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動画配信サービスが目指す爆発的なARPU拡大戦略とは AII 山田勲氏 インタビュー
AIIは、ドラマから映画、アニメ、ニュースまでさまざまな
コンテンツを提供し、28万を超えるユーザを持つソニーグループの動画配信サービスである。既存の放送やパッケージ
メディアにはない、オンデマンドの特長を生かしたARPU拡大の戦略について、10月27日に開催される
セミナー「ブロードバンド普及期のARPU
拡大戦略」の講演に先立って、講師のエー・アイ・アイ株式会社 取締役COO・山田勲氏にお話をうかがった。
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エー・アイ・アイ株式会社 取締役COO 山田勲氏
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昨年は当社のARPUが飛躍的に増大した年でした。登録ID数は2003年から2004年で約2.5倍に増え、月間コンテンツ
販売数では2003年10月から2004年10月では約10倍を記録しました。キードライバーとなったのは韓流ブームですが、
単純に流行ったからというだけでなく、韓国ドラマにはARPUを底上げするのに非常によい条件が揃っていたと言えます。
まず韓国ドラマは、お客様がひとつのドラマシリーズを見始めると、結果的に20話、30話と、まとまった数の話数
を購入していただけます。また、作品だけでなく出演している俳優にも熱心なファンがつくと、その俳優が出演して
いる他の作品の配信を開始すると、それも買っていただける、というポジティブスパイラルが生まれ、ARPU拡大に大
きく貢献しました。
また、それまでの日本のVOD(ビデオオンデ
マンド)利用者の中心は男性でしたが、韓流ブームによって40〜50代の女性の間にもVODの文化が根づいたと言
えます。本来はVOD自体を利用した経験がなかった方も多かったはずですが、ブームの最中はレンタルビデオショップ
でも人気作は貸出し中だったり、作品によってはテレビではまだ登場していなかったりする状況のなか、ファンは
インターネットに情報を求め、VOD配信が、そのファンの見たいという欲求を満たす役割を果たしました。幸い、
韓国ではドラマをVODで視聴する文化が定着していたことから、ライツホルダー側もVODでの配信に理解があり、
需要に見合う供給を迅速に実現できたことも大きな理由です。テレビ放送やパッケージメディアよりもネット配信が
先行するケースなどもありましたが、ネットが既存メディアを食ってしまうのではなく、むしろこれらが補完しあっ
た相乗効果のほうが大きかったと感じています。
韓流は一過性のブームに終わらず、その作品のクオリティの高さと、俳優にファンがついたことから、VODのマー
ケットが確実に定着したと言えますが、私たちとしてはこれのみに依存せず、新しいセグメントのユーザーを開拓す
る魅力的なコンテンツの開発も必要であると考えています。
エンタテインメントビジネスは、爆発的な「ヒット作品」を生み出してこそ企業の成長があると思っています。
コンテンツラインナップを着実に整備し、会員数を積み上げてビジネスを伸ばしていくことも大切ですが、一方で
大きなプロジェクトを仕掛けてエクスプロージョンを起こすことも計画しています。
そうしたプロジェクトの1つとして、当社は10月8日より1年間MBS/TBS系全国ネットで放送される話題のテレビ
アニメシリーズ「BLOOD+」の独占インターネット配信を開始しました。AIIのIDを登録するだけで放送当日の24時
から1週間無料で視聴できるほか、月額会員制VODサービス「Screenplus」では、同作品の高画質ヴァージョンや
独占インタビュー映像の配信、無料配信終了後のライブラリー購入といった、より付加価値の高いサービスを提供
しています。
かつてMP3ファイルの違法コピーがネット上に氾濫し、音楽業界のビジネスが侵害されたとの認識から、ネット
でのコンテンツ提供には一種のアレルギーがあったと思いますが、昨今は、VODをテレビ放映やパッケージソフト
の補完メディアとして捉え、むしろこれを活用しようとする動きも増えてきていると感じています。今回の
「BLOOD+」の配信もまた、AIIの単独のビジネスだけを考えるのではなく、ネット配信がこの作品のプロジェ
クト全体を盛り上げるために貢献しようというスタンスで関わっているつもりです。
「毎週観ている友人から評判を聞いたものの、途中から観始めるのには抵抗があるな」という人でも、VODで
過去の放送分を観ることができれば、翌週からテレビ放映を視聴する可能性もあるでしょう。また、ネットの
掲示板やブログで作品の評判を読んだ人が、次回の放送を待たずにVODによって即時視聴ができれば、その場で
新しいファンを獲得することもできるわけです。
このBLOOD+のプロジェクトのような、コンテンツがトリガーとなるARPU拡大の戦略に加え、ブランド強化に
よるARPU拡大にも注力しています。その重点施策の1つが、月額210円で利用できる月額会員制VODサービス
「Screenplus」です。10月1日よりサービスを開始しましたが、BLOOD+だけでなく、AIIのプロデューサーが
厳選した良質な映画作品を高品質で提供し、また一貫性のあるサイトデザインにこだわるなど、プレミアム感
をもった「VODのブランド」として成長することを目指しています。
また月額会員制サービスなので、お客様はお金を払っている以上、毎月なんらかの形で利用しようとする意
思が働くと思うのです。そこに良質なコンテンツを供給することでアクティブユーザー率の上昇を見込めると
考えています。いっぽう、無料で登録できて多種多様なコンテンツを取り揃えたAIIのポータルサイトも
強化していき、VODマーケットの裾野をさらに広げることを狙っています。
●セミナー
「ブロードバンド普及期のARPU拡大戦略」●
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