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国産オンラインゲームを世界に発信、「最高の外交官」に― 関東経済産業局 幸物正晃氏インタビュー【後編】
7月23日
 国によるコンテンツ産業への支援姿勢が強く打ち出される中、オンラインゲームにも広く注目が集まっている。そこで今回、経済産業省によるオンラインゲームビジネスに対する取り組みを、経済産業省 関東経済産業局の幸物正晃氏にお聞きした。

 インタビュー後半では、オンラインゲームにおける国産振興の必要性などをうかがっている。


関東経済産業局 幸物正晃氏
――韓国産ゲームの海外攻勢は非常に活発で、日本に対してはもちろんですが、中国ではすでに韓国産のゲームが席巻していたりするような状況です。国産のオンラインゲーム会社に出てきて欲しいと思っているのですが、そのあたりいかがでしょう?

 「おっしゃるとおり、私どもとしても国産振興は極めて重要であると考えてます。日本のゲームの競争力の源泉は、プロデュース機能に加え、多分にデベロッパーのところにも蓄積されていると思います。ゲームというのはかなりローカル色の強いコンテンツで、舌の肥えた日本のマーケットでユーザの心に届く製品にするためには、いずれ日本のデベロッパーの力が必要になってくるはずですし、楽観視と怒られるかもしれませんが、それは世界に通ずるものとなるはずです。オンラインゲームに関しては国産が全く面白くないからという理由で提供されていない訳ではありませんからね。そういった意味で、まだまだチャンスはあると思います。

 ゲーム業界の最近の動きでプラスの印象を受けているのは、大手から独立してオンラインゲーム企業を新しく立ち上げようという方々がいるところです。活発な参入は元気がある産業の証拠だと思いますね。これまでのノウハウを生かしつつ新たな分野に挑戦していくということが、進化の活力源なのだろうと理解してます。」

――アワードなどはいかがでしょう?

 「産業振興の観点からは非常に大切なアプローチだと思います。例えば私どもでもクリエイターや中小制作企業によるマーケット『東京コンテンツマーケット』(http://www.tcm2004.jp)をやっておりまして、このなかのアワードにはインタラクティブ部門も用意しています。元気のあるクリエイターやベンチャーの方々には積極的に御参加頂きたいですね。なお経済産業省では東京国際映画祭にあわせてコンテンツの取引マーケットを集中させていければと考えていまして、『東京コンテンツマーケット』のほかにも、オーソドックスな『東京国際フィルム&コンテンツマーケット』、B2Cに近い形の『東京国際エンターテイメントマーケット』という、3本のマーケットを立ち上げます。」


●日本製オンラインゲームを「最高の外交官」に

IRIコマース&テクノロジー 代表取締役 宮川洋
――今後、日本の有名なゲームやマンガに関して、各種権利のうちアニメ化やコンソールゲームと切り離して"オンラインゲーム化権"だけが売買されるケースも出てくるのではないでしょうか?

 「コンテンツビジネスを“手堅く”進める上で、一定のブランドや世界観を確立している他ジャンルの作品と連動させる考え方があります。まわりにどれだけ他のエンターテイメント作品が充実しているかが重要なのですが、ご存じのとおり日本には優れた作品が数多くあります。ゲームの競争力における本質論でないにせよ、我々はポテンシャル溢れる国にいるのです。でも、たとえばマンガですと、アニメ化権は日本で押さえているんですが、実写映画化権は海外に売ってしまうケースも多い。じゃあ、ゲームについてはどうなんでしょうか。

 いわゆるキャラクタもののオンラインゲームってまだあまりないのですが、かなり面白いものができると思いますし、世界観がそもそも分かっているので消費者にも受け入れられやすいのではないでしょうか。ただそのためにも、日本勢には今からがんばって欲しいですね。権利がなくて日本のマンガのオンラインゲームを日本で作れない、なんてことになったら寂しいですから。」

――日本のゲーム産業は、コンソール業界の方はすくすく育っていった一方で、オンラインゲーム業界はヨーイドンで始めて海外勢が圧倒的に強い状況です。もともとコンソールでやっているところがどんどんオンラインにいくようになれば、日本のコンソールが培ってきたいいものがどんどんオンラインに移植されてくるのかなと思うのですが

 「そうですね。コンソールからうまくシフトしていければ理想的です。話を聞いていても、そうすれば絶対日本産が面白い、とおっしゃる方が多い。海外でも日本産を待っている、という声も聞く。市場自体が立ち上がれば、自ずと好循環は起きると期待しています。

 国としては国際競争力を持つコンテンツが日本の文化輸出を担ってくれるものと考えています。日本のコンテンツそのものが出ていって、どんどん日本の理解を深める、そしてそれはその他のカテゴリーにおいても日本に対してどんどん海外からフィードバックが返ってくる、そういった効果をこれからどんどん注目していかなければなりません。過去アメリカがハリウッド映画を『最高の外交官である』という位置づけで輸出を促進してきたように、われわれもコンテンツを輸出促進・応援していってしかるべき、と考えています。既存のゲームやアニメに加え、いずれは日本発のオンラインゲームもこの一翼を担えるはずです。」

――なるほど、ありがとうございました


聞き手:IRI-CT代表取締役 宮川洋

(RBB TODAY)
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