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――このところ発表されているユーザー数の増加というのはリニューアルが原因なんでしょうか?
「そうですね。昨年の10月にリニューアルしてから、ユニークユーザー数もPVも倍の数になっています。2年前くらいから数えると10倍くらいまで持ってこれたので大成功だと思っています」
――増えてるのはすごいことなんですが、その要因はどこにあるとお考えですか?
「5月に新編集長を迎えました。彼女は長年うちの雑誌で副編集長を務めており、そのキャリアと実力と女性らしい細やかな心遣いで現場を牽引しています。おかげさまで先月(8月)には来訪者が700万人※を突破しています。また、うちはもともと「ミュージックランキング」が主力だったんです。が、リニューアル時の考えとして、“オリコン”というブランドを使ってあらゆるジャンルのランキングを出していこう、というのがありました。今、父の日の前日なら『カッコいいと思うパパタレントランキング』、W杯の時には『印象に残ったGOALランキング!』など、そのときの興味関心に合わせる形でランキングを出してるんですね。それまで音楽という限られたカテゴリでメディア展開していたんですが、その垣根をなくしたところが大きいと思います。一方で、『ORICON STYLE』にとってはエンターテインメントというものが非常に重要なキーワードなので、アーティストのインタビューや特集ページを充実させるため、我々が出版している週刊音楽誌『oricon style』で取材したインタビューやオリジナルの写真を活用するなど、雑誌とのメディアシナジーも使ってコンテンツを増やしたことが要因だと思っています」
――御社に関しては音楽配信の面で注目している方もいるようですが、音楽配信を主力に儲けていこうと思ってるわけではないんですね
「配信は携帯電話が本格的にミュージックプレーヤーとして使われるようになったときに着うた、着うたフルをある程度リプレイスすると思っています。僕は携帯電話が本格的にミュージックプレーヤーになるのは、ヘッドフォンで聴くかどうかが分かれ目だと思っているんですね。着うた、着うたフルを聴く場合、現時点ではまだ着メロの延長線上で、どこか「他人に聞聴かせる」、「聴かれて面白い」と思ってもらう傾向があるんですが、これが本格的にヘッドフォンをつけて聴くようになると、音質や曲数にこだわるようになるはずなので、そうするとCDリッピングの需要が増え、音楽配信が有力になる可能性があると思っているんです」
――ユーザーの年齢が低いと聞いてますが、我々IT系サイトではあまり見られない傾向ですが
「『ORICON STYLE(エンターテインメント)』と『ORIGINAL CONFIDENCE(ニュース)』という2つのサイトに分けているんですが、年齢が低いのは『ORICON STYLE』のほうですね。中心に音楽・映画・ゲームなどがあって、10〜20代の方にとっては毎日更新されるミュージックランキングや、毎日のようにリリースされる新譜情報に興味があって覗きにいらっしゃる方が多いからかな、と思います。一方、『ORIGINAL CONFIDENCE』は35〜40歳くらいにボリュームゾーンがあります」
――サイトをはっきりわけているんですか?
「ドメイン的にニュースはhttp://www.oricon.co.jp/news/という形で立てているのですが、トップはニュース系の別サイトと分けて考えているユーザーが多いと思います。そういう人たちというのは『ORICON STYLE』のトップページやランキングのページにブックマークをつけて、そこからサイト内の各ページを閲覧しているようですね。ニュースのサイトのほうは大手ポータルサイトでニュースを見て、うちのサイトに飛んでくる方が多く、ニュース中心にサイト内を閲覧していく、というユーザー層です。もともとひとつのサイトに2つのサイトが混在していたような状態だったんですけど、解りやすく2つのサイトに分けました。うちはニュースを直接伝えるのではなく、“ユーザー調査”というフィルタをかけようと。例えば『パイレーツ・オブ・カリビアン』を取り上げるにしても、「その満足度がどれだけあったか」というのを調査した上で発表しています。社会現象や社会の話題をユーザー調査した上で発表しているんです」
――ネット媒体ならではというものはありますか?
「うちが出しているランキングは、その日のうちに誰もが一番見たいと思うようなランキングをセレクトしているんですね。それを大手ポータルにニュースとして情報提供し、そのニュースを読んで、より詳しい情報を知りたいという人が私どものサイトに訪れるという導線ができています。この導線こそがネット媒体ならでは、だと思いますね」
――いろんなランキングを大手ポータルに提供していると、ポータルでの認知度は上がっても自社サイトにバックしてこないというジレンマも考えられますが
「今のところポータルとの関係性はいいですね。我々も大手ポータル側も満足してる状況です。これだけ急激に来訪者が伸びているということと、外部参照元のURLを辿ると大手ポータルから来てることがわかりますので、我々がユニークなランキングを大手ポータルに投げて、より詳しく知りたい人が自然な形で私どものサイトに訪れるという図式は今のところいい関係性だと思っています」 ■音楽という“呪縛”から解かれたきっかけ
――ユニークなランキングはどのように決められるんですか?
「“OMR(オリコンモニターリサーチ)”という我々の調査機関を使い、「今、どういうものに関心を持っているか」という全体的な流れをつかみながら、あとは編集者の感性で決めています。今は、中1日くらいでデータ化し、ランキング化して配信をしています。非常にタイムリーな状態でランキングを提供できる形になっていますね」
――委託する調査会社が生命線になりますね
「大きな母数を必要とするランキングは、いろいろなところにお願いしています。できるだけ時間を短縮して正確なランキングを出すには最強のスタッフ陣だと思っています」
――どれくらいのサンプル数を集めているんですか?
「情報によってサンプル数が違うんです。例えば、『一番好きなアーティストは?』というランキングでは20000人。『父の日〜』などに関しては600人程度と必要十分な数です。ランキング対象が多ければサンプルも必要ですしね」
―― 一番評判が良かったランキングはどんなものですか?
「“一番評判が良かった”という表現が正しいかどうかは別ですが、社会に最もインパクトを与え、サイトに最も多くの来訪者があったのは『患者が決めた!いい病院』というランキングですね。患者満足度から病院をランキングして、本という形で出版し、WEBでも公開したんです。マスコミ的には“あのオリコンがお医者さんをランキング!”と非常に面白いネタだったようで、様々なテレビや新聞で報道していただきました。それまでオリコンは“ミュージックランキングのオリコン”だったのですが、このランキングのおかげでオリコンが“音楽の呪縛”から解けて“総合ランキングブランド”になれたかなという気がしています。それとタイミングを同じくして“OMR(オリコンモニターリサーチ)”の組織を作って、我々がいろんなランキングを出せるような体制を整えました」
――病院〜のほかにインパクトがあったランキングはなんでしょう?
「定番ですが『CM好感度ランキング』と『ドラマ満足度ランキング』ですね。『CM〜』はF1、F2のそれぞれとその総合、高校生男女それぞれとその総合を、『ドラマ〜』では、開始直前の期待度、第一話OA直後、放送中間、最終回直後に調査しています」
――ランキングの更新頻度は?
「タイムリーなものをランキングしたいので、毎日更新しています。1日2〜3本くらいになりますね。ランキング以外には独自の取材もしていますので、様々なイベントに行って写真を押さえてきて記事にする、ということもしています。午前中の取材ですと昼には載せることができますから、他社さんの同じニュースよりタイミングが早ければクリックして頂けますね」
――雑誌のほうには影響しないんですか?
「雑誌は週間なので、求められるものが毎日のニュースと違います。影響はないですね。」
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