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Half-Life2 vs バイオハザード4! 開発者が語る日米ゲーム開発スタイルの違い −TGSフォーラム2004 CEDECプレミアム
9月28日
Greg Coomer氏(左)と小林裕幸氏(右)
Greg Coomer氏(左)と小林裕幸氏(右)
 東京ゲームショウ2004とあわせて開催された「CEDECプレミアム」で、“Half-Life2”のValve社チーフプロダクトデザイナー Greg Coomer氏と“バイオハザード4”のカプコンプロデューサー 小林裕幸氏がそれぞれ最新作の開発について講演をおこなった。二人の講演から見えたのは、日本のゲーム開発は「ユーザを楽しませるためにはスクラップビルドの手間を惜しまない」、アメリカのゲーム開発は「高い技術でゲームエンジンを開発、その上にゲームを作る」という非常に対照的なスタンスだ。

 Half-Life(ハーフライフ)2は、近日中にリリース予定のFPS(一人称シューティング)で、ゲームエンジンの「Valve Source Engine」と、ソフトウェアのダイレクトディストリビューションプラットフォーム「Steam」がベースとなっている。Source Engineでは、マテリアルシステム(素材特性のシミュレーションエンジン)と物理エンジンが連動しており、例えば木であれば、音響や水に浮かべた時の浮力などがエンジンによって再現される。また、フェイシャルアニメーションは筋肉の動きをもとに表情をつけたり、キャラクタの動きもモーションキャプチャではなく計算でおこなわれるなど汎用性が高い。セリフに口パクを合わせる「リップシンク」も音素ベースで処理できるようになっていて、音素データを登録してやれば日本語でもリップシンクが可能だという。

 一方、バイオハザードシリーズの最新作「バイオハザード4」(今冬発売予定)は、基本コンセプトの「恐怖と破壊」は維持しつつ、一人称視点に近い「ビハインドカメラ(プレイヤーキャラクタの肩の後ろあたりにカメラがあるイメージ。プレイヤーキャラクタを視界に入れつつプレイヤー視点に近い)」の導入や、ゲームの中で場面に応じて特別なアクションを起こせる「アクションボタン」の採用などフルモデルチェンジが行われている。フェイシャルアニメーションについては、計算ベースのHalf-Life2とは対照的に、ボイスの録音の際に声優の表情をビデオに撮り、それをもとに手でアニメーションをつけているという。また小林氏は、ゲーム制作で大事なところとして「コミュニケーション」「作って壊す」「こだわり」の3点をあげ、「すでに大きく3つ作って壊している」「月に1度ぐらいゲームキューブのROMに焼いてみんなで確認している」というエピソードを披露した。

 また、ゲーム中のプレイヤーの誘導についても、バイオハザード4がプレイヤーの歩く速度を細かく微調整したり、建物に何かいそうだと思わせるために敵視点のムービーに自動で切り替えたりという「演出による導き」をおこなっているのに対し、Half-Life2では、ユーザの意識を特定の建物に向けるために、必ず通る階段を上がっていくと、正面にその建物が見えるようにマップを作成する、といった「環境による導き」を行っていて、こうした部分でも対照的なのは興味深い。

 CEDECプレミアムは、TGSフォーラム2004の開発者セッションとして、IGDA(国際ゲーム開発者協会)の協力で開催された。
(伊藤雅俊@RBB)
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