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★ Slash Gamesは、2007年6月1日より「インサイド」になりました
Shoot it!- #023 ゲーム用ルータ BLW-HPMM-G を買った
3月22日
プラネックスの「ゲームルータ」BLW-HPMM-G
ブロードバンドルータが壊れた。この機械は購入初期と中盤のフリーズ頻発を2度のファームウェアアップデートで乗り切って、5年間に渡って休まず働いてくれた。しかし10日前に、とうとうISPから割り当てられるIPアドレスの取得ができなくなった。修理も検討したけれど、かねてより興味深い製品があったので買い換えた。興味深い製品とはプラネックスの「ゲーム王」ことBLW-HPMM-Gだ。2006年秋に発売されている。
BLW-HPMM-Gは4ポートの10/100BASE-TX自動認識スイッチングハブを内蔵した無線ブロードバンドルータだ。BLW-HPMMシリーズは「電波王」というブランド名が与えられており、高出力アンプと高利得アンテナを搭載し、スループットの高速化、長距離化の無線規格「MIMO XR」に対応する。有線側スループット94.3Mbps、無線はIEEE802.11gの54Mbps。その電波王ブランドには基本スペックのBLW-HPMM、ダウンロードルータのBLW-HPMM-U、そしてゲームルータのBLW-HPMM-Gがある。
このコーナーでは今までに「ゲーム用」の機器としてマウス、ヘッドセット、液晶ディスプレイについて触れた。これらはそれぞれに納得できるゲーム用の性能が備えてあった。さて、ゲームルータのBLW-HPMM-Gにとって「ゲーム用」を標榜する性能は何か。それはゲーム用アプリケーションの通信を他のアプリケーションの通信よりも優先させる機能「XGCS(eXtream Gamepacket Control System)」である。
XGCSは、ネットワークの帯域のうち、ゲームで使われる帯域を確保する機能だ。XGCSを使うと、オンラインゲームのために一定の帯域を確保し優先してくれるという。他のパソコンでダウンロードやストリーミング受信など大量のデータ通信要求があってもゲーム用の通信を確保し快適なゲームプレイを実現する。そういった大量の通信があると、通常は帯域がどんどんそちらに振り向けられていき、その結果、オンラインゲームではラグが発生したりレスポンスが遅くなる場合がある。XGCSは、常にゲームに帯域が確保してこの現象を防ぐのである。
そこで、さっそくXGCS機能を試すことにした。XGCS機能を有効にするには、待機を確保するポート番号を指定する。いきなりポート番号と言われても困ってしまうが、設定画面には主なゲームタイトルの設定があらかじめ登録されている。その中にFPSゲームの定番でEスポーツタイトルとしても有名な「カウンターストライク」があった。そこでカウンターストライク用に50パーセントの帯域を確保し、ゲームプレイ用PCで遊びつつ、原稿書き用に使っているPCとFAX送受信用に使っているPCの2台で500MB前後のファイルのダウンロードを繰り返した。その結果、確かにゲームプレイには影響がなかった。
それでは、XGCS機能をオフにしたらどれほどゲームに影響するのだろうか。上と同じようなテストを続けたところ、なんと、XGCS機能がオフでも快適にプレイできた。あれ? XGCS機能のオンとオフでは差がないということになってしまった。この実験の結果だけ見ると、XGCS機能はあまり効き目がないように思う。ゲームのパケット流通量は意外と小さくて影響がないのかもしれない。あるいはファイルのダウンロード帯域がルータの能力を飽和しきれず、ゲームと共存できるレベルに収まっているということかもしれない。
そこで、逆にゲーム用に帯域を100パーセント確保した場合、ファイルのダウンロードやストリーミング受信に影響が出るか確認してみた。今度はカウンターストライクに帯域を100割り振って転送率をチェック。XGCSを有効にした場合の転送率は3.73MB/秒、無効にした場合は3.55MB/秒。これもほとんど差はない。むしろXGCS機能をオフにした方がファイルダウンロードが速いという数値であるが、この程度は誤差の範囲だろう。
これらは単純に、たまたまカウンターストライクでは結果が出なかったのかもしれない。ちなみにBLW-HPMM-Gに同梱のMMORPG「ブライトキングダムオンライン」も試してみたけれど同様の結果だった。もっとも、始めたばかりで街の歩行部分くらいしか実験できなかった。パーティを組んで強敵と戦うなど負荷のかかる状態なら、もしかしたら効果が感じられるかもしれない。ちなみに私の環境は集合住宅の建物までは光ファイバーで、各戸にはVDSL100MBの回線が敷かれている。RBBTODAYのスピードテストでは下り34.72Mbps/上り16.82Mbpsだった。私の用途では十分な速度である。もっと帯域の狭い回線ならXGCS機能の効果が明確になるかもしれないし、無線LANのほうはテストしなかった。そのためこの記事はBLW-HPMM-Gの完全なレビューではない。
XGCS機能については効果を明確に計測できなかったのは残念だが、私はBLW-HPMM-Gに満足している。ゲームは快適にプレイできるし、特にルーティングを設定しなくてもQuake4で遊べる(以前使っていたブロードバンドルータでは、なぜか初期設定のままではQuake4とIRCチャットがネットワーク接続できず、ゲーム用PCにDMZ機能を設定する必要があったのだ)。
(左)ブラウザでXGCS機能を設定する、(右)主要なゲームタイトルを網羅
製品紹介サイトで対応希望ゲームをリクエストできる
メーカーのプラネックスは初期の自作パソコンブームの頃から相性問題の少ないブランドとして知られており、Eスポーツファンのなかには2003年のCPL日本予選のスポンサーだったことを覚えている人がいるかもしれない。ゲームユーザに理解を示し、ゲーム用と名打った製品を作り、特別な機能を盛り込んだことについて、僕はプラネックスに好感を持っている。今後もぜひゲーマー向け製品に取り組んでもらいたい。
今年1月からアメリカでもゲーマー用ルータが発売された。LinksysのWRT330Nという無線ルータで、こちらは設定の操作が一切不要。Network Optimizerを搭載し、ゲームやIP電話など、転送率を維持したい通信を自動的に判断して帯域を確保してくれるという。こちらはスイッチングハブ部分がギガビットイーサネットに対応している、とても魅力的な製品だ。国内のネットワーク機器メーカー各社にも、ぜひこうした商品を企画して頂きたい。
LinksysのWRT330N。外観デザインもゲームユーザを意識している
(杉山淳一@RBB)
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連載:Shoot it !
プラネックス ゲームルータ BLW-HPMM-G
Linksys社 WRT330N
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