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★ Slash Gamesは、2007年6月1日より「インサイド」になりました
注目のMMORPG「グラナド・エスパダ」いよいよ始動! ダンジョン&フィールド
6月10日
ハンビットユビキタスエンターテインメントの新作MMORPG、「グラナド・エスパダ」の記者発表では、ダンジョンやフィールドについても新情報が公開された。

 グラナド・エスパダでは、戦闘の場となるダンジョンについても、ユニークなシステムが実装されている。それがインスタンスダンジョンだ。これは通常のダンジョン内での戦闘とは異なり、ダンジョンの構造は同じでも、パーティによって異なる目標が与えられるというもの。代表的な目標としては、一定時間内のモンスターの全滅であったり、パーティ内で誰が最後まで生き残ることができるか、といった感じだ。これにより、同じダンジョンに潜っているキャラクタでも、それぞれ目標が異なるわけで、一般のMMORPGとは若干異なる光景も見られそうだ。また気のあった仲間たちだけで攻略するプライベートダンジョンについても、現在検討されている。

 すでに一部のインタビューなどでキム・ハッキュ氏が発言しているように、グラナド・エスパダでは「政治」がシステム化されている。これは街の領主をプレイヤーの選挙で決定するというもので、領主となったプレイヤーはゲームマスタの権限が一部与えられる。領主の決定で都市間での戦争が起きる可能性もあり、これが「リネージュ」などで人気の「攻城戦」に当たりそうだ。さらに選挙を巡って同じ街の中でも駆け引きや裏切り、暗殺といった光景が見られることも予測される。どのような人間模様が繰り広げられるか、こちらも注目だろう。

 クリーチャーや都市についても、いくつか発表があった。マップ上の生物は、従来のMMORPGにおける「ノンアクティブエネミー」に相当し、プレイヤーに対して攻撃を行わない「クリーチャー」と、プレイヤーに積極的に攻撃してくる「モンスター」に分類される。クリーチャーには巨大蜘蛛「ハニースパイダー」と、巨大猪といった風体の「ストライプサーベルボアー」の2体。これらは街の周辺のフィールドに生息し、プレイヤーにとって戦闘や操作の練習台という役割も担っている。モンスターについては、人型で両手がドリル状の「フレンジャー」、悪魔的な形状の「レッサーガーゴイル」、シャープな形状の「ルーファス」、巨大な体躯を持つ「ネストヘア」など。また名称は不明だが、巨大な木人系のモンスターなども見られるなど、他のゲームに見られない、ユニークな形状の物が多く見られた。これらのモンスターについては前述のダンジョン内に多く生息している。


左から、「リボルドウェ」(行政区)、「テトラ遺跡」、「アル・ケルト・モレッツァ」

 都市やフィールドとしては、プレイヤーが最初に降り立つ都市となる「リボルドウェ」(行政区)、夕焼けのグラフィックが美しい「テトラ遺跡」、そして韓国を先駆けて全世界初公開となったダンジョン「アル・ケルト・モレッツァ」(幻影宮)の3種類が公開された。リボルドウェは、綿密な都市開発計画に基づいて作られた巨大都市。「都市の女王」「完成された都市」という異名も持ち、政治・経済の中心地としてにぎわいを見せている。キャラクタメイキングの後に最初に降り立つ都市がこのリボルドウェとのことで、石畳が敷き詰められた大通りと広場が特徴的な街だ。街並もヨーロッパの中世から近世にかけてのデザインといった感じで、ボストンやマサチューセッツなどのニューイングランド地方といったところだろうか。

 テトラ遺跡はグランドキャニオンを思わせる広大な谷間の間に、警備塔や桜台などの遺跡が点在しているフィールド。遺跡の由来や目的は謎に包まれており、絶好の冒険の舞台を提供している。クリーチャーの数も多く、初級〜中級プレイヤー向けの良い狩り場にもなりそうだ。最後のアル・ケルト・モレッツァは、ゴチック様式を思わせる石造りの巨大聖堂。数多くの犠牲を払って建設が進められたものの、突如計画が中止され、責任を感じた大司教が自殺したという曰く付きの場所。高レベルモンスターが徘徊しており、ここに入るにはそれなりの覚悟が必要のようだ。

 ちなみに記者会見の後半では、ゲームマスター5名、15キャラクターによるオンラインプレイも披露された。セッションの山場となったアル・ケルト・モレッツァのダンジョンでは、登場するモンスターレベルが40、プレイヤーレベルは36という設定で、プレイヤー側の必死の攻撃にも関わらず多数の死者が見られるなど、なかなか手強い設定のようだ。また3名のキャラクターを適時切り替えながら攻撃し、なおかつ画面上でチャットするというプレイスタイルもユニークで、はたして戦闘中にチャットしている暇があるのかと心配になったほどだった。ちなみに現時点ではボイスチャットはサポートされていない様子で、実際のプレイではこうしたツールを駆使する姿が見られる(または戦闘中はみな寡黙になる)かもしれない。

 このようにグラナド・エスパダは、一般的なMMORPGとは若干趣を変えた、ユニークなコンセプトとなっている。アクション指向であること、MMOとMOの双方の長所を取り入れているところ、などがあげられるだろう(MCCシステムには一人でもそこそこパーティプレイが楽しめる、という意味もある)。ちなみにサービス当初に実装されるダンジョンは1つか2つ程度とのことで、MMORPGの常識でいえば少なすぎると感じる人がいるかもしれない。こうしたコンセプトについて、キム・ハッキュ氏は「他のMMORPGがどれも世界の広さをアピールしているのに対して、差別化を図る意味もあり、グラナド・エスパダでは世界の深さであったり、ディティールを追求している」とのことだった。

 余談だが広さではなく深さを追求したRPGというコンセプトは、コンソールゲームでもNintendo64が発売された当時、一部で話題になったと記憶している。シムシティとトルネコの融合というイメージだろうか。ちょうど当時はプレイステーションやセガサターンのCD-ROMという大容量メディアに対して、64DDというリライタブルメディア搭載のハードがまだ輝きを持って語られていたこともあり、こうした遊ぶ人だけフィールドが変わっていくRPGというアイディアが生きていたのだ(これが後に「巨人のドシン」などに繋がっていくのはご存じの通り)。グラナド・エスパダについては、現時点では「ディアブロ」などの良さをMMORPGに取り入れたという印象があり、同列に比べられるものではないが、同じ「深さ」というキーワードが聞けたのは興味深い。

 ハンビットユビキタスエンターテインメントは韓国オンラインゲームポータル大手のハンビット社と日立製作所が2004年12月に合弁で設立した、オンラインゲーム配信・ポータルサイト運営会社。グラナド・エスパダとネオ・スチームの2本のオンラインタイトルの展開を予定している。グラナド・エスパダの開発元は韓国IMCゲームズ社で、キム・ハッキュ氏は同社の代表取締役を務めるほか、ハンビットユビキタスエンターテインメントの取締役も兼任する。日本でのグラナド・エスパダの展開については、日立側がサーバ運営やシステム設営などのハードウェア面を、ハンビット側がコンテンツ開発と運営を担当する。グラナド・エスパダは日本・韓国・中国での同時展開が予定されており、中国での販売元はナインシティ(中国国内で「ミュー 奇跡の大地」「World of Warcraft」などのMMORPGも運営する大手オンラインゲームパブリッシャ)。

(ライター 小野憲史)

マスケッティアの「スタンス」。左はニーリング、右はスタンディング

(RBB TODAY)
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