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YOZANの商用WiMAXサービスに向けた事業戦略とは
YOZAN 小松宏輔氏 インタビュー
YOZANは、今年2月にWiMAX方式による定額通信サービスへの参入を表明し、10ヶ月という短い準備期間で12月からいよいよサービスを開始する。エリア展開やサービス内容など、そのビジネスプランと戦略について、11月18日に開催される
セミナー「商用サービス期を迎えたポスト3Gモバイルの本命 WiMAXが実現するビジネスモデル展望 」の講演に先立って、講師であるYOZAN取締役CTO 技術開発本部長・小松宏輔氏にお話をうかがった。
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| YOZAN取締役CTO 技術開発本部長 小松宏輔 氏 |
YOZANが目指しているサービスは、単なる電話サービスではありません。インターネットの広域無線LANサービスです。現在、携帯電話はさまざまなサービスに対応し、生活のなかにすっかり浸透してきましたが、この携帯電話にブロードバンド環境が整えば、いつでもどこでも、歩きながら、世界中のあらゆるところに、ほとんど無料でIP電話をかけることができたり、インターネット上で欲しい情報を入手できたりする時代がやってきます。
そうした時代に向けてYOZANでは、WiMAXサービスを段階的に展開していきます。まず今年12月から開始する「BitStand」サービスは、WiMAXをバックホールとした世界初のWi-Fi無線LANサービスです。ユーザの接続情報が記録された認証USBキー「Bit Key」をパソコンに差し込むだけで、屋外のWi-Fiアクセスポイントと接続できるようなります。また、現在ご家庭で使用されているADSLやCATV、FTTHなどの機器に屋内接続用アクセスポイント「Web Distributor」を接続していただくことにより、屋内外シームレスにインターネットへ接続できるようになります。また、4.95GHzのWiMAX基地局と9Mbpsのブロードバンドでダイレクトに通信できる「WiMAXダイレクト」サービスも開始します。
現時点ではWiMAXに対応したチップの消費電力が高いため、12月からのサービスは上述のようにFWA型となります。高いビルの上にWiMAX基地局を設置し、約2.4km圏内に5GHz帯のWiMAX電波を発信、このWiMAX電波を受信する子局がEasyST(屋内用のWiMAX卓上送受信機)とProST(電柱用のWiMAX/Wi-Fiコンバータ)です。ProSTからパソコンなどへの通信には2.4GHz帯のWi-Fiを使用します。
WiMAX基地局は、2006年9月末までに600カ所、子局を8,000カ所に敷設します。従来のWi-Fiサービスは、アクセスポイントのそれぞれに光ファイバーを引き込んでいたために非常にコスト高で、採算のとれにくいビジネスでした。しかしYOZANでは、WiMAX基地局のみに光ファイバーを引き込み、基地局と子局の間はWiMAX電波を利用します。YOZANはPHSの基地局を保有していますので、それをWi-Fiに移行するだけで済み、WiMAXアクセスポイントを設置するための新たな投資が不要です。したがって、短期間で大量のアクセスポイントを用意することができるのです。また今年12月に開始するサービスでは、1つの基地局で最大100子局までをカバーできますので、全局に光ファイバーを敷設する場合よりも回線コストは100分の1になり、商用化にあたって十分に採算のとれる設計が実現しました。
2006年7月には「Air Bit Key」サービスを開始する予定です。「Air Bit Key」はページャ機能を持つUSBデバイスです。使用する280MHzは10〜20kmのエリアに届き、かつ高い電波浸透圧を持ち、電波到達にもすぐれています。Wi-Fiもそうですが、ビルの陰など電波の届かないエリアは存在してしまいます。しかし「Air
Bit Key」を用いることにより、そうしたエリアを補い、WiMAXのサービスエリアを「面」でカバーすることが可能となります。ページャ方式であればワンウェイメールが確実に到達しますので、ノートPCのように使用時しか起動していない端末の呼び出しにも利用できます。YOZANはページャ方式の国内で実質唯一の免許保有者であり、したがってWiMAXを面でカバーすることができるのはYOZANのみとなります。
2007年4月にはついにモバイルWiMAXに進化します。YOZANではWiMAX 802.16eモバイルWiMAX/ページャのデュアル端末の発売を予定しており、時速120kmまでに対応する次世代ブロードバンド環境を提供していきます。またPLC(Power
Line Communication/電力線通信)との融合により、簡単かつシームレスな通信を可能にしたいと考えています。PLCは電源コンセント等に通信用のアダプタを設置することによって大容量のデータ通信を可能にする技術です。YOZANでは宅内で利用している2.4GHzのWi-Fiに置き換わるものとして、2006年秋の規制緩和を前提に細かな技術的問題をクリアにし、サービス化に向けて動いています。
WiMAXの追い風は、インテルがWiMAXの通信システムを搭載したチップセットへの切り替えを発表していることです。今後、市場に流通する多くのコンピュータにWiMAX機能が標準装備されることになります。首都圏でWiMAXサービスを提供するのは現時点ではYOZANだけですので、必然的に圧倒的多数のユーザを獲得できると考えています。
全国的な早期エリア拡大をはかるために、東名阪エリアはYOZANが直営し、その他の地域はフランチャイズ方式をとり、WiMAX回線をVNO事業者へ貸し出します。YOZANは社員数100人程度の会社ですので、VNO事業者から一般消費者向けにWiMAXサービスを提供していただくほうがWiMAXの普及もより加速されると考えています。アクセスポイントの設置コストを大幅に低減できたことから、VNO事業者へは安価な定額料金でWiMAX回線を提供できます。
YOZANはWiMAX端末についても現在企画を進めています。総務省では2.5GHz帯にライセンス制を導入することを検討しています。YOZANではこのたいへん利用しやすい周波数帯域でのサービスも検討しており、2.4GHz、2.5GHz、4.95GHzのトリプルバンドに対応したPCカードやSIMカードの提供など、ユビキタス時代の基本基盤を創出していきます
● セミナー概要 ●
商用サービス期を迎えたポスト3Gモバイルの本命
WiMAXが実現するビジネスモデル展望
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