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オンラインゲームビジネスにおける真のARPU拡大戦略とは
ガンホー・オンライン・エンターテイメント 森下一喜氏 インタビュー
ガンホー・オンライン・エンターテイメントが提供するオンラインゲームの会員数はすでに100万人を突破し、同時接続者数も10万人以上というコミュニティが形成されている。こうした大規模なコミュニティを抱えるオンラインゲーム市場におけるARPU拡大の戦略について、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社の代表取締役社長・森下一喜氏にお話をうかがった。
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ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
代表取締役社長 森下一喜 氏 |
ARPU(顧客単価)の向上の施策の1つとしては、1つのゲームだけでなく、複数のゲームを利用してもらうことが考えられます。オンラインゲームのビジネスは時間の消費ビジネスですから、短い時間でも遊べるような工夫を導入することも必要だと考え、当社が開発に加わっているタイトルでは、ログアウトから次のログインまでの間にキャラクタの成長を助けてくれるというシステムを導入しています。当社では固定課金制のゲームとともにアイテム課金制のゲームも提供しており、複数タイトルを楽しんでいただき、1タイトルの固定金額プラスもう1タイトルの固定またはアイテム金額をお支払いいただいている会員の方もいらっしゃいます。たとえそういった会員の全体に占める割合が低くても、ARPUが高ければ十分収支は見合います。
当社がオンラインゲーム市場で最終目標としているのは、安定した収益基盤の拡大です。いわゆるARPUを上げることも、この目的が達成する要因となってきます。短期的な事業計画として3つ柱となる戦略があります。
まず第1には、母数を極大化するためのマルチタイトルの展開です。
たとえば「ラグナロクオンライン」では10代から20代前半が1つのボリュームターゲットになっていることから、10代前半や20代後半以上をターゲットにしたタイトルもすでに市場投入しています。
第2には、オリジナルタイトルの展開です。海外の作品のライセンスを取得する場合はロイヤリティが発生します。したがって、利益率を向上させていくためには「エミル・クロニクル・オンライン」のようなオリジナルタイトルが不可欠であると考えています。
最後の柱はワンソースマルチユースの展開です。これは母数の極大化のもとに成り立つものですが、ゲームの課金だけではなく、たとえばモバイルサービスをオプション提供してこれまでのゲーム課金に上乗せすることや、キャラクタグッズ・パッケージソフトの販売、攻略本の出版など、オフラインを含めたかたちでARPUを上げていくことです。
コンテンツビジネスにおいては、単純にブロードバンドのみで完結させるだけではARPU拡大の実現はできないと考えています。
しかしこういったことは、当社単独ではなかなか達成できるものではありません。PCに限らず、家庭用ゲーム機や携帯電話といったマルチプラットフォームに対応すること、あるいはマーチャンダイズを強化するという面では、他社との資本・業務提携・タイアップ施策などにより進めています。
10月31日には、携帯ゲームNo.1の株式会社ジー・モードとの合弁会社「ガンホー・モード株式会社」(仮称)を設立します。これは、ゲームという枠にとらわれない、総合エンターテインメントを目指していくためのポータルビジネスという当社の長期的な戦略の足がかりとなるものです。
当社の提供するゲームタイトルの1つには定期課金制をとっているものがあります。これは、毎日どんなに長く利用しても料金は一定です。もちろん、先ほど申し上げたマルチタイトル展開によるARPU拡大の効果を狙っていますが、さらにはゲーム課金に限らず、ゲーム内での広告掲載費やゲーム内でショッピングができるようなシステムを入れて、ゲーム内ショッピングモールなどによるARPU拡大も目指していきたいと考えています。
たとえば、気の合うパーティーとコミュニケーションをとりながらゲーム感覚で買い物ができて、購入商品が以降のゲーム展開に影響したりすれば、そのゲームの世界観のなかで商品やサービスを消費することに対する大きな付加価値をユーザーに提供することができます。さらにはオンラインゲームの大きなコミュニティを利用した音楽や映像の配信の可能性も含め、オンラインゲームビジネスの本当の価値はここに出てくると考えています。
ナローバンドからブロードバンドになって、インターネットのメディア価値はページビューではなくステイタイム(滞留時間)にあると思っています。そのステイタイムのなかからいろいろなビジネス展開が考えられ、当社として、まずはオンラインゲーム、次に広告やEコマース、音楽・映像配信も含めた総合エンターテインメント、そして最終的には、No.1のステイタイムを獲得できるメディアにしていきたいと考えています。そうなったときの顧客単価は、今のゲーム課金とは桁の違うものになっていくだろう、と我々は見ています。
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