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★ Slash Gamesは、2007年6月1日より「インサイド」になりました
ドラクエ最新作はWiiと同時発売を目指す -FF XIIIはPS3と携帯電話向けにリリース
5月13日
 米国ロサンゼルスで5月8日(現地時間)、スクウェア・エニックスは世界最大のゲーム見本市「エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ(E3)」の開催を前に、報道関係者向けの説明会を開催し、次世代ゲーム機「プレイステーション3」「Wii」におけるタイトル供給などについて発表した。

 PS3ではシリーズ最新作となる「ファイナルファンタジー XIII」の製作開始を発表。さらにPS3向けに「ファイナルファンタジー ヴェルサス XIII」、携帯電話向けに「ファイナルファンタジー アギト XIII」を投入する。これらは同社のコンピレーション戦略に基づくもので、同一の神話に基づき「FABULA NOVA CRYSTALLIS」という作品群を形成する。発売時期は未定。

スクウェア・エニックス社長、和田洋一氏
 Wiiでは「ドラゴンクエスト」シリーズの新作「DRAGON QUEST SWORDS 仮面の女王と鏡の塔」をリリースする。こちらは2003年にテレガングとして発売された「剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣」と同じく、Wiiコントローラーを剣に見立てて、実際にプレイヤーが振り回して遊ぶスタイル。Wiiと同時発売をめざす。

 「FF XIII」のプロデューサーは「FF X」を担当した北瀬佳範氏で、ディレクターは「FF X-2」を担当した鳥山求氏。北瀬氏は「FF XIII」の開発経緯として、もともとPS2向けのタイトルとして「FF X」チームが開発を進めていたこと。これが昨年のE3向けにPS3向けの「FF VII テクニカルデモ」を制作したことがきっかけで、過去のコードをすべて廃棄。あらためてPS3向けタイトルとして「FF XIII」の開発に着手したと語った。専門の技術チームを編成し、描画エンジン、物理演算、モーション、シネマティックス、エフェクト、サウンドなどの基本ライブラリをゼロから制作。独自の「White Engine」ライブラリをベースに開発しているという。
 
 またディレクターの鳥山求氏は「FF XIII」の基本概要を紹介。「FF XIII」はクリスタルをベースに魔法とテクノロジーが融合した未来世界に生きる人間たちの物語で、「PS3という未知のハードウェアで遊べる新しいFFの誕生」という意味もこめられていること。さらに「バトルシステムやストーリー、プレイスタイルにおいても進化を遂げつつある」とコメントした。

「ファイナルファンタジー XIII」バトルシーンイメージ映像

「ファイナルファンタジー XIII」プロデューサー、北瀬佳範氏

 会場ではムービーにあわせてリアルタイムのバトルシーンが挿入されたトレーラーを公開。ボーイッシュなヒロインが剣や銃で敵を攻撃したり、手からエネルギー弾を放って包囲網を突破する内容で、映像のスピード感が強調されており、従来の「FF」「ドラクエ」の戦闘というよりは、「キングダムハーツ」シリーズのアニメーションを多用した戦闘システムの延長線上にあるような印象を受けた。CGもシェーダーを駆使したSFイラスト的なテイストが特徴で、実写でもない、トゥーンレンダリングでもない点が新鮮。ヒロインは倖田來未的な「エロかっこいい」系というところだろうか。

 「FF ヴェルサス XIII」のディレクターは、「キングダムハーツ」シリーズを担当した野村哲也氏。野村氏はまた「FF XIII」シリーズの全キャラクターデザインも担当している。「ヴェルサス」はラテン語で「向きを変える」の意味。こちらは主人公の青年に対して、甲冑の大群が一斉攻撃を行うというイメージムービーが公開されたのみで、詳細は不明。ムービーは「アドベントチルドレン」チーム、ゲーム部分は「キングダムハーツ」チームが担当する。世界設定は現代で、リアルなキャラクターによる、絆をテーマにした、痛みを感じる物語になるとのこと。

「ファイナルファンタジー ヴェルサス XIII」イメージ映像

「ファイナルファンタジー XIII」シリーズ全キャラクタデザインと「ヴェルサス XIII」のディレクター、野村哲也氏

 「FF アギト XIII」は次世代携帯電話向けのモバイルゲームで、オンラインプレイに対応。ディレクターは「BEFORE CRISIS FINAL FANTASY VII」を担当した田畑端氏で、「アギト」とはラテン語で「行動を起こす」の意味。魔導学院を舞台にした物語にとなる。ざっくりと「ヴェルサス」→「アギト」→「ノーマル(XIII)」の順に時代が下るイメージだろうか。田畑氏によると、携帯電話ならではの通信性を生かして、その場で即興的にパーティを組みながら敵と戦うような構想もあるとのこと。そのほかにも携帯電話ならではの機能が積極的に盛り込まれる予定だ。

 「DRAGON QUEST SWORDS 仮面の女王と鏡の塔」については、Wiiコントローラーを剣に見立ててゴーレムに斬りつけるなどのイメージ映像が公開された。エグゼクティブプロデューサーの三宅有氏は、「Wiiは『ドラゴンクエスト』の魅力であるわかりやすさ、自分が主人公になる、という点を究極の形で表現可能にした」とコメント。本体同時発売をめざすと抱負を語った。

「ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔」エグゼクティブプロデューサー、三宅有氏

 また、Wiiタイトルとして「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル」シリーズの最新作「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル クリスタルベアラーズ(仮称)」。ほかにニンテンドーDS向けにも「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リング・オブ・フェイト(仮称)」の発売が発表された。

 このほか、会場では「ファイナルファンタジー XII」や、「ダージ・オブ・ケルベロス」、「ヴァルキリープロファイル」シリーズなど、日本ですでに発売・発表済みのタイトルのアメリカ市場展開などが発表された。このうちニンテンドーDSで発売予定の「ファイナルファンタジー III」は、アメリカで発売される初の「FF III」となる。

 今回の発表は同社の事業戦略である「ポリモーフィックコンテンツ」に沿ったもので、特に「ファイナルファンタジー VII」シリーズで展開されたコンピレーション戦略を、「FF XIII」という最新タイトルで戦略的に行う点が特徴的だった。そこには世界観を共有し、複数のタイトルを同時にプロデュースすることで、バジェットの巨大化に伴うリスクをおさえ、あわせてキャラクター商品展開などを行うことで、最大多数の最大幸福を追求する意味合いもある。そこでポイントとなるのは、タイミング良く製品をリリースしていく進捗管理技術だろう。「FF」シリーズは最新技術をふんだんに取り入れる作風で知られているが、「FF XIII」では、そのひとつ上のレベルでの挑戦にも注目したい。

 また、あえて苦言を呈するならば、今回の発表ではシリーズもの、同一世界観ものばかりで、オリジナルタイトルが存在しなかった。携帯電話向けのゲームですら、「スペースインベーダー3D」「チェイスHQ 3D」など、名作の移植に留まった。アメリカ市場向けの記者発表会という側面はあるものの、多少の寂しさはある。今後は東京ゲームショウをはじめ、オリジナルゲームの発表にも期待したいところだ。
(小野憲史@RBB)
関連リンク|Link
PS3(プレイステーション3)
Wii
ファイナル・ファンタジーとドラゴンクエストが次世代ゲーム機でも展開へ
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