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★ Slash Gamesは、2007年6月1日より「インサイド」になりました
ストーリークエストの大量実装で大きく変わる「トリックスター+」、その舞台裏を聞く
10月11日
(左)マーケティング部の佐藤良司氏、(右)アシスタントプロデューサー針谷洋司氏
(左)マーケティング部の佐藤良司氏、(右)アシスタントプロデューサー針谷洋司氏
 「みみとしっぽの大冒険」のキャッチフレーズで知られるライトMMORPG「トリックスター+」で、10月10日にこれまでにない大規模なアップデート「エピソード1 アルテオと16人の守護者たち」が実装された。オープンβテストから数えて3年目を迎えるにあたり、今回のアップデートは新プレイヤーキャラクターでも、新職業の追加でもなく、バックストーリーの強化に重点が置かれている。

 新マップの追加と共に、新たなストーリーが展開する……というのは従来のMMORPGでもよくあることだが、なぜ今になってメインシナリオの強化なのか? ジークレストのアシスタントプロデューサー針谷洋司氏とマーケティング部の佐藤良司氏のお二人にお話を伺った。

Slash:先日配信されたリリースによれば、今度のアップデートでは新規マップの拡張や新キャラクタの追加ではなく、メインシナリオの充実に重点が置かれていますね。しかし、トリックスター+は正式サービスを開始してから約2年。なぜ、今になってシナリオの充実なのでしょうか? そのあたりからお聞かせください。

針谷:「エピソード1」ですが、これは単なるシナリオとクエストの追加だけではなく、100個以上のサブクエストも含まれているんです。10月に実装されるのはエピソード1の第1弾という扱いで23個のクエスト部分のみ、11月の第2弾で2次転職を、12月のサブクエスト実装でエピソード1が完成しエピソード6まで予定しています。
 どうして2年も経ってからストーリー部分を強化するのか、ということですが、今までのトリックスター+には漠然としたバックストーリーしか用意されていなかったんです。1年以上前から、日本の運営スタッフの中では、トリックスター+の核となるような固有のストーリーと、それに関連したクエストが欲しいという意見はずっと出ていたんです。

Slash:日本からの要望で実現したアップデートだったんですね?

針谷:はい、シナリオを充実させたいという要望を出したのは半年以上前です。と言うのも、日本のライトゲーマーさんというのは、MMORPGの大きな長所である「自由で何でも出来る、何をしてもいい」という部分が逆に、「何をしたら良いのか分からない」と感じてしまうんです。家庭用ゲーム機で遊ぶことに慣れているせいか、ある程度明確な目標や指針が見えないと、とまどってしまうんですね。エピソード1はそういったライトユーザーさんをサポートする内容になっています。

佐藤:MMORPGが出てきたばかり、それこそ「ウルティマオンライン」の時代というのは、ユーザー自身がゲーム内で遊び方を探求し、通りすがりのユーザーと積極的にコミュニケーションを図るというスタイルが当たり前でした。しかし当時に比べて、今は基本無料で誰でも気軽に遊べるオンラインゲームが主流なることで、新たなプレイヤー層が出てきた、ということなのでしょう。トリックスター+のユーザー層は女性が非常に多く、年齢で言えばとても若い層がボリュームゾーンになっています。

Slash:そんなに若いユーザーが多かったんですか! それではプレイスタイルが変化していても仕方ない、と思いますが、私自身は古いスタイルを好むMMORPGプレイヤーなので少し残念な気もします。しかしユーザーは開発側が予想もしなかったスピードで、コンテンツを消費するものです。どれだけ豊富なクエスト類を用意しても、一方通行で“遊び方”を与え続けるだけでは、それを消費し尽くした途端、飽きられてしまうのではないでしょうか。

針谷:そのおそれはあります。ですからエピソード1〜6までの壮大なストーリーを用意したのは、長く遊んでいただくためであり、もちろん個々のクエストの難易度などゲームバランスにはかなり気を使いました。アップデートの間隔は半年ごとの割と早いタイミングで、エピソード2は2007年前半に実装の予定です。

Slash:エピソード全体の話に戻しますが、さきほどのお話からすると、上級プレイヤー向けではなく初心者・新規ユーザー対象ととらえてよいのですか。
針谷:エピソード1はビギナー向けと思っていただいて結構です。今からトリックスター+を始めたとしても、レベル30ぐらいでエピソード1には参加できますので、安心してください。全体を通して言うならば中・上級者向けでしょうね。2次転職の前提条件はレベル130ですし。

Slash:現時点で、実装されたらすぐに転職できるユーザーはどれぐらいの割合いるんですかね。

針谷:レベル130オーバーのユーザーは、まだまだごく少数ですね。韓国では既にサブクエストまで実装済みですので、韓国のファンサイトなどを翻訳して、転職に必要なアイテムを集め始めているユーザーも多いようです。

Slash:日本と韓国ではクライアントに3か月近い差が開いてますね。これはもう少し縮まらないものでしょうか? 熱心なファンというのは、今お話されたように海外のサイトを訳してでも新情報を求めて公開しますからね。せっかくの新システムも新鮮味が薄れてしまうというか……

針谷:韓国の開発側が大変慎重で、韓国向けテストサーバだけでなく、韓国の本サーバで運用してバグなどを全て取り除いた完全なものを日本に提供したいという方針ですので、遅れを縮めるのは難しいです。弊社でも、日本のユーザーにはよりよく改良されたトリックスターを楽しんでもらいたい、と考えています。

Slash:ところで、先行してエピソード1が実装されている韓国での反応はいかがでしょう。日本はバックストーリーや細かな設定まで気にして楽しむが、韓国ではレベリングや強さといった競争要素に楽しみを見出すと聞いていますが。

針谷:韓国でのエピソード1とほぼ同時に二次転職も実装されたため、反響の大きさは一概に比べることはできませんが、アップデートのボリュームに関しては好評だということを聞いています。2006年6月には、日韓のユーザーが協力してサッカーボールをドリルで掘り出す、というイベントを行ったんですが。はじめは協力ではなく競争にしたいという開発元からの企画がありました。他ユーザーとの競争意識を促すという部分は韓国の方が確かに高いと思います。

佐藤:協力やコミュニティというよりは、対戦という感覚のほうが韓国のユーザーは強いようですね。日本よりも、自由度の高いPCゲームで遊びなれているからだとは思いますが。

Slash:複数の国で成功するコンテンツを作ることのむずかしさ、ですね。今後のエピソードで日本のファンを意識した独自仕様などが入る予定はありますでしょうか。

針谷:ゲームシステムの部分ではユーザーからの要望を取り入れて、随時提案していきます。また、二次転職のイラストを従来同様に書き下ろしたり、エピソードにサブタイトルをつけたりと、物語に親近感を抱いてもらうための日本向けの工夫はこらしています。

佐藤:エピソードは韓国向けというよりは、日本市場を意識した企画という部分が強いです。トリックスター+のブランドと知名度が、エピソード1でより強められると考えています。それにトリックスター+というキーワードを使う個人サイトやBlogの数も確実に増えています。今度の冬込みは残念ながら出られないのですが、コミックマーケットへの出展もしておりまして、トリックスター+のコスプレイヤーさんも多く見かけるようになってきています。

Slash:冬休みのタイミングで、何かオンライン/オフラインイベントなどの予定はいかがでしょう。

針谷:トリックスター+ではこれまで月一の定期イベントを実施してきましたが、冬にはストーリー的に連動したものを数ヶ月通して実施する予定です。その他まだ詳細は申し上げられませんが、多彩なGMイベントや、ちょっとした企画を用意しています。

Slash:それは楽しみですね、最新情報が来るのをお待ちしていますよ(笑) 少し気が早いとは思いますが、エピソード2以降で、何か決まっていることがありましたら、教えていただけないでしょうか。

針谷:今のところストーリーがきちんと固まってるのは、エピソード3までで、そこから先は未定です。エピソードに限らず小さなアップデートは行いますし、そこで新規エリアの追加も予定されています。2007年の2月にかけてトリックスター+は大きく変わりますから、楽しみに待っていてください。
 またトリックスター+の攻略本が近々発売される予定です。攻略本だけの特典、これまで明らかにされてこなかった設定情報など、お得な情報が満載ですので、ぜひよろしくお願いします。

Slash:ところで、少し聞きづらい質問なのですが、トリックスター+では不正行為への対処はどのように行っているのでしょうか。

針谷:以前はドリルや銃攻撃などに関してチート行為が存在しました。現在はnProtectの導入によって、激減していますね。ゲーム内でも不正行為の申告が出来るシステムがありまして、申告件数が大幅に減少しています。

佐藤:アカウントの登録に際しても、虚偽のデータなどは極力排除してカウントしています。

針谷:チート行為と対策というのは、イタチゴッコのようなものですから完璧に排除することは難しいですが、監視は怠りませんし、チートを把握し次第必ず対処はしています。ユーザーの皆さんには安心してトリックスター+を遊べる環境を用意したいです。

Slash:RMTはどうでしょう?

佐藤:ゲーム内通貨を取引するRMTに関しては、ゲーム外での取引が主流ですので、現場を押さえることは、正直難しいです。

針谷:最近はイベントやクエスト限定で入手できるアイテムでも、RMTで入手したゲーム内通貨で購入してしまうユーザーがいるようです。それは本来のゲームの楽しみを奪うものですし、こちらが意図した遊び方からは大きく逸脱していますから、RMTについては今後も継続して対処していきます。

Slash:最後に読者と、トリックスター+のファンへ向けてメッセージをお願いします

針谷:ドリルをメインに独特のシステムがトリックスター+にはたくさんありますし、友達を見つけにくるような感覚で気軽にプレイしてみてください。

佐藤:エピソード1ではカバリア島の謎に迫る楽しいストーリーが待っていますので、既存のプレイヤーさんはもちろん、新しく参加される方もぜひ楽しんでください。

Slash:本日はありがとうございました。

■インタビューを終えて

 「トリックスター+」というゲームに、もっと奥行きを、深みを持たせたいという今回の大規模アップデート「エピソード1」は、ストーリー系クエストの大量実装が中心で、新規マップのような分かりやすいものではない。それだけに、ファンがどのように受け止めてくれるか、実装後の評価がかなり気になるところだ。今回のエピソード1は、同タイトルにとっては1つのターニングポイントと言えるだろう。
(麻生ちはや@RBB)
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