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★ Slash Gamesは、2007年6月1日より「インサイド」になりました
【TGS2006】インタビュー:Turbine ジェフリー・アンダーソン氏、さくらインターネット代表取締役社長 笹田 亮氏
9月25日

 さくらインターネットが運営を行っているMMORPG「Dungeons&Dragons Online Stormreach」(以下、DDO)。9月21日にモジュール2「トワイライト・フォージ」を実装し、年内にはモジュール3「フォーサケン・ランド」の追加を予定している。今年のTGS2006では独自のブースを構え、DDOに加えて来春頃にサービスを開始する予定の新作「The Lord of the Rings Online Shadows&Angmar」(以下、LOTRO)のプロモーションも展開していた。

 今回はDDO及びLOTROの開発元である米Turbine(ターバイン)社プレジデント&CEOのジェフリー・アンダーソン氏と、さくらインターネット代表取締役社長 笹田 亮氏の両氏にインタビューすることができた。サービス後の「DDO」と、気になる「LOTRO」のゲームシステムについてお話を伺ってきた。

Turbine社 プレジデント&CEO Jeffrey Anderson氏(左)、アートディレクター Yaming Di氏(右)
■ジェフリー・アンダーソン氏インタビュー

RBB:ステージの発表会を見させていただきました。熱心に話を聞き入るお客さんが多かったですね。

ジェフリー氏(以下、Jeff):「DDO」もそうだけど、「LOTRO」も力を入れて開発しているタイトルだから。みんなが興味を持って話を聞いてくれてうれしいよ!

RBB:「LOTR」の要素についてたくさん発表がありましたが、一番の売りはどこでしょうか?

Jeff:え? ひとつだけに絞るの?(笑) 難しいなあ……ステージで述べた通り、たくさんあるんだよね。でも、あえてひとつに絞るとしたら、“ファンタジックな指輪物語の世界を体験できる”ところかな。「指輪物語」に描かれている美しい景観に浸りながら、様々な土地を冒険できるゲームなんだ。

RBB:どのような遊び方ができますか?

Jeff:「指輪物語」に興味がある人はもちろん、よく知らない人にでも楽しんでもらえるようなRPGだよ。そして、パーティープレイもソロプレイも楽しめるように気を使って作っている。多くの人に遊んでもらうためには、様々なプレイスタイルに対応したほがいいからね。そのため、ソロプレイだけでもキャラクターを育てることができるようなシステムにするよ。もちろん、大勢の友達とワイワイ遊んだほうが楽しいだろうけど。

RBB:キャラクターのレベルは最大値を設けていますか?

Jeff:うん、リリース時期はLv60が最大レベルを予定している。今後の展開によっては変わるかもしれないけど、とりあえずはLv60まで。とは言っても、Lv60まで育てるのは時間がかかるだろうね。じっくりと遊べるように調整をとっているところだよ。

RBB:PvPについてお話を聞かせてください。善である旅の仲間と、悪のサウロン勢力の戦いが楽しめるという発表がありましたが、その仕組みは?

Jeff:「LOTRO」はPvEもPvPも楽しいよ! どちらのファンにも遊んでもらえるように気を使っている。すべてのプレイヤーはキャラクター作成時には“善”のキャラクターを作るんだ。人間やエルフ、ドワーフといった、映画に登場したお馴染みのキャラクターをね。でも、ゲーム中に特定のNPCと会話をして、クエストなどを行なうことによってサウロン側に加担できるようになるんだ。

RBB:そうすると、PvPができる?

Jeff:そのとおり。サウロン側につくためのクエストを行うと、キャラクターの容姿がガラッと変化する。なので、見た目だけでそのキャラクターが善か悪かの区別がつく。サウロン側のキャラクターで一番弱いタイプは“スパイダー”というキャラクター。そして、経験を積むと“ウルフ”にアップグレードできる。その後は、“ゴブリン”、“ウルク・ハイ”という感じに、どんどんアップグレードするよ。当然、強くなるためにはアップグレードが必須になるね。

RBB:容姿を変えなければサウロン側につけないんですね。

Jeff:トールキンの「指輪物語」の世界がテーマなので、エルフ同士が争うわけにはいかないんだ。剣を交えるのは、旅の仲間とサウロンの勢力だけ。

RBB:対戦を行う場所は特定のエリア?

Jeff うん。決まった場所でのみPvPができるようにしてあるから、ゲームを始めたばかりの初心者がいきなり襲われるという心配はいらないよ。一番わかりやすいのは“バトルグラウンド”かな。これは一定レベルのキャラクターしか入れないフィールドで、近いレベルのキャラクター同士が戦う戦場。敵対するプレイヤーと腕を競い合うことができるだろうね。

RBB:その他の場所でも戦えますか?

Jeff:「LOTRO」のフィールドは、平和な地帯と危険地帯に分かれているんだ。平和な地帯では絶対にPvPが行われないが、危険地帯ではPvPが可能。PvPをしたくないプレイヤーは、危険地帯に行かなければいいし、PvPをしたければ危険地帯で冒険をすればいい。
でも、ただ分けるだけだとPvPに行く人が減っちゃうから、危険地帯に行くと“なんらかの利益”が得られるようにしたいんだ。いま考えているのは、クラフトなどで使う素材のなかで、高級なものが採取できるとか。最高級のミスリルを入手したい人は危険地帯に行かなければならない……このような設定にしておけば、PvPエリアにも人が集まるんじゃないかな。

RBB:大人数で争い合ったほうが楽しそうですね。

Jeff:映画の有名なシーンに、大軍勢同士が戦う場面があるよね? あのシーンもゲームの中で再現したいんだ。最大40人vs40人の対戦もできるようにするよ。これだけの人数が参加できれば、ギルド単位で参戦したりもできるだろうね。

RBB:最後に「LOTRO」のサービスの予定について聞かせてください。

Jeff:2007年の春ごろに発売する予定。いま制作中だから、楽しみに待っててほしい!

さくらインターネット代表取締役社長 笹田 亮氏
■さくらインターネット代表取締役社長 笹田 亮氏インタビュー

RBB:さっそくですが、「DDO」運営後の反響は?

笹田氏:タイトルがよかったせいか、思ったよりも好評ですね!(笑) たくさんの方に楽しんでいただいています。「DDO」はパソコンゲームなのにけっこう売れています。タイアップの効果もあったのかな? パッケージ販売数だけで1万本くらいは出荷していますね。

RBB:ユーザー数も延びてそうですね!

笹田氏:ええ。これまで順調にきています。いまのところ1日に100〜150人くらいずつ課金ユーザーが増えている感じですね。一週間に1000人ずつくらいかな? 

RBB:今後のアップデートも魅力的ですね。

笹田氏:モジュール2がちょうどTGS前の21日に入りました。いまのところ好評をいただいてるようです。モジュール3は11月中にはリリースする予定で進んでいます。

RBB:池田秀一氏を起用した日本語吹き替えの発表もありましたね。吹き替え作業は順調ですか?

笹田氏:モジュール1までの吹き替えの音声はすべて録り終わっています。ですが、実装はもう少し先になります。今回のナレーションボイスの仕組みは日本独自のものなんです。英語を残さず、すべて日本語の音声にするのであればスグにでもできましたが、日・米の音声を切り替えられるようにするのでTurbineの作業も必要なんです。日本語音声で遊びたいという人はいますが、同じように英語音声のまま楽しみたい人もいますからね。

RBB:実装のタイミングは?

笹田氏:おそらくモジュール3の後になると思います。お楽しみに!

RBB:「DDO」のサーバーの安定度について聞かせてください。

笹田氏:いま現在の同時接続数は4000人強です。でも、サーバーのキャパとしては9000人近くまでできる体制です。「DDO」の中にはワールドが3つありますが、“エメラルド”サーバーに集中する現象が起こっています。サーバーの台数を増やしても同時接続数が増えるわけではないので、当社としてはどうすることもできないんです。

RBB:人口が偏ってしまうのは、MMORPGによくある話ですね。

笹田氏:そうですね。なぜか日本人は混雑しているサーバーに集まるんですよね(笑)。これは日本だけの現象らしいです。国民性なのでしょうか? アメリカでは逆に人口が少ない場所に人が集まるんですよ。

RBB:ユーザーも友達が多いサーバーで遊びたいですしね。

笹田氏:はい。それに、キャラクターをどこに作るのかは、ユーザーさんが決めることですからね。いまTurbineに依頼しているのは、一度作ったキャラクターをサーバー間移動させるシステムです。ギルド単位でも移動できるようになれば、日本でもサーバー間移動をしてくれるギルドがでてくるかもしれません。サーバー間移動が可能になること自体は決定していますが、タイミングについては検証中です。今後のニュースを待ってください。

RBB:「DDO」の運営が円滑に進んでいるので、他のメーカーからのオファーも増えたのでは?

笹田氏:「DDO」の発表以降、日本の会社からもたくさんのお話をいただいています。ただ、今回発表したのが「DDO」と「LOTRO」。海外ゲームの発表をたて続けに発表しているので、さくらインターネットはアメリカ内でのイメージが強くなったみたいです。

RBB:と言いますと?

笹田氏:日本のメーカーもそうですが、アメリカから新しいゲームの売り込みが増えてきているんです。「開発は自分たちでやってるので、日本語化させて日本で売ってちょうだい!」というハナシです。なので急に英語の問い合わせが急激に増えましたね(笑)。

RBB:では、今後も新作の発表があるかも!?

笹田氏:うーん。まだ決まっていませんけどね。海外からの問い合わせについては、ロサンゼルスにある「さくらインターネットUSA」が窓口業務を行なっています。いま現在、結構な数の問い合わせをもらっていますね。全部ができるとは思わないが……まぁ、考えています。こちらも発表できる段階になるまでお待ちください。

RBB:そう言われると期待しちゃいます。「さくらインターネット」さんが、ゲーム会社みたいになっちゃう。

笹田氏:あはは。でも、いままでデータセンターとしてやってきたことと、ほとんど変わっていませんよ。サーバーを100台くらいズラ〜ッと並べて、リソースを見ながら24時間体制で対応をする。強いて言えば、ゲーム関係のメディアさんへの広報対応とか、今回のTGSのようなプロモーション活動が新しくなるだけかな。それと、MMOに重要な“ゲームマスター”については、子会社が数十人抱えて運営しています。

RBB:扱うモノが違うというだけですか。

笹田氏:そうそう! 本業の“サーバー屋”がコンシューマーに向けたサービスの新しい形といった感じです。

RBB:コンシューマーのサーバーを運営する予定は?

笹田氏:その話もいくつか来ています。「LOTRO」もPS3とXbox 360版がありますから。市場を調査してみて、可能性があればぜひやりたいですね。

RBB:コンシューマーゲームの大部分がネット対応になりますが、これから期待していることは?

笹田氏:期待はしています。ただ、日本はまだオンラインゲームの市場が世界的に見て小さいんですよね。「日本はコンシューマーゲームが売れるのに、なんでオンラインゲームは売れないの?」という質問もよく受けます。日本はもともとコンシューマーゲーム機で育った市場なので、オンラインゲーム市場もコンシューマーゲームから育っていくのかもしれない。「LOTRO」ならPCもコンシューマーファンも同時に遊べるから、今後に期待したいです。

RBB:日本で「DDO」を遊んでいるプレイヤーがアメリカのサーバーで遊んでいるプレイヤーと一緒に遊べるようになる可能性は?

笹田氏:現状では難しいです。技術的には可能ですが、やはり言葉の壁が厚いですね。アイテムや地名が通じないと、MMOで重要な意思の疎通ができなくなってしまいますね。

RBB:次に「LOTRO」について聞かせてください。

笹田氏:ファンタジーの冒険も楽しいし、PvPも楽しいMMORPGになっています。まだすべてを遊んだわけじゃないけど、期待できるゲームです。

RBB:サービス開始は2007年春ごろ、全世界ほぼ同時とありましたが。

笹田氏:ええ。そうなるように頑張っています。僕は元々ゲームが大好きなんです。英語版のオンラインゲームはけっこう遊んでいますよ。「EverQuest」とか「EverQuest II」、「PlanetSide」、「Dark Age of Camelot」などなど……たくさん遊んできました。「PlanetSide」と「Dark Age of Camelot」にいたっては、すべての勢力でプレイしてるほどです。でも、これらのゲームを遊ぶときはほとんど英語版です。発売されたらすぐに遊びたいから、日本語版が出るまで待ちきれないんです。たぶん、ゲームが好きな人って考え方は同じですよね? なので「LOTRO」のサービスを開始するときは「同時じゃないとイヤダ!」って言ったんです。そうじゃないと、遊ぶ人も僕も納得できませんから(笑)。
RBB:昔からPvPが好きなんですね。「LOTRO」はどこがおもしろそうと感じましたか?

笹田氏:PvPもPvEも楽しそうでした。PvPではサウロン側がおもしろそうかな。せっかく「指輪物語」の世界を冒険するのに、あえてサウロン側に加担する人なんて少なそうじゃないですか。だからサウロン側で遊ぶと味方が少なくて、PvPで白熱できるんじゃないかな。

RBB:他のゲームと違うところは?

笹田氏:ゲームの世界が善と悪にくっきり分かれているところかな。定期的にサウロン軍と戦っておかないと、ゲーム内の勢力図が変わってしまうところ。なにもしないでいるとサウロン軍のNPCがどんどん攻めてくるので、オークやゴブリンを討伐しに出かけなければならない。サービス開始までまだ時間があるけど、お楽しみに!
(佐藤隆博@RBB)
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