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◆録音機材もデジタル化そうこうするうちに時代が進み、携帯オーディオプレイヤーもデジタル化・シリコン化。めっきりMDで音楽を聴くこともなくなってしまい、そういうわけでMDプレイヤー=取材専用になってしまった。
まあMDプレイヤー単独でも、きっちりセッティングできれば問題ないが、場合によってはサブの録音機を使いたい場合もある。メモリを使ったシリコンオーディオにはモーターが存在しないので、変なノイズが入らない、というメリットもあるだろう。こういったことを考えて、「普段の音楽リスニング用」かつ「いざとなったら録音可能」というデジタルオーディオプレイヤーを入手することにした。なんだかんだと探して悩んで、筆者はCREATIVE MEDIAの「ZEN Nano Plus」を購入。
ライター程度のサイズなのに、これ1台でMP3、WMA、FMラジオも聴けるという優れもの。普段は携帯オーディオプレイヤーとして利用しているのだが、実は録音機能もあって、ボイス録音だと最大約16時間(!)が録音できる(256MB機種の場合)。
とにかく持ち歩くのが苦にならないので、いつでも持ち歩き常に録音をオンにする、といった感じで気休め的に使っていた。ただ結局はMDで済んでしまうので、緊急時のサブマシンというより、携帯プレイヤーとして使っている時間のほうが圧倒的に長かったと思う。
◆ローランドEDIROL R-1登場!
こうして、もっぱら取材録音にはMDを使ってきたのだが、録音した音声の保存がネックとなってきた。仕事とはいえ、メディア1枚を座談会にとっておくのはもったいないし、どんどんと増えて場所をとられるのも、なんかイヤ。消してしまうというのもどこか落ち着かない。
ちょうどその解決方法を思案している時期、ある大物タレントへのインタビュー依頼があり、絶対に録音に失敗できない、というタイミングが重なった。いままでのように、「ZEN Nano Plus」をサブにしてお茶を濁す、というのではプレッシャーがキツイ状況だ。
そこで、「取材専用なので高音質で録音できる」かつ「録音内容をPCファイルとして保存できる(MP3)」という機種をきちんと購入して、MDをサブにすることにした。さらにいえば、取り回しが楽になるよう、「マイク内蔵」ならカンペキだ。
その時期、ライター仲間の間で評判になっていたのが、ローランドのWAVE/MP3レコーダー「EDIROL R-1」だった。とくに音にうるさい音楽系ライターの間で絶賛されていたので、これだ!という感じだった。通常の携帯オーディオプレイヤーやICレコーダーに比べると、倍ぐらいに高い価格だったので、ちょいと悩んだが、例によって(スぺックもよく検討しないまま)、直感と評判だけをもとに、とりあえず買ってみた。
購入したのはインタビュー前日。さっそく使用してみたが、音の良さには確かに驚かされた。開放的なスタジオでの録音だったのだが、音の反響具合いで、どこでどう話をしていたのか、しっかりと思い出せるほど。息づかいや建物外の環境音まで再現されていて、声も聴き取りやすく、さすがに専用レコーダーは凄いなあと感動した。
R-1は、記録メディアとしてコンパクトフラッシュ(CFカード)を採用し、メディアを交換することで長時間レコーディングが行える。録音はダイレクトにファイルとして保存されるのだが、WAVE/MP3という標準的なフォーマットで取り回しも簡単。しかも、録音品質を自由に変更可能(MP3なら64kbps〜最大320kbpsで設定)なので、録音時間から逆算して音質を決めることもできる。なにより、「24ビット/44.1kHz」という、CDを超えるハイクオリティでの録音が可能なのが魅力的だ。それらのセッティングもジョグダイアルで操作するだけなので、かなりわかりやすい。
ステレオマイク内蔵だが、外部マイクも接続可能。録音/編集時のモニターとしてヘッドホン接続が可能でヘッドホン端子はデジタル出力端子(オプティカル)兼用で、デジタル・スピーカーへの接続も可能だ。1/2スピード再生機能や、指定した区間を繰り返し聴けるABリピート機能も内蔵と、インタビュー録音→テキスト起こしにはオーバースぺックなほどいたれりつくせりだ。
単3乾電池2個で駆動という手軽さもいい。全体的なサイズは、タバコ2箱分とやや大きめではあるが、機能を考えれば許容範囲だ。ものすごく細かな点を言えば、内蔵スピーカーがないのが不満なぐらいか。
CFカードは、64MBが最初から付属する。昔使っていたデジカメの128MBを流用しているので、最長で512分(MP3 64kbps)、170分(MP3 192kbps)、24bitデジタル録音でも15分(WAVE24bit/44.1kHz)録音できる。
なお乾電池には、サンヨーの「eneloop」を使っている。一時期話題になった、新世代の充電池だ。パワフルさには欠けるが、「継ぎ足し充電OK」「約1000回繰り返し使用可能」「放電しにくく1年経っても85%パワー残存」といった点が、非常にR-1と相性がいいのだ。とりあえず1回充電しておけば、急なインタビューが発生してもすぐ対応できる。どれだけ長い座談会でもインタビューでも、CFカードとeneloopの取り替えでまったく問題がなくなった。
◆EDIROL R-1の音をどうぞ
ではR-1の実力やいかに? これはもう、実際に録音した音を聞いて欲しい。
8月のとある日曜日。繁華街・渋谷駅ハチ公口の交差点で夕方に録音したもの、そして下町・両国の横網町(よこあみちょう)公園で蝉時雨を録音したものだ。いずれも約20秒の音声で、MP3 64kbps、MP3 192kbps、WAVE24bit/44.1kHzの3パターンとなっている。
同じ音声をデジタル処理したわけではないので、精密な比較などはできないが、ほぼ連続して録音した。ノイズの有無や音の厚み・クリアさ、なにより“空気感”の違いが感じ取れると思う。
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