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経済産業省のオンラインゲームビジネス支援の現状とは― 関東経済産業局 幸物正晃氏インタビュー【前編】
7月22日
 国会で「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律案」(コンテンツ振興法)が可決され、国によるコンテンツ産業への支援姿勢が強く打ち出される中、ブロードバンドコンテンツとしてのオンラインゲームに広く注目が集まっている。そこで今回は、経済産業省によるオンラインゲームビジネスに対する取り組みを、経済産業省 関東経済産業局の幸物正晃氏にお聞きした。

 幸物氏は首都圏情報ベンチャーフォーラムのオンラインゲーム研究会などに携わり、オンラインゲーム市場に対して経済産業省の立場からさまざまな支援をおこなっているキーパーソンである。

関東経済産業局 幸物正晃氏


●新設された分科会「オンラインゲームフォーラム」について

――首都圏情報ベンチャーフォーラムのオンラインゲーム研究会は私も聞きに行っていますが、内容が濃いですよね。実務の方がいらっしゃって、実地に基づく話をされておられます。

 「あのオンラインゲーム研究会は、マーケットの立ち上がりをきっちり加速していこう、そのために今ある業界の課題をディスカッションしていこうという問題意識のもと、様々な方に御協力を得て去年立ち上げたものです。コンテンツ振興、産業クラスター振興両方の観点からです。現段階では、かなり異業種交流的になっており、デベロッパーからパブリッシャー、そのまわりのソリューションがらみの人たちが主に参加されていますね。

 この研究会そのものは非常に盛り上がってる会なのでこれは続けていくのですが、今回はそれとは別に、分科会という位置づけで、オンラインゲームのパブリッシャーの方だけに集まっていただく『オンラインゲームフォーラム』を立ち上げました。異業種交流的な研究会とは別に、このフォーラムはパブリッシャーにおける固有の課題を一つずつ解決していこうという集まりで、問題意識を共有出来る方々にお集まり頂いています。

 このオンラインゲームフォーラムでは、課金決済について例えばケータイ課金に関する提案・交渉や、マナー教育、市場統計の話などを議題として取り上げていく予定です。また、トラブル案件を共有した方がいいですとか、いくつかアイディアもいただいていますね。

 ただこの中で、統計の整備については今年中に動く必要があると考えています。現在はまだオンラインゲーム市場規模の『推計』はまだまだ粗く、また参加者の方々の問題意識も非常に高いようです。」

――確かに。ケータイキャリアに話をするときにも市場規模の話は必要でしょうね。

 「フォーラムの主旨はマーケット拡大の加速なのに、そのマーケットがわからないというのは頂けませんからね。実は、このオンラインゲームフォーラムを立ち上げるときに、我々の中でもデベロッパーはどうしようかと議論があったのですが、国内のデベロッパーにお金が回る好循環を生むようにするには、まずパブリッシャーに元気になってもらわなければ、と。まずはマーケットそのものを立ち上げていくべく、我々も必要なお手伝いをさせて頂ければと考えています。」

●コンテンツへの支援のありかた

――経産省のゲーム業界支援についてお聞かせいただけますか?

 「いま経済産業省として、オンラインゲーム、もしくはゲーム産業そのものに対する支援・措置として特出しにしているものは存在してないんですね。コンテンツマーケットの立ち上げや商品ファンド法の改正などの資金調達面をはじめ、コンテンツ産業全般に関わる環境整備には取り組んでいます。ですが、制作企業に補助金が出るであるとか、そういったところはまだまだ慎重に、というスタンスです。

 とはいえ、ITシステム構築支援や技術開発など、補助金や税制優遇といった企業をサポートできる措置はいくつか持ち合わせています。我々としてはオンラインゲーム関連、パブリッシャーの方々に重点的にそういうツールを配分していって、企業としての成長・マーケットの立ち上げをスムーズに加速していっていただきたいと考えています。どのような案件に対してお手伝いさせて頂くか、これはフォーラムの場などを通じて皆さんに御相談させて頂こうと考えています。

 『デジタルコンテンツ白書』の方でもオンラインゲームの市場統計のところ、推計ベースではありますが成長率は比較的順調で、ほかのデジタルコンテンツと比べても成長率で2〜3倍ぐらいの開きがあります。ブロードバンド化の進展が著しい中、これからのコンテンツビジネスを考えていく上でオンラインゲームはどうしても軸となってくると認識し、体制を整えているところです。」

――幸物さんのところにはパブリッシャーさんなどから国の支援の要望などが集まってくるかと思いますが、主にどういった内容が多いんでしょうか?

 「予算措置の希望で一番多いのはコンテンツの制作費補助ですね。ただ、いろいろな経緯から経済産業省関連の制作費補助は16年度からなくなっているんです。税金の投資効率の観点から、また本当の産業競争力育成の観点からはやむを得ない現状かな、と思っています。」

(後編に続く)

聞き手:IRI-CT代表取締役 宮川洋
(RBB TODAY)
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