★ Slash Gamesは、2007年6月1日より「インサイド」になりました
トップ
読み物
カレンダー
Other languages
Win
★ Slash Gamesは、2007年6月1日より「インサイド」になりました
「僕が君の盾になる。そして君が僕の…。」― エミル・クロニクル・オンライン発表会詳細レポート
4月22日
中央左がヘッドロック・岡田信之氏。中央がガンホー・森下一喜氏。中央右がブロッコリー・木谷高明氏
ブロッコリー、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、ヘッドロックは、オンラインRPG「エミル・クロニクル・オンライン」(以下ECO)の製作を発表した。ECOは初心者向け・女性向けを狙った、柔らかい世界観やグラフィックが特徴のファンタジーMMORPGで、三社による制作委員会「トリオ・ECO」が企画・開発・運営を行う。プラットフォームはWindowsで、7月にオープンβを実施する予定。初お目見えとなった21日の記者発表会では、ゲームのコンセプトや世界観、ゲームシステムの紹介や、三社の役割分担、今後のスケジュールなどが発表された。
ECOのメインターゲットは、PCは持っているがオンラインゲームは遊んだことのない、コンシューマのゲームユーザ層。三社によるシナジー効果でMMORPGの市場拡大を狙う。イベントやキャラクタ商品展開、店舗などアナログ面でのマーケティングをブロッコリー、オンライン上での運営やマーケティングをガンホー、実際のゲーム開発を「ディプスファンタジア」(スクウェア・エニックス)開発などで5年半の実績を持つヘッドロックが担当する。特にガンホーにとっては、これが国産第1号のオンラインRPG製作となる。配布形態は同社の他のタイトルと同様に、ダウンロードを主軸にパッケージ展開もふまえ、課金形態・金額は未定。海外展開も視野に入れており、アジア、北米、欧州での展開が進められている。
開発担当のヘッドロック・岡田信之氏は、ECOのコンセプトとして「女性が参加しやすいオンラインRPG」「いままでになかった新しいコミュニティ創造」の2点を提示した。
主な特徴として上げられたのが、イラストレーター・羽々キロさんによる「やさしい系」のグラフィックに加えて、フルマウスオペレーションを基本としたわかりやすいインターフェース、絵本のようなストーリー・世界観の設定、豊富な着せ替え要素など。特に着せ替え要素については、衣服や鎧、剣などの装備がすべてビジュアルで表現され、豊富なコーディネートが楽しめる予定だ。グラフィックはトゥーンレンダリングによるフル3Dで、羽々キロさんのイラストイメージがよく再現されたもの。推奨スペックなどは未定だが、現在チューニングの最中で、できるだけ幅広いユーザーに楽しんでもらえるレベルに抑えたいという。
また岡田氏は既存のMMORPGの問題点として、プレイ時間によってユーザ間にレベルの差が発生してしまい、これがプレイヤーのモラル低下や不正行為、コミュニティの質の悪化などの遠因となっている点を指摘。対策としてECOでは、プレイ時間の差によってキャラクタの格差が発生しにくいシステムを実装する。具体的なアイディアについては公開されなかったが、その一つの方向性として上げられたのが、ECO独自の要素である「マリオネットシステム」だ。
マリオネットとはプレイヤーキャラクタが憑依できるNPCキャラクタのこと。プレイヤーは憑依によってマリオネットのさまざまな特殊能力や、耐性を得ることができる。さらにログアウト時にマリオネットに簡単な命令を下し、自動行動させられる仕組みも実装されるという。もちろんマリオネットは万能ではなく、場合によっては失敗したり、モンスターとの戦闘に敗れるなどの危険性もあるとのことだ。マクロプログラムを積極的にゲームシステムに取り入れた形で、なかなかユニークな試みだろう。
これ以外にも、サービスインに従ってさまざまな新システムが実装されていく予定で、すでに2006年度まで、大きく3段階のアップデートが計画されている。
今回の発表ではゲームシステムや世界観の詳細な発表は避けられたが、舞台となる大陸やビジュアルイメージが提示された。ECOの舞台となるのは、かつて高度な文明が栄えた、アクロニア大陸と呼ばれるファンタジー世界。人々は世界各地の遺跡や謎の建造物から、先人たちが作った「キカイ」を発掘して生活している。プレイヤーはこの世界で冒険者となり、遺跡やダンジョン探索などの冒険を行うという設定だ。
プレイヤーが選択できる種族はエミル(人間族)、タイタニア(天使族)、ドミニオン(悪魔族)の3種類。エミルを選択した場合は、駆け出しの冒険者として世界各地へと冒険の旅に出ることになる。タイタニアは試練を果たす天使という設定で、課せられた使命のために人間族を訪れる。ドミニオンは欲求の赴くままに、戦いや勝利を求めて人間界へ訪れた悪魔という設定だ。この他に古代文明を築いた末裔である、古の民と呼ばれる少数民族が存在する。
ゲームシステムはいわゆるレベルシステムではなく、職業によるスキルシステムが採用されており、ある職業に就くことで、固有のスキルや能力が使用可能になる。ユニークなのは、マルチキャラクタによるプレイが推奨されていること。一般的なMMORPGのように、一人のキャラクタを育て上げるのではなく、複数のキャラクタを使い分け、育成することで、ゲームの世界がより深く楽しめるようになる。それぞれの職業には種族ごとに適性があり、正当派だけでなくユニークな職業につくことも可能だ。これなども、プレイヤー間のスキル格差を無意味な物にする考え方の一例だと言えるだろう。
今回の発表は三社それぞれの役割分担が明確に示された、ユニークな物だったといえる。まずパブリッシャであるガンホーとしては、国産第一号となるMMORPGであること。同社は「ラグナロクオンライン」などで国内最大級の会員数を誇るオンラインゲームパブリッシャだが、これまでは海外産のゲームの国内展開に留まっていた。これが国内デベロッパのゲームを展開するということで、開発元との一層のリレーションシップを図る。プレイヤーのアイディアも公式サイトなどから抽出し、運営に取り入れていくとのことで、国内開発ならではのフレキシブルな展開やコミュニティ運営が期待される。
また「ゲーマーズ」という実際の店舗を持つ、ブロッコリーが加わっている点も興味深い。もともとECOはヘッドロック・岡田社長からの企画相談を受けた同社・木谷社長が、アイディアに賛同すると共に、ガンホー・森下社長を引き合わせた、という経緯で開発がスタートした。MMORPGの運営にかかせないユーザイベントに加え、メディアミックス展開なども同社の十八番だ。カードゲームなどの商品展開も視野に入っているという。同社ではカードゲームもオンラインゲームも共にコミュニケーションゲームと捉えており、アナログとデジタルの双方でどのような展開が行われるか楽しみだ。
さらに、ECOで興味深いのがゲーム製作では珍しい制作委員会方式がとられていること。開発資金の出資、権利、使用料も三社で分け合う形となる。つまり開発会社であるヘッドロックが相応のリスクとリターンを負っているのだ。ゲーム製作においては、デベロッパは開発資金の提供を受ける変わりに、権利をパブリッシャが買い上げる形が一般的で、このような例は珍しい。ヘッドロック・岡田社長は「(開発会社として独立した時点で)こういうチャレンジがやりたかった」という。それだけに開発現場の熱意が感じられる発表会となった。
ちなみにECOのキャッチフレーズは「僕が君の盾になる。そして君が僕の…。」というもの。誰かのためにがんばることが、回り回って自分のためにもなるという、「健気」がキーワードのゲームになるということだ。これなども「やさしい系」の世界観を構築する上で重要なファクターとなるため、キャッチフレーズに留まらず、ゲームの根幹部分に関係してくる印象を受けた。また発表会の最後には「パラダイムシフト」という合言葉も発表され、含みを持たせた。新しいオンラインゲームビジネスのスキームとしても、新機軸のMMORPGとしても、注目のタイトルになったといえる。
(ライター 小野憲史)
(RBB TODAY)
関連リンク
|
Link
エミル・クロニクル・オンライン
その他のゲーム情報はSlash Gamesへ
あなたはiPhoneを買いますか?
買う
買わない
わからない
その他
現在の状況
過去の結果を見る
リリース
|
RSSによる配信について
|
バナー広告
|
問い合わせ
|
会社概要
|
プライバシーポリシー
|
リンクについて
本サイトの内容は、著作権による保護を受けています。 Copyright (c) 1998-2006 IRI Commerce and Technology, Inc. All Rights Reserved.