いってれぼ」などのストレンジな悲鳴と味のある悪役キャラたち、虐げられる一般人が魅力となっていた。彼らをゲーム内に組み込むのはたやすい。しかし、MMORPGというのは繰り返しがメインであり、連載が終了している以上、名悲鳴も名悪役も名一般人も有限である。ハート様の「ひでぶ」も、ミスミの爺さんの「今日より明日なんじゃ」発言も、最初の10回は笑えるし感動するだろうが、11回目からはどうなるか。原作コンテンツが一通り提供され終わり、新鮮さが薄れた時に「北斗の拳ONLINE」のゲームとしての真価が問われることとなるだろう。

 また、「北斗の拳ONLINE」は、ゲーム内で役柄を演じるRP(ロールプレイ)が日本で復権する最後のチャンスでもある。ゲームに期待している「北斗」マニアたちは、悪漢に種もみを奪われたり、すごい悲鳴で果てるタイミングを手ぐすね引いて待ちかまえているはずである。かつてRPGは仮想人格を演じるゲームであったが、MMORPG時代ではゲーム内での生き残りと効率に必死になるあまり、こうした余裕が失われつつあった。RPが成立し、それを周囲が受け入れるには、ゲーム内の民心に余裕がないと不可能である。現在「SecondLife」などでユーザー生成コンテンツ(UCC)が注目を集めているが、RPも狭義の意味における、ミクロなユーザー生成コンテンツといえなくもない。果たして「北斗の拳ONLINE」に集う人々は、こうしたRPを受け入れられるだろうか。「北斗の拳ONLINE」のゲームデザインはそうした余裕を許容するものとなっているだろうか。

 今や「Anime」や「MANGA」は世界の共通語であり、名キャラクターたちは海外でも広く受け入れられている。メジャー作品のオンラインゲーム化は、日本ゲーム界の切り札ともいえるだろう。しかしながら、キャラクターゲームの制作には原作へのリスペクトが必要である。世界随一のアニメ・マンガ国である日本のクリエイター達、彼らが血を吐きながら築き上げたキャラクターという資産を、どのように活かすのか。オンラインに訪れたキャラクターゲームの時代は、どのようなものとなるのか。「ドラゴンボールオンライン」と「北斗の拳ONLINE」の今後が期待されるところだ。
(水口真@RBB)
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