|
高品質の0AB〜Jサービスを各社と連携して全国展開へ
フュージョン・コミュニケーションズ風間信男氏インタビュー
IP電話というサービスを一挙に世間に広めたのは、まさにフュージョン・コミュニケーションズ(フュージョン)だ。マイラインで通信事業者が活発になったときに、いちはやくIP電話でマイライン事業に参入したフュージョンは、リーズナブルな料金でありながら高品質を軸にして、IP電話業界の旗振り役として活動してきた。マイラインブームのときからIP電話ネットワークを支える技術を蓄積したことが、今のフュージョンの資産だ。しかも、パワードコムグループの一員として、電力系の高品位光ファイバサービスと連携することで、総合したインフラの中の音声通信部分を受け持つ立場にもなっている。IP電話を求めるところに最適な形で提供したい。フュージョンが持つコンセプトについて、技術本部副本部長技術企画部長の風間信男氏に語っていただいた。
|
| フュージョン・コミュニケーションズ 風間信男氏 |
− フュージョンというと、IP電話を通して世の中の電話サービスのあり方を変えてきたというイメージがありますが、それはフュージョンのコンセプトですか?
風間:フュージョンは、中継電話のIP化というところから始まっており、当時は品質面でもコストでもお客様に満足いただけることを十分に見極めてから参入をしました。そして、今日の050や0AB〜J電話サービスの提供にいたるまで、フュージョンはIP電話に関しての経験を早期より積み上げてきたことで、受け入れられるべきIP電話サービスを作り上げてきました。情報を聞きかじっただけでは、信頼のあるサービスは作れません。過去に積み上げてきた経験と信頼感の上に、さらなる新サービスをのせて、魅力あるIP電話サービスをご提供することが、フュージョンのコンセプトです。
− レガシーな回線交換型の電話サービスに対して、IP電話は品質を保つのが難しいのではないでしょうか?
風間:電話の中継をIP網にするというサービスを提供しているうちに、利用者により近いサービスもIP網に置き換えられるのではないかと確信する様になりました。IP化をより進めたサービスを早期から利用者に提供することで、レガシーサービスの品質を保ちながら、機能や価格で利用者に受け入れられるサービスを提供できるはずという自信をつけつつあります。
フュージョンのスタッフは、IP電話のスペシャリストであることは当然ですが、昔の交換機ネットワークを経験している者もいれば、パワードコムの直加入電話系を経験してきた者もいます。フュージョンはIP電話というイメージが強いかもしれませんが、レガシーサービスもしっかりとおさえている電話サービス会社です。だからこそ、IP電話の良いところとレガシーサービスの良いところをうまく取り入れています。
−0AB〜Jというプライマリ型IP電話に求められるものはどういうものですか?
風間:IP電話というと、安いけれども機能も低いというイメージをもたれている方もいるでしょう。しかし、0AB〜JタイプのIP電話は、IP電話ではあっても、NTTが数十年かけてほぼ全世帯に浸透させた電話を、置き換えようとする動きです。これまでの固定電話に代替するものとして選ばれるために、機能や利便性で同じものを提供しなければ、置き換えが始まりません。
ところが、100年以上の歴史のNTT設備に対して、機能や利便性でそっくり同じものを作るということは非常にむずかしいのも事実です。品質という面では、フュージョンは足回りに品質の良い光回線を使っているので、見劣りすることは決してありません。品質をクリアしたならば、次は機能と利便性をどうアプローチするかです。これまでの050のIP電話は、機能と利便性を追求することをしなかった反面、利用料金を安くすることに注力しました。しかし、0AB〜J電話では、料金もそうですが機能と利便性の追求も重要となってきます。機能と利便性は、単純な付加サービスという意味もありますが、「いつでも通信でき、通信できる相手を問わない」という電話の基本サービスそのものをどれだけ再現できるかということも意味します。
フュージョンの0AB〜J電話は、ライフラインとして必要不可欠な警察や消防への特番に対応しています。ところが、特番はなんでもかんでも対応すればいいというものではありません。特番に関しては、利用者のニーズに合わせて、本当に必要なものから対応していくことで、コスト削減を実現し、利用料金という形で利用者の方に還元ができます。
もうひとつ、0AB〜Jの電話に重要なことは、いつでもどこにでも通信できるということです。050でも070でも090でもちゃんと電話ができることが重要で、それを実現することが導入への安心感につながります。たとえば、050のIP電話であれば110番にはかかってもいいしかからなくてもいい。ところが、0AB〜J電話の場合は、既存回線の置き換えですから、いままでどおりどこにでもつながらないと、利用者に対する便宜をはかっているとはいえないですよね。
フュージョンの0AB〜JのIP電話は、NTT電話を置き換えられるだけの品質だと思います。ところが、固定電話を0AB〜Jタイプの電話への置き換えを躊躇される方が多いのも事実です。フュージョンはこれからも0AB〜JタイプのIP電話置き換えに躊躇されている課題点をひとつひとつ解決し、多くの方々に使っていただくよう努力していきます。
− 0AB〜J電話というと、導入できるエリアも限定されがちですが、今後のエリア展開の方向性はどう考えられていますか?
風間:フュージョンとしては、多くの方にIP電話を使っていただきたいと思っています。ところが、0AB〜J電話としての必要条件を考えると、品質のよい足回り回線が必須であるため、フュージョンの0AB〜J回線は光回線とのセットでご提供しています。ですので、ご利用いただけるのは、足回り回線をご提供いただいている事業者さんのサービスエリア内ということです。
現在、フュージョンの0AB〜JタイプのプライマリIP電話サービスをお使いいただけるのは、東京電力のTEPCOひかり回線エリアや、先日よりサービスを開始した広島のエネルギア・コミュニケーションズの光回線エリア内です。現在はこの2事業者での対応ですが、他社でも、0AB〜J電話としての品質を保てる回線を持ち、0AB〜Jの電話サービスをしたいというところがあれば、ぜひ対応していきたいと考えます。フュージョンのIP電話サービスのプラットフォームをご利用いただくことで、いくつもの通信事業者との接続や特番への対応のために、設備投資や時間をかけることもなく0AB〜J電話を付加価値としてお客さまにご提供できますので、今後は他の事業者へも積極的にご提案していきたいと思っています。
先日のスカイプとの050番号での提携もそうですが、お客さまのニーズに合わせて、もっとも使いやすい電話サービスを提供することが、フュージョンのサービス提供に向けた姿勢です。今回も、IPを使ったコミュニケーションの利便性を追求していった結果、スカイプとの連携がひとつのサービス案として出てきたわけですが、こうした柔軟な対応は、中継回線からIP電話網、そしてレガシー回線まで幅広く対応できるフュージョンだからこそのサービスだと思っています。
−新たなサービスの展開予定は?
風間:フュージョンの0AB〜JのIP電話サービスご利用者のお宅には、必ず光回線が引き込まれていますので、これを生かした統合的なサービスを考えていきたいと思っています。
●セミナー「『固定電話市場の行方を探る!』“0AB〜J”光・IP電話戦略」●
●RBB TODAY編集部 ブロードバンド企業訪問 一覧へ●
●ご意見・ご感想をお寄せ下さい●
|